自閉症とは

自閉症とは、自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)と呼ばれることの多い先天的発達障害のうちの一つです。
その症状は大きく分けると3つに分類され、「社会性と対人関係の障害」、「コミュニケーションや言葉の発達の遅れ」、「行動や興味の偏り」のそれぞれが発達段階で現れるとされています。

子どもに自閉症があるのではないかと感じた時、どのように対処すべきなのでしょうか。
自閉症の疑いがある際に相談に乗ってもらうことのできる専門機関や診断、診断基準についてまとめます。

自閉症の診断を受ける前に相談できる専門機関

自閉症の症状が疑われる場合、最も先に頭に浮かぶのは医師に相談して診断を受けることでしょう。
しかし、いきなり医師に相談して診断を受けるのではなく、その前に専門機関で相談をすることをおすすめします。
まずは気軽に専門機関へ相談をすることで改善策が見つかったり、保護者の気持ちが楽になるというメリットがあります。

家庭の中だけで悩んでいても、子どもの抱える困難に対する改善策はなかなか見つからないものです。
また、なるべく子どもが小さい頃から、早いうちに自閉症に対する教育方法や療育などの対処法をしておくことで、その後の発達や発育にも影響があるとされています。
将来のことを見据えた上でも、専門機関に相談をするのは得策だと言えるでしょう。

また、自閉症の有無に関わることだけでなく、専門機関においては困難な状況を乗り越えるために有益な様々なアドバイスを受けることができます。
そのため、一度は気軽に相談することのできる専門機関相談してみることをおすすめします。

他に、専門機関に相談をすることは、医師による診療を受けたい際にも役立ちます。
自分一人で自閉症の診断を受けるための専門医を探すのは困難を伴う作業です。

しかし、身近な専門機関に相談をすれば、専門医を探す手助けをしてくれます。
まずはお住いの地域の身近な専門機関に相談してみましょう。

子どもか大人かによっても行くべき専門機関は異なるので、それぞれかかるべき専門機関の名前を以下にまとめます。

子どもの場合

子どもに自閉症が疑われる場合は、以下のいずれかの専門機関に相談することが望ましいでしょう。

・保健センター
・子育て支援センター
・児童発達支援事業所
・発達障害者支援センター

大人の場合

大人に自閉症が疑われる場合、相談すべき専門機関は以下の通りです。

・発達障害者支援センター
・障害者就業・生活支援センター
・相談支援事業所

知能検査や発達検査に関しては、児童相談所などで無料で受けられる場合もあります。
また、そうした機関では障害についての相談をすることも可能です。

その他、発達障害者支援センターでも障害に関する相談を受け付けてもらうことができます。
自宅の近くに相談機関がないという場合は、電話での相談に応じてもらえる場合もあるので気軽に問い合わせてみましょう。

まずは身近な相談機関に行って、診断の疑いがある場合には、専門医を紹介してもらうという流れが一般的です。