皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場になることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「子育て あるある」についてです。
世の中には色々なあるあるがありますよね。学校あるある、田舎あるある、一人っ子あるあるなどなど。自分が経験したことや思っていたことを他人と共有することで、何だか嬉しくなったり安心したりしますよね。
子育てでも「こんなことするのウチの子だけかも?」と不安になることもあると思いますが、同じようなことで悩んでいる人は多いです。
今回は、子育てあるあるに着目して、あるある現象が起きる理由や対処法を紹介していきます。周りの人には理解されにくい発達障害の子の育児あるあるも見ていきましょう。
目次
子育てあるあるの理由と対処法
子供が突然奇声をあげたら、「この子は発達障害かもしれない」と考えることがあると思います。しかし、子供が奇声をあげるという行為はよくあることで、理由は
- 不安や戸惑いを感じた
- 楽しさが心の中から溢れてしまった
- 周囲の人に注目してもらいたい
といった気持ちや感情を表現するためです。他の方法を知らないので、奇声を発するという行動を取ります。奇声をあげることについてより深く知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
このように一見理解できないような行為であっても、子供にとってはちゃんとした考えや意味があることが多いです。いくつかのあるあるを見ていって、理由と対処法を探っていきましょう!
イヤイヤ期
イヤイヤ期は1歳頃から3歳頃まで続くされていて、2歳がピークだと言われています。保護者が何を言っても「イヤイヤ」と拒否するようになり、戸惑ってしまう方も多いと思います。
イヤイヤ期は今まで親にされるがままだった子供に自我が芽生え始めた証拠です。自分の意志を伝えたいのに脳の前頭前野が未発達なため、うまく言葉に出来なかったり感情を抑制できない状態です。
子供の気持ちを親が言葉にして代弁してあげると子供の脳も整理されるので効果的です。他にも子供に選択肢を与えてあげるといった対処法も有名です。
この時に子供を無視したり怒鳴ったりするのは逆効果です。ストレスは溜まるかもしれませんが、子供の成長に必要不可欠な時期であることを受け入れて愛情を持って接してあげましょう。
片付けてもすぐに散らかす
おもちゃで遊んだ後、片付けることなく次の行動に移行してしまうのも子供のよくある行動ですよね。遊んだ後は片付けてと言っても中々実行してくれません。
その理由は「散らかってる」「片付いている」という概念そのものを理解していないためです。片付けてと言われてもそれがどういう状態のことを言っているのか分からないのです。
ルールを決めてそれを守れた時は褒めるということを繰り返していくと、片付けるということを理解し始めます。その際は、よく使うものは片付けやすい場所にする。おもちゃの種類で入れる箱を分ける。などの工夫がなされているとより効果的です。
全然寝付かない
昼夜関係なしに泣いたり寝たりと赤ちゃんには時間は関係ありません。まだこの世に誕生したばっかりなので生活リズムが出来ていないのです。
親としては夜は少しでも睡眠が欲しいですよね。昼間は身体を動かす遊びをするなどの対処法が考えられますが、体質により睡眠時間は変わります。
成長すると段々親の生活リズムにあってくるのでそれまでは耐えましょう。こちらのサイトでは中々寝付いてくれない子に対してお母さんたちがやっていることが書かれています。
【こどもベネッセ】なかなかベッドに入らない!みんなどうしてるの?
良くも悪くも親の生活リズムが子供に反映されます。仕事もやっていて子供を寝かしつけるのが遅くなる生活リズムになってしまうと、子供の身体の成長がうまくいかなくなることもあるので気を付けましょう。
変な言い間違い
子供が言葉を変に言い間違えることもあるあるですよね。例えば「チョコ」のことを「コチョ」と言ったり、「エレベーター」を「エベレーター」と言ったりなど様々です。
これは音位転換と呼ばれるもので、実は大人もやっていることです。
発音が簡単になるように勝手に語順を入れ替えてしまうことです。「新しい(あたらしい)」という言葉も元々は「あらたしい」で、「雰囲気(ふんいき)」を「ふいんき」と読んでしまうのも音位転換です。
子供の場合は脳が未発達なので大人よりも多くの音位転換が発生します。言葉の発達と共に少なくなるので成長を見守りましょう。
子供が言い間違いをした時は、指摘するのではなくさりげなく正しい言葉を聞かせてあげましょう。間違いを直接注意するとおしゃべりが嫌いになってしまうことがあります。
子:この「コチョ」おいしい。
親:うん。この「チョコ」おいしいね。
子:この「コチョ」おいしい。
親:「コチョ」じゃなくて「チョコ」だよ。
また、歌やしりとりなどの言葉遊びを行うと、言葉の作りを自然と覚えていくので発達が早くなるかもしれません。
独特な解釈の子育てあるある
子育てのあるあるを赤ちゃんの目線で描いた四コマ漫画もあります。子育てに疲れた時、クスッと笑えるような話が100話あります。Twitterに投稿されているので見てみてはいかがでしょうか?
笑えるだけでなく、あの時はこんなこと考えてたのか!という発見もあるかもしれません。
発達障害の子育てあるある
子育てあるあるをよく見るけどウチの子には当てはまらない、ウチの子は発達障害だから他の親御さんたちに共感できないなんて方もいると思います。
インターネットの普及や発達障害に関する情報がオープンになってきた現代には、発達障害児の子育てあるあるも増えてきています。
あるあるに多くあてはまり育児が困難な場合は専門機関に相談しましょう。発達障害は早期の治療や療育により、改善されることが期待できます。
全国の障害者支援センター一覧はこちら
自閉症スペクトラム症候群(ASD)の子あるある
自閉症スペクトラム症候群の子供の特徴は以下のものが挙げられます。
- あやしても目が合わない、反応が乏しい
- 手を振って「バイバイ」する時、手のひらを自分に向ける
- 人見知りや親の後追いをしない
- 言葉を話すようになっても、セリフを棒読みするような話し方、妙に大人びた言葉遣いをするなど、不自然
- 表情や話しぶり、視線などから相手の気持ちを汲み取ることができない(空気が読めない)
- 自分の好きなことを話す時に饒舌になりすぎることがある
参照 【すまいるナビゲーター】自閉症スペクトラム症の子どもの特性
自分だけの世界を作り塞ぎ込んでしまうことが多いため、友達とのトラブルなどが多くなる傾向があります。こちらの動画では、自閉症スペクトラム症候群の子を育てる親あるあるが紹介されています。
あるあるを見ていると短所ばかりが目立ってしまいますが、高い集中力を発揮する、好きなことへの探求心がすごいなどの長所もあります。長所を見つけそれを伸ばしてあげられるような子育てを目指していきたいですね。
ADHDの子あるある
ADHDとは日本語で注意欠如・多動症と言います。言葉の通り身の回りのことへの注意が欠如していたり、落ち着きがなかったりする特性があります。
散らかされるので通常よりも掃除や片付けをする回数が増え親の負担も多くなります。また、外でも突然飛び出すことがあるので目が離せません。
こちらではADHDの子供のあるあるが紹介されています。
ADHDは脳の神経伝達に関する機能に異常があることが原因とされていて、ある程度は薬でコントロールすることができます。医療機関を受診して適切な治療を行うことが重要です。
忘れ物が多い時はチェックシートを作る、余計なものは視界に入らないようにするなどの日常生活での工夫を行うことで改善することもあります。
成長と共に症状が落ち着くことが多いですが、周囲から怒られる機会が多いのでうつ病などの精神疾患を抱えてしまう傾向があります。一つ一つの課題に対して冷静に対処法を考えていきましょう。
学習障害(LD)の子あるある
LDとは、知的障害はないが字を読んだり書いたりといった特定のことが困難な発達障害のことを指します。
字を読むのが困難な場合は行間が十分に空いたものや見やすいサイズ、フォントの文字を使うことで、解決できます。書くのが苦手な場合は、音声入力やキーボード入力を行うと解決できます。
LDであることに気づかないと本来は優れた能力があるのに、勉強ができない子という認識をされ力を発揮することが困難になります。こちらの動画ではLDグレーゾーン(症状が軽度)の子の日常を描いています。
少しでもおかしいなと思うことやこの動画に当てはまることがあった場合は専門機関に相談してみましょう。学校に協力を求めることも必要になってきます。
あるあるは色んな所にある
いくつかのあるあるを紹介してきましたが、あるあるは色んな所にあります。TwitterやInstagramなどのSNSが代表的ですね。
インターネット上には子育ての記録をブログにされている方もたくさんいます。発達障害の子を持つ家庭でも多くの情報を発信できる世の中になりました。
他にもYouTubeにある発達障害に関する情報をまとめた動画のコメント欄でも、子育て真っ最中の親のリアルな声を見ることができます。
自分と似たような境遇の方を見つけて安心したり、その人の行ったことを参考にしたりとあるあるの活用法は人それぞれです。
しかし、子供にも一人ひとり個性があります。あるある通りにいかないこともたくさんあるので、こだわり過ぎず参考にする程度に留めておきましょう。
まとめ
今回は、子育てあるあるが起きる理由と対処法を見ていきました。ポイントは以下の通りです。
- イヤイヤ期はまだ自分の考えを説明できないために起こるので、親が気持ちを代弁してあげると良い。時間が掛かるので成長の過程であることを受け入れて対処する。
- 子供は「散らかっている」「片付いている」という概念を理解していないので、少しずつルールを教えてあげる。
- 子供の生活リズムは段々親に近づいていくので、夜型の生活を続けると成長に支障が出ることがある。
- 言い間違いは直接指摘するのではなく、さりげなく正しい言葉を聞かせるのが良い。
- 発達障害の子あるあるも多くあるが、少しでも困ったことがあったら専門機関に相談する。
子育て中は大変なことあるあるですが、子供が大きくなってからみるとおもしろあるあるになっているかもしれません。いつの日か思い出話にできるよう、子供のことをよく見て受け入れてあげましょう。