皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「つむじの数と発達障害」についてです。
「うちの子、つむじが2つあるんだけど、ひょっとしたら発達障害?」と気になっていたりしませんか?


世の中に飛び交っている「つむじの数が2つだと~」という噂。本当なのかどうなのか、気になるところですね。
この記事では、噂の全体像から、関係していそうな「つむじ」周辺の知識までを調査してまとめました。一緒に「つむじ2つ」の謎を確認していきましょう!
目次
「つむじ」の言い伝えで発達障害を判断することはできるの?

「珍しいもの」に対する昔の人の考え
昔の人は、珍しいものに理由をつけていました。例えば、「真っ白な生き物が現れれば吉凶の兆しである」などです。現代では体が白い生き物は「アルビノ」として知られていますが、昔の人はこれを「神の使い」などとして扱っていました。
つむじもこれと同じように、珍しいものとして注目を浴びたのではないでしょうか。大半の人が「つむじ1つ」で生まれる中で「2つ」、あるいはもっとたくさんのつむじを持って生まれるのです。
これらの珍しい人に何でもいいから共通点をつくって、何らかの理由付けをしたかったのではないかと考える向きはあるようです。
調べた中では、つむじの噂に対して「迷信」との意見も多くありました。
「迷信」とする人がいる一方で、人によっては「言い伝えには何らかの根拠があるはずだ」と考える人もいるでしょう。迷信と思われてきた民間療法が実は医学的根拠を持ったものだったという例もあります。
いつか研究が進んだ時に、現代人が気付いていない「つむじ」と性格を結びつける秘密が発見される可能性は、無いとは言い切れないのも事実です。

遺伝子の変異により、メラニン(色素)を持たずに生まれた個体を指します。植物などでも発生します。真っ白な体毛などで知られています。
現状「つむじ」で発達障害を判断することは難しい
「つむじ」が本当に性格を表しているのかどうかは、先述のとおり何も根拠がありません。
発達障害についても、原因といわれる「脳の発達に生まれつき特徴がある」事でさえまだ推定の域を出ないものとして扱われています。
(参考元:文部科学省)
つむじといえば「頭」ですから、発達障害の原因とされる脳にも場所が近く、ひょっとすると本当に何か関係があるかも知れません。しかし、つむじに関しても、発達障害に関しても、まだまだ研究されていない部分が多く残っているのです。
このような状態では、つむじで発達障害を判断することは、現状では不可能といえるでしょう。
乳幼児検診では、「つむじの数」を問われることはありません。もし本当につむじで発達障害を見分ける事ができるなら、検診の項目に追加されてもいいはずです。
それが無いという事は、やはり「つむじ2つ」の噂には何の根拠も無いという事なのだろうと思います。
つむじの数ではなく、実際のお子さんの様子で判断しましょう。
もし発達障害の不安があるならば、かかりつけの小児科の医師や、公共の窓口など専門の人に相談してみて下さい。
つむじが2つあるとキカンボウになる?

地域でも異なる「つむじ」の噂
「つむじ2つ」にまつわる噂は数多くあるようです。地域によって異なる言い伝えがあるらしく、同じ意味合いのものから全く異なるものまで様々です。
【つむじ2つ にまつわる言い伝えの例】
- きかんぼうになる
- やんちゃになる
- わがままになる
- 気が強くなる
- 頑固になる
- 変わり者になる
- 蔵持ちになる(金持ち)
- バカになる
- 賢くなる
- 天才になる など
「きかんぼう」とは、わんぱくで負けず嫌いな性格を指します。日本の端である沖縄でも「うーまくーになる」(うーまくー=わんぱく)と言われているようです。


さらに、頭の頂点につむじが2つ並んだ形であれば「鳥居つむじ」と呼ばれます。これにも「大バカになるか大天才になるかのどちらか」や「将来大物になる」などの言い伝えがあるそうです。
発達障害の特徴に似ている?
さて、ではこの「つむじ2つ」の言い伝えと「発達障害」についてですが、何か関連はあるのでしょうか?
生まれつき脳の発達に特徴があり、「できること」と「できないこと」の差が極端に大きく開いてしまっている障害です。
様々な種類があり、大きく分けて、
● 注意欠陥多動性障害(ADHD)
→じっとしていられない、注意が散漫になる など
● 自閉症スペクトラム(ASD)
→コミュニケーションが苦手など(アスペルガー症候群などを含む)
● 学習障害(限局性学習障害/限局性学習症,LD)
→「読む・書く・計算する・聞く・話す」ことに困難が生じる など
この3つに分類されています。
発達障害の特性によっては、他者との関わりが苦手であったり、物事の捉え方が異なっていたりすることから、周囲からは「変わり者」や「発想が独特である」と思われる事があります。
他にも、周囲のことを考えずに行動してしまうなど、「わがまま」と見られてしまったり、特性によって思い込みやこだわりが強い場合は「我が強い」「人の意見を聞かない」と言われてしまったりする事もあるかも知れません。
また、能力に困難がある一方で他の能力が秀でているケースもあり、得意な分野では力を発揮することができるといいます。


これら発達障害の特徴を並べて「つむじ2つの言い伝え」と比べてみましょう。
【つむじ2つの言い伝えと、発達障害の特徴例 の比較】
つむじの言い伝えの例 | 発達障害のケースの例 |
---|---|
きかんぼう(わんぱく) やんちゃ | じっとしていられない =活発である・行動力がある |
わがまま 気が強くなる 頑固になる | 思い込みやこだわりが強い |
変わり者になる | 周囲との関わりが苦手 発想が独特な事がある |
蔵持ちになる(金持ち) 天才になる | 発達障害の特性を活かし、 得意分野で成功を収める人もいる |
似ている、と言えなくはないかも知れませんね。
おそらくこの類似性が、昔から伝わる「つむじが2つあると~」の言い伝えと発達障害を結びつけたのだろうと考えられます。
その他:つむじの噂あれこれ
著名人にもある「つむじが2つ!」だから天才!?
世の中で成功を収める著名人にも、「つむじが2つ」ある人が幾人も居るようです。プロ野球で大きな活躍をし、天才と称される「イチロー選手」もその1人です。
こういった実例があると、「つむじが2つあると~」の噂が沸き起こるのも当然のような気もしますね。
「つむじを2つ持っているから天才」なのか、「天才が偶然、つむじを2つ持っていた」のかは、意見が分かれるところだと思います。
↓有名なアーティストにも、「つむじが2つ」の人がいます。
引用元:Twitter
―水野良樹(いきものがかり、HIROBA) @mizunoyoshiki
「つむじ」の言い伝えは海外にもある!
「つむじが2つ(あるいは複数)あると~」の言い伝えは、海外にもあるようです。国によって内容も様々あるようで、「幸運になる」「2回結婚する」など。日本の言い伝えにも近い「破天荒になる」「いたずらっ子になる」というものもあるらしいです。


双子でも数が異なる?「つむじ」の謎

そもそも、つむじって何?
そもそも、「つむじ」とは何なのでしょうか?
つむじは人間の頭部にある、髪の毛がつくる渦巻の事です。「旋毛(せんもう)」とも呼ばれます。
多くは頭頂部の中央付近にあるとされていますが、人によっては左右どちらかにずれていたり、頭頂部とは異なる場所につむじがあったりするケースもあるそうです。
これも人によって異なりますが、右巻きのつむじと左巻きのつむじがあります。
つむじの働きは、髪の流れに角度をつけるためだと言われています。広がるように頭全体を覆っていくことで、外傷などから大切な頭を守るためなのだそうです。
人間だけではなく、他の動物にもつむじが存在します。体の他の部分と同様に、「つむじ」も進化の過程で生物が得てきた大切なパーツなのでしょう。

つむじの数について
大半の人は、つむじが1つであるようです。しかし、噂の通り2つ持っている人も存在し、中には3つ4つと、2つ以上のつむじを持っている人もいます。生まれ持ったつむじの数は生涯変わらないそうです。
つむじを2つ持っている人は、日本人の約7%にあたるといいます。およそ10人に1人くらいの割合ですね。
何個のつむじを持って生まれるかは、遺伝が関係している場合と、そうでない場合があると考えられています。
一卵性の双子でも数が異なる場合があるらしく、何の要因でつむじの数が変わってくるのかは、わかっていないようです。


「つむじ」と性格、能力の関係は?
「つむじ」と性格・能力の関係は、調べても情報は得られませんでした。
テレビ番組などの特集で取り上げられる事はあっても、きちんとした研究は誰も行っていないか、たとえ行っていたとしても成果として世に広まってはいないようです。
持って生まれるつむじの数の謎と同様に、つむじが本当に性格や能力に関係しているかどうかは未だ謎ということでしょう。
今のところ、つむじは医学的にも生物学的にも「頭を覆う髪の毛の中心」でしかありません。
インターネット上では「つむじ2つ」の言い伝えに対して、「当てはまっている」という声と「そんなことはない」という声が混在しているようでした。
将来の性格を気にしている人も居れば、全く気にしていないという人も。可愛い我が子/孫の大切な体の一部として愛している人もたくさん居るのです。
後頭部は自分では見えない為か、大人になるまでつむじが2つあることに気付かなかった人も多いようでした。
引用元:Twitter
―ごとう なおみ@自由の女神 @nao38
引用元:Twitter
―碧井ヒロコ✴本来の自分に戻るメッセージ@hirk1259n
あの「天才」の脳はつむじに関係ある?
調べた際に、少し興味深い情報がありました。
つむじがあるあたりには、大脳の「頭頂葉(とうちょうよう)」と呼ばれる部分があります。
そして、一説では発達障害だったのではないかといわれている天才、物理学者アインシュタイン(ドイツ,1879生~1955没)の脳は、頭頂葉下部の「下頭頂小葉」と呼ばれる部位が通常と比べて大きくなっていたことが死後の研究でわかったそうです。
天才学者の脳の特徴的な部分は、「つむじ」がある頭頂部からさほど離れてはいないのです。
もし本当につむじと脳に関連があるとすれば、大発見かも知れませんね。 ちなみにアインシュタインもつむじが2つあったのではないかとの噂もあるようですが、残念ながら真偽は不明でした。
まとめ
いかがだったでしょうか?
「つむじが2つあると発達障害かも知れない」という心配はおそらく、昔からの言い伝えが元になった根拠のあやふやな噂です。
現時点では、つむじと発達障害はもちろん、つむじと性格・能力を繋ぐ明確な証拠はありません。
子供につむじが2つ(あるいは3つ、4つ)あるからといって、それが即「発達障害」とは判断できないのです。それに、たとえ発達障害だったとしても、その子の人生の良し悪しがそれだけで決まってしまうわけでは無いと思います。
「つむじが2個あるから、きかんぼうになるよ」と言われるよりも、「可愛いつむじが2つもあるよ」と言われる方が、きっと嬉しいでしょう。
お子さんの可愛いつむじ、将来自慢のチャームポイントになるといいですね!
もっと詳しく・他の情報も知りたい方は、
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