皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害 絵カード」についてです。

  • 身の回りのことが上手く出来ない
  • 友達とのコミュニケーションが苦手
  • 幼稚園や学校の生活に馴染めるの?

発達障害を抱える子どものお母さん。子どもの子育てが心配になりますよね。その気持ちはよく分かります。

そんなお悩みを持つお母さんたちに、オススメしたいものがあります。

それは「絵カード」を子育てに活用することです。

実は、発達障害を持つ子どもは「聞いて覚えるのが苦手」「見て覚えるのが得意」というケースが多いと言われています。

そのため視覚に訴える「絵や写真」を子育てに活用すると良いそうですよ。

試しに「絵カード・発達障害」でネット検索をしてみて下さい。たくさんの絵カードに関する商品がズラリ出て来きますよ。

でも、多くのサイトが商品の説明ばかりです。いくら子育てに良いと言われても、具体的な使用例(◯良い例・X悪い例)が分からないと使うのが不安ですよね。

そこで今回は、子育てに絵カードを使う時のポイントを紹介したいと思います。

絵カードを上手く活用することができれば、子育ての悩みが少し解消して、お母さんの気持ちが楽になるかもしれませんよ。

なぜ絵カードをつかった子育てが良いのか?

認知特性ってなに?

突然ですが、何かを覚えるとき、自分の得意な覚え方ってありませんか。それを実感してもらうために、簡単なテストに参加してみてください。

あなたの目の前に、なんでも良いので3つ物を並べてください。そして、今からその3つの物を「自分の好きな方法」で覚えてください。

覚えたら、次の質問に答えてくださいね。

上記の3つをどのようにして覚えましたか。下記のうち一番近いのはどれですか。


  1. 言葉に置き換えて文章にして覚える(例:目の前の机には、◯◯があり、その横には△△・・・とエピソードにして覚える)
  2. 言葉に置き換えて、声(音)にして覚える(例:◯◯、△△、□□とテンポよく声に出して繰り返し覚える)
  3. 見たまま覚える(例:写真を撮るように風景として覚える)

▷▷▷このテストを詳しく知りたい方はこちら

みなさん、選べましたか。このテストから、その人の「思考のパターン=認知特性」が分かるそうですよ。

それぞれ(1)言語優位(2)聴覚優位(3)視覚優位と言われています。

お母さんもぜひ周りの人と一緒に試してみてください。認知特性が個人によって違うことを実感して頂けるでしょう。ちなみに私は(2)でした。

このテストは優劣を決めるものではありません。大切なのは、ひとり一人の子どもたちの認知特性を子育てに活かすことです。

視覚優位を活かそう

さて、発達障害の子どもの場合を考えてみましょう。

彼らは視覚優位さが顕著であることが多いと言われています。

そして、発達障害は生まれ持ったものなので、その特性を変えることは難しいです。

だとしたら、無理やり言葉で覚えさせようとしたり、声に出して耳から覚えさせようとしても、本人も周りも辛くなるだけですよね。

にも関わらず、大人たちは「言って聞かせるのが一番」「繰り返し言っていれば、大丈夫」とつい考えがちです。

しかし、これからは、発達障害の子どもに見られる視覚優位という特性を上手く活用する方が良いのではないでしょうか。

「言って聞かせる」のではなく「見せて伝える」子育てに変えてゆくのが良いのかもしれません。

その時、絵カードを使ったサポートが大変有効になってきます。

実際に作ってみよう

それでは、実際に絵カードを作ってみましょう。

絵カード作りに関しては「商品購入・無料サイトからダウンロード・手作り」などの方法が有ります。自分が好きなものを選べば良いと思います。

絵カードは、以下の4つのタイプに分けることができます。今回は、日常生活で使用頻度が高い1〜3を紹介したいと思います。

  1. 指示カード
  2. スケジュールカード
  3. コミュニケーションカード
  4. 練習カード

指示カード

お母さんが子どもにさせたい行動を描いてあるカードです。

例えば、お母さんが子どもにトイレのカードを見せて「トイレに行きなさい」と指示する時に使います。

お母さんが子どもに見せるカードなので、お母さんの手に持ちやすいサイズ(運転免許証~L判)が良いでしょう。

でもあまり多用すると、子どもが嫌がるかも知れないので注意してください。

スケジュールカード

朝の身支度や1週間の予定表など、一連の行動を示す絵カードです。

発達障害の子どもたちは「自分で順序立てて行動すること」「行動の始まりと終わりを認識すること」が苦手です。

そのため、スケジュール表で全体像を目で確認できると、発達障害の子どもは安心して行動できます。

また、スケジュール表は壁に設置することが多いです。そのため、絵カードのサイズが大きいと一列に並びきらないことがあります。スケジュールカードのサイズは、35 x 35 mm が適しています。

身支度カードの場合、一つの作業を終えるとそのカードを順番に剥がして行きます。そうしないと、今自分がどの時点の作業をしているのかが分からなくなってしまいます。

予定表(カレンダー)の場合、当日を枠で囲むようにすると良いでしょう。

コミュニケーションカード

コミュニケーションカードは、発達障害の子どもがお母さんや周りの人に自分の意思を伝えるための絵カードです。

発達障害を持つ子どもは、自分の気持ちを言葉で伝えるのが苦手です。そんな時、コミュニケーションカードを使って自分の気持ちを伝えます。

子どもの手の大きさを考えて、コミュニケーションカードのサイズは、45 x 45 mmが適しています。慣れてくると35 x 35 mm の方が使い勝手が良くなります。

絵カードを作成する時の注意点

絵カードを作成する時には、いくつかの注意点があります。

せっかくお母さんが一生懸命に絵カードを作っても、子どもが興味を持ってくれないとしたら辛いですよね。以下に、ついやってしまいがちな悪い例を紹介しますね。

情報はシンプル

発達障害を持つ子どもは、一度に複数の情報を理解することが苦手です。そのため、1つの絵カードには1つの情報をのせるようにしてください。

ノイズに注意

写真を絵カードとして使うのもとても有効です。

例えば、子どものお気に入りグッズの写真を使った絵カードは、子どもの注意を引きつけることができるので効果的なカードですね。

しかし、子どもに伝えたい内容以外のものが背景や周囲に映り込んでいると大変です

子どもの関心が背景や周囲のものに移ってしまい、どれに注目したらよいのか迷ってしまいます。

適度なサイズ

普通に考えると「絵カードは大きい方が見やすいはずだ」と考えてしまいますよね。私も最初は考えました。

しかし、発達障害を持つ子どもは、注視できる視野(有効視野)が普通の子どもに比べて狭いと言われています。

そのため、サイズの大きい絵カードを目の前に出された時、発達障害を持つ子どもはカードの一部にしか注意を向けることができないかもしれません。

その結果、絵カードの内容が正しく伝わらない可能性があります。

一般的には

  • 指示カードの場合は写真サイズ(L版)
  • コミュニケーションカードやスケジュールカードの場合は3.5cm x 3.5cm

が望ましいと言われています。もちろん個人差はあるので、あくまでも目安になります。

否定的な表現はNG

「〇〇ちゃん。△△してはダメ!」

子育て中のお母さんなら毎日一度は口にするフレーズですよね。しかし、発達障害の子どもにとって否定的な表現は理解されにくいようです。

そのため「肯定的な表現」を使うのがポイントです。

具体的な例で説明してみましょう。学校の先生が廊下を走っている子どもに注意します。

「〇〇ちゃん。廊下を走ってはダメ!」

この時、普通の子どもは「廊下を走ってはダメ」=「廊下は歩きましょう」と本当の意味を推測することができます。

つまり、否定的な表現を肯定的な表現に自分で変換することができます。

しかし、発達障害の子どもは本当の意味を推測することが苦手です。そのため「廊下は歩きましょう」というゴールに辿り着くことができません。

そればかりか「否定的な絵カード」を見せられる度に叱られている印象が残ってしまい、絵カードを避けるようになってしまうかもしれません。

もし、今回のケースで絵カードを作る場合「右側のカード」を作ってくださいね。

絵カードを使う時の注意点

ようやく、絵カードが完成しました。あとは実際に使うだけです。そこで、絵カードを効果的に使う3つのポイントを教えますね。

しっかりと声かけ

発達障害の子どもは、自分で何かを始めたり、終わらせたりするのが苦手です。そのため、黙って絵カードを子どもに見せたり、渡すだけでは子どもが行動に移すことができません。

まず、作業を行う前に「〇〇ちゃん。△△始めようね」と笑顔で声かけを行ってみてください。子どもの意識を作業に向けてあげましょう。

見せて実践する

次に、お母さんがお手本を見せてあげましょう

「(絵カードを見せながら)〇〇ちゃん。お母さんが今から△△するからね。よく見ててね」と言って、実際に行ってみてください。

できたことをほめる

そして、もし子どもが上手くできたら、思いっきり褒めてあげましょう。

子どもはみんな、お母さんに褒められるのが大好きです。もっとお母さんに褒めてほしいと思って、どんどん作業に取り組んで行くかもしれませんよ。きっと自己肯定感も高まりますよ。

参考資料

絵カードの無料素材

絵カードはネット通販(楽天やアマゾンなど)でたくさん売られているので、それらを利用すると簡単便利ですね。

でも、多すぎてどれを選べばよいか迷ってしまうかもしれませんよね。もし、子どもが気に入らなくて使えなかったら、もったいないし。

そんなお母さんには、無料で絵カードを配布しているサイトを利用するのはどうでしょうか。

無料ではありますが、イラストに文字を入れたり、メッセージボードの作成が可能なサイトもあり、かなりの充実ぶりです。

もし、パソコンでネットの利用ができる環境にある方は、一度下記のサイトをご覧になって参考してみるも良いかもしれませんね。

絵カードの書籍

今回の記事を書くに当たって、参考にした書籍が何冊かありますが、一番のオススメ本を紹介します。

「発達障害の子ものびのび暮らせる生活サポートブック(2012)」

絵カードの使い方を日常生活の場面(トイレ・食事・着替え・遊び・他8つ)で紹介しています。写真やイラストをたくさん使って説明してあるので、とても分かりやすいです。

さらに、発達障害の子どもの特徴も丁寧に説明してあります。

ちなみに、私は県立図書館で借りました。興味のある方は、お住まいの地域の図書館に問い合わせてみてくださいね。


子供とその家族の支えとなる福祉サービスを目指している「運動・学習療育アップ」では、発達障害と子育てに役立つ情報を発信中です。

ひょっとしたら、お母さんたちの子育てに役立つ情報に出会えるかもしれませんよ▷▷▷興味のある方はこちら

まとめ

いかがでしたか。

もし「これなら私にも出来そう」と思われたお母さん。できることからでいいので、ぜひチャレンジして見て下さい。

一方「興味はあるけど。やっぱり不安」というお母さん。一人で悩まないで下さい。まずは、児童相談所や発達支援センターなどに相談してみましょう。

最後になりますが「絵カード」を使った育て方は、発達障害を持つ子どもに大変効果的です。

そうした発達障害の特性を理解した周囲のサポートがあれば、子どもたちは障害を抱えながらも元気よく成長するでしょう。

今回の記事が、少しでもお母さんや子どもたちの手助けになれば幸いです。