皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害 夜泣き」についてです。
昼間は機嫌もよくて元気いっぱいだったのに、夜になったら急に泣きだしてあやしても泣き止んでくれない。夜泣きはママとパパにとっても辛い問題ですよね。
良い睡眠をとることは赤ちゃんにとっても、大人たちにとっても大切なことです。夜泣きの原因と改善方法を知って、早めに対処しましょう。
目次
つらい夜泣き。どうしたらいい?発達障害との関係は?
夜になったら急に泣き出しちゃったけど理由がわからない、あやしてみても泣き止まずどんどん夜は更けていく―ご近所さんに聞こえていないかも不安…
多くのママパパを悩ませる夜泣きは、生後6か月ごろから2歳くらいまでの赤ちゃんに見られますが、2歳を過ぎても夜泣きが続く赤ちゃんもいますし、全く夜泣きをしない赤ちゃんもいます。
夜泣きは2/3以上の赤ちゃんで見られるという報告もあり、始まる時期も終わる時期もそれぞれです。
また、発達障害のお子さんでは睡眠にトラブルを抱えているケースは少なくありません。
しかし、発達障害でも夜泣きをしないお子さんや、発達障害ではないのに夜泣きをするお子さんもいます。つまり、夜泣き事情は赤ちゃんの個性によるといえます。
夜泣きの原因はまだはっきりとは解明されていません。しかし、体内時計や睡眠のリズムがまだきちんとできておらず、発達段階にあるためと言われています。
このことから、赤ちゃんの夜泣きの主な改善策として次の3つがあります。
・体内リズムを整える
・寝る環境を整える
・入眠儀式をする
赤ちゃんが理由もなく泣き出すとママとパパは心配ですし、寝不足にもなってしまいます。場合によっては大人たちも疲れがたまって、ストレスによるイライラや体調を崩す原因にもつながり、子育てに影響が出るという悪循環になってしまうこともあります。
赤ちゃんのためにも一人で抱え込まずに、時にはかかりつけの小児科や地域の保健センターに相談しましょう。
どうして夜泣きをするの?
どうして夜泣きをするのでしょう?
そのカギとして体内時計があります。生まれたばかりの赤ちゃんは体内時計がまだしっかり機能していません。そのため、昼は起きて夜は長時間しっかり眠る、ということが上手にできないのです。
体内時計を調整にはセロトニンとメラトニンというホルモンが重要な役割を果たしています。人は夜になると眠りを促すメラトニンを分泌しますが、このメラトニンはセロトニンから合成され、暗くなると分泌を刺激されます。
このメラトニンの材料となるセロトニンですが、日中に光を浴びることで分泌されるのです。
つまり、昼間は日光を浴びて夜はきちんと暗くすることが、体内時計を整えるのに重要です。
日本成人病予防協会セロトニンは脳の松果体(しょうかたい)でメラトニンというホルモンとなります。メラトニンは夜暗くなると分泌され、体温を下げて眠りにつかせる役目をするので、体内時計を正常なはたらきにリセットしてくれます。
引用元:日本成人病予防協会
また、もう一つのカギとしてレム睡眠/ノンレム睡眠の睡眠リズムも夜泣きと関連があるといわれています。
睡眠リズムは睡眠の質に関係があり、良質な睡眠には欠かせない要素です。大人ではレム睡眠とノンレム睡眠が交互に90分周期で繰り返されますが、赤ちゃんはこの睡眠リズムも発達過程にあります。
生まれたときはレム睡眠に似た浅い眠りしか見られませんが、生後3カ月ごろからはっきりとしたレム睡眠とノンレム睡眠が現れ、成長していくにつれて大人と同じサイクルになっていきます。
このように赤ちゃんは睡眠リズムを習得中なので、途中で目が覚めてしまったりするのです。
このほかに、赤ちゃんは脳が発達段階にあるため興奮を静めることが上手ではありません。このため日中に感じた不安や不満からくる興奮の影響をうけたり、目が覚めてしまった不快感で興奮したりすることも関係していると言われています。
発達障害と夜泣きの関係
発達障害のお子さんでは、夜泣きに限らず睡眠のトラブルを抱えているケースが多く報告されています。発達障害で夜泣きがみられる理由について説明します。
自閉症
感覚が過敏なため、少しの物音やちょっとした光の具合の変化、合わない寝具などの刺激で目を覚ましてしまいます。
また、メラトニンの量や、セロトニン・メラトニン・といったホルモンの材料であるトリプトファンの量が、極端に多かったり少なかったりすることも影響しているといわれています。
ADHD
ある状態から次の状態へ、という切り替えが苦手なADHD。このため、起きている状態から眠る状態へ、またはその逆に、スムーズに移行することが難しいことが夜泣きにつながります。
また、セロトニンが不足しており、その結果メラトニンも不足して、眠れなくなったり体内時計がうまく調整できなくなると考えられています。
アスペルガー症候群
とにかく集中してしまうので、一度何かに集中すると寝るのも忘れてしまいます。このため、睡眠リズムが崩れてしまい、夜泣きにつながります。
また、自閉症と同じく感覚過敏により寝つきが悪くなったり目を覚ましやすくなることがあります。
以上のような原因で睡眠にトラブルを抱えた結果、二次障害としてうつ症状や不安感、発育不全などにつながり、さらに睡眠トラブルが悪化する、という悪循環に陥ってしまうこともあります。
発達障害と睡眠のトラブルにつきましては、さらにこちらのページで詳しく解説されているのでご覧ください↓
早めに対処したい!改善する方法は?
夜泣きの改善を図るには様々な方法がありますが、代表的なものと具体的な方法について説明します。
体内リズムを整える
午前中は日光を浴びて、夜になったら部屋はできるだけ暗くします。また、就寝と起床の時間を一定に保つことで、体内時計を整えていきます。
昼寝は明るいところで寝かせて浅く短くなるようにし、日中は遊びなどで程よく疲れさせることも効果的です。
寝る環境を整える
快適な室温にして、服も赤ちゃんにとって着心地の良いものにします。寝るときの部屋は暗くして、可能であれば一人にします。
一人にするのは難しいならば、ベビーベッドなどで寝る習慣をつけるなどで対策しましょう。
入眠儀式をする
お風呂に入り着替えをして、歯磨きをしたら絵本を読んでもらって眠りにつく、というふうに、決まった行動を同じ手順で毎日行うことを入眠儀式といいます。
入眠儀式を行うことで、気持ちが寝るほうへと切り替えられます。絵本を読むほかには歌を歌う、身体をトントンしてあげるなどもあります。
夜泣きの原因と対策についてわかりやすく説明してあるので紹介します。
あれば助かる!夜泣き対策グッズ
代表的な夜泣き対策について改めておさらいします。
・体内リズムを整える
・寝る環境を整える
・入眠儀式をする
対策は解ったけれど、それでもなかなか寝てくれないのが赤ちゃんです。
昼はお外で遊んで夜は部屋を暗くしたし、起床就寝はいつもと同じ時間にできてるし、寝具も服も完璧!
なのに…いざ寝かしつけようとすると、寝つきが悪くて大変。夜泣きもするし、いったい何が問題なの!?
入眠儀式は確かに良さそうだけど、どんな絵本がいいの?それに、同じ時間に同じパターンを毎日するのは大人が大変!
そこで、夜泣き対策に役立つ商品を紹介します。
いっしょにねんね すやすやメロディ
入眠儀式に音楽を取り入れたいけど、どんなのがいいの?せっかくなら見た目も手触りも赤ちゃんが安心できるものがいい。そんな時にはメロディ機能が搭載されぬいぐるみがあります。
こちらのディズニーキャラクターのぬいぐるみは、楽曲メロディだけでなく、赤ちゃんを安心させる胎内音と環境音が搭載されています。楽曲メロディは5曲入っており、シチュエーションなどで使い分けることもできます。
価格:3,974円(※記事作成時の「楽天市場」最安値)
おやすみホームシアターぐっすりメロディ ディズニーキャラクター
お部屋を暗くすると怖がって泣いてしまう、かといって一晩中明かりをつけたままでは熟睡できないし…そんな時には子供向けのホームシアターを使う方法もあります。
こちらは、ほのかな光で天井を照らしてお部屋を柔らかい雰囲気にします。胎内音や波の音を含む、寝かしつけ用に開発されたメロディが内蔵されており、寝る環境づくりにも入眠儀式にも使うことができます。
価格:6,970円(※記事作成時の「楽天市場」最安値)
おつきさまこんばんは(絵本)
絵本を買ったはいいけれど、ちっとも興味を持ってくれない…赤ちゃんの絵本あるあるですね。
どんなものなら興味を持ってもらえるの?
赤ちゃんは生後3~4か月からお母さんの顔マネをするとされており、本能的に顔が大好きです。
個人差はありますが、この絵本はお顔が大好きな赤ちゃんにピッタリ。「おつきさま」のお顔がたくさん出てきます。
価格:880円(※記事作成時の「楽天ブックス」価格)
ねむねむごろん(絵本)
語感やリズムが良い絵本も、寝かしつけには効果的です。
この絵本はタイトルからもわかるとおり、「ねむねむ」や「ごろん」といった繰り返し言葉やオノマトペが使用されており、わかりやすくて楽しい内容になっています。
絵もかわいらしく、いろんな動物が出てくるのも良いですね。
価格:1,100円(※記事作成時の「楽天ブックス」価格)
一人で抱え込まないで!医療機関での治療
「夜泣きがあまりにもひどくて、もうどうしたらいいかわからない」「子供に何か異常がある気がする」など、不安に思ったり、異常を感じたりした場合は、一人で抱え込まずに、小児科や保健センターなどに早めに相談しましょう。
薬物療法
治療に携わる医師やケースにもよりますが、体内のメラトニンやドーパミンの量を薬で調節することを目的に行われます。薬物治療を行う際は、医師の指導の下で用法用量を守って使用することが重要です。
光療法
体内時計の調整のためにおこないます。行動療法などによる治療が難しい場合に取り入れられます。ケースによっては一か月以上入院することもあります。
行動療法
入眠儀式や夜泣き出したときに放置することが、夜泣きに有効だとする報告があります。夜泣きを放置するというのは一見、ひどいことをしているように見えますが、きちんと理由があります。
夜泣きをした際に、あやしてもらったりすると、あやしてもらってうれしかった(楽しかった)という経験から、かえって夜泣きが強まることがあります。
このような状況で夜泣きを放置するという対応をとると、夜泣きをしてもあやしてもらえなかった→夜泣きをしてもいいことはない→しだいに夜泣きがおさまっていく、と改善を図っていく方法です。
しかし、万が一赤ちゃんに体調不良などのトラブルがあった場合は危険ですし、方法を誤ると悪影響になる可能性もあるので、夜泣き対策に取り入れる場合は専門家と相談しながら行いましょう。
夜泣きを放置することについては、こちらの動画に詳しくありますので、ご覧ください。
まとめ
夜泣きは発達障害に限らずどんな赤ちゃんでも見られます。
しかし、赤ちゃんにとって質の良い睡眠をとることは、身体や脳の発達にとってとても大切なことです。眠りに関するトラブルの改善は、発達障害にも良い効果があると考える専門家も少なくありません。
夜泣きの改善策として体内リズムを整え、快適な睡眠環境を用意して入眠儀式を行うことを挙げました。
しかし、大人がストレスを抱え込むことは赤ちゃんの成長にもよくありません。困難や不安を感じるときは一人で悩まずに小児科や保健センターなどに相談しましょう。
赤ちゃんにも大人にも、良い睡眠と健康的な毎日が訪れるように願っています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。