皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害 出会い」についてです。

発達障害の有無に関係無く、人との出会いは大切ですね。

人に出会うことで、自分とは違う価値観や生き方に触れ、成長することができます。また、社会との繋がりと保ち、孤立になるのを防ぎます。

発達障害の子どもを育てているお母さんも「うちの子に素敵な出会いが訪れますように」と、きっと強く願っていることでしょう。

その一方で「発達障害の子供ってコミュニケーションが苦手なことが多いのよね。それに、出会いの機会自体が少ないし」と不安な気持ちもありますよね。

そこで今回は、発達障害の子供たちに素敵な出会いが訪れるために、お母さんに出来ることを一緒に考えてみたいと思います。

どうか最後までお付き合いください。

これだけは知っておいてください

発達障害の特性は、一人一人の子どもによって違います。そのため、人間関係への興味関心も様々です。

例えば、こんな感じです。

  • 人と親しくしたり、深く関わりたいという欲求が薄く、一人でいるのが好き。
  • 話かけられたら相手をするが、自分からは関わろうとしない。
  • 人と親しくなりたい、出会いたい。でも、コミュニケーションが出来なくて悩んでいる。

いろんなタイプがあるのが分かりますね。そこで、お母さんにお願いです。

子供が「安心できる人との距離感(人間関係への関心の程度)」を大切にしてください。

そして、その距離感を「保てる」出会いを一緒に考えてあげましょう。

そうしないと、せっかくの出会いもただのストレスを感じる出来事になってしまいます。最悪の場合、出会いそのものに拒否感を覚えてしまうかもしれません。

特に、子供の頃の出会いは、親に左右されやすいので気をつけてあげましょうね。

お母さんとの出会い

子供の出会いはお母さんから始まりますね。この最初の出会いでお母さんに、是非とも心がけて欲しいことが一つあります。

それは「自己肯定感を高める」ことです。

自己肯定感を高める

自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れることです。自己肯定感の高い人は、自分の良い部分と悪い部分との両方を受け入れることができます。

さらに、自分だけでなく、周囲の人たちも尊重することができます。すると、他者からも尊重されるようになり、自然と出会いの機会が増えますよね。

つまり、自己肯定感を高めることは出会い作りの土台と言えます。

さらに、物事を肯定的に受け止めることができるので、人との出会いで失敗しても成長の糧にすることができます。

一方、発達障害の子供の場合、自己肯定感の低い子供が少なくありません。その原因として、発達障害の特性「コミュニケーションが苦手」があります。

いくつか、具体例を示しますね。

  • 空気が読めない(その場の雰囲気から状況に合った対応ができない)
  • 抽象的な表現、ことわざ、喩え話などを正しく理解するのが苦手
  • 衝動性(後先考えずに思いつきで行動する)
  • 不注意(相手の話を落ち着いて聞くことができず、自分の言いたいことだけを一方的に話す)

いかがですか。共感できるお母さんも多いのではないでしょうか。

それらの特性によって、人間関係で失敗や挫折などの経験を重ねやすくなり、自己肯定感が低くなってしまいます。結果的に、出会いの機会も遠のいてしまいますね。

でも安心してください。今から「自己肯定感を高める3つの言葉がけ」を紹介しますね。

自己肯定感を高める3つの言葉がけ

「言葉がけ。それだけ?」と不安にあるお母さんもいるでしょう。しかし、毎日子供に語りかけるお母さんの言葉には、大きな力があります。ぜひ試してみてください。

ほめる

褒めるポイントは「結果」ではなく「行為」に注目することです。

  • 悪い例:「テストで100点とったね。えらいね!すごいね!」
  • 良い例:「テストをきちんと受けたね。お母さんは嬉しいよ」

悪い例では「100点」という結果に対して注目しています。裏を返せば100点を取らないとほめてもらえないということになりますよね。

このような「条件付きのほめ方」を行うと、子供は親の顔色を伺うようになります。

逆に良い例では「テストをちきんと受けたね」という「行為」に注目しています。テストの結果は関係ありませんね。

このような「無条件の褒め方」の場合、子供は親の顔色を伺う必要はありません。逆に、お母さんから無条件で愛されているという安心感を得られます。

そして、もう一つ大切なポイントがあります。

その行為をほめる言葉に「えらい・すごい」と言った「ご褒美言葉」ではなく、お母さんの気持ち(感情)を素直に伝えるのが効果的です。

今回の例では「嬉しい」という気持ちを伝えていますね。ぜひ、実践してみてください。

それでは、次の動画に登場するお兄さんと一緒に、ほめるのおさらいをしてみましょう。

しかる

いくら褒めるが大切と言っても、こどもが間違っていることをしていたら、叱る必要がありますよね。

この時、発達障害の特性「抽象的な表現・言葉の真意を理解するのが苦手」を上手く利用するのがコツです。

  • 悪い例1:「いい加減にしなさい! ちゃんとしなさい!」
  • 悪い例2:「コラ! 走らない!」
  • 良い例1:「ゆっくりと歩こうね。人とぶつかって、怪我をするかもしれないからね」
  • 良い例2:「〇〇ちゃんが歩いてくれたら、お母さんは嬉しいな」

悪い例1のように、イライラして感情的に怒ってしまうことはありますよね。その気持ちはよく分かります。

しかしながら、「いい加減に・ちゃんと」などの抽象的な表現は発達障害の子供には理解が難しいかもしれません。

また、悪い例2のように、「否定形(走らない)」も伝わりにくいです。この場合は「肯定形(歩く)」を使うと、子供に伝わりやすくなります。

そのため、叱る時は良い例1のように「肯定的な表現」で「具体的に説明する」ことが大切になりますね。

さらに、良い例2のように「お母さんの気持ち(嬉しい)」を付け加えると効果的です。

最初は難しく感じるかもしれません。特に、叱る場面は突然訪れるので、咄嗟に言葉が出てこないものです。そのため、日頃から練習をしておくと良いでしょう。

共感

共感する言葉がけのポイントは「子供の気持ち(感情)に共感する」ことです。

例えば、テニスの試合で負けてしまって、落ち込んでいる子供に対する言葉がけを考えてみましょう。

  • 悪い例:「頑張れ。元気出して」
  • 良い例:「辛いよね。悲しいよね」

子供が失敗などして落ち込んでいたら、つい「悪い例(励ます)」のように言ってしまいますよね。

もちろん、励ますことがダメという訳ではありません。

でも「良い例」のように「気持ち(感情)に共感した言葉がけ」の方が「私の気持ちを分かってもらえた」という安心感を持つことができます。

この安心感が「自己肯定感を高める」には大切です。

「一度に3つも大変」というお母さんは

「いきなり3つも大変」というお母さんは、どれか1つだけ選んで始めてみませんか。そこで、3つのフレーズの中で私が一押しするのが「ほめる」です。理由は2つあります。

理由その1:「しかる・共感」は、日常生活の中で使う場面が限られて来ます。一方「ほめる」は子供の行為に対して使うので、使用頻度は高くなりますよね。

理由その2:「子供をほめる」と、お母さん自身の自己肯定感を高める効果もあります。親子揃って自己肯定感が高まるなんて最高ですよね。


「褒める」をより真剣に取り組みたい人に「ほめ日記」という本を紹介しておきます。図書館にもあるかと思いますので、興味のある方はどうぞ。

ちなみに、「ほめ日記」は私も実践しています。私の嫁は精神障害(統合失調症)なのですが、「ほめ日記」をはじめてから二人の関係が良くなりました。

「最近、笑顔が増えたね。私も気持ちが楽になったよ」と嫁が話してくれた時はびっくりしましたよ。

発達障害に理解ある人たちとの出会い

次は、家の外に出会いを見つけに行きましょう。

でも、発達障害ってまだまだ誤解偏見があります。ちょっと心配になりますね。

そこで、発達障害に理解のある人たちとの出会いから始めてみるのはどうでしょう。私のオススメは「放課後等デイサービス」です。

放課後等デイサービスを活用

放課後等デイサービスでは、放課後や学校休業日に障害のある子供が通える居場所を提供して、その子供たちの自立につながる支援を行なっています。

放課後等デイサービスの詳しい解説はこちらの記事を参照してください。

子供のメリット

放課後等デイサービスには、発達障害の知識を持つスタッフや同じ障害を持つ子供たちとの出会いが待っています。

彼らは障害に対する理解があるので、誤解偏見などの心配をする必要はありません。むしろ、理解してもらえる・安心できる場所と言えます。

そのような場所で、デイサービスに通う子供やスタッフとの出会いを通じて、ソーシャルスキルやコミュニケーションスキルを学ぶことができます。

  • 相手の目を見て、挨拶や会話ができる。
  • ルールを守る。
  • その場の空気を読む。
  • 相手の立場を尊重し、自分の意見を相手に伝える。
  • 言葉のキャッチボールができる。一方的な会話にならない。

それらのスキルは、人との出会いを成り立たせるために必要ですね。

また、放課後等デイサービスでは地域とのつながりも大切にしているので、地域イベント(祭り)・公共施設・娯楽施設などに出かけることがあります。

その外出先で地域住民との出会いがあるかもしれません。

このように、放課後等デイサービスでは、障害に理解ある人たちに見守られながら、少しずつ出会いの経験値を積み重ねることができます。同時に、社会との繋がりも深められます。

お母さんのメリット

子供のメリットだけではありません。お母さんにとっても、良い出会いの場となります。

なぜなら、自分と同じように、発達障害児の子育てに悩んでいるお母さんと知り合いになれるからです。

当事者にしか分からない子育ての苦労話をお互いに話し合うことは「悩んでいるのは自分一人ではない」「分かってもらえた」「私も同じ気持ち」などを強く実感できますね。

まさに、先ほど説明した「共感」ですね。一人で頑張ってきたお母さんは、肩の力が抜けて、ほっとできるのではないでしょうか。

あと「子育ての情報交換の場」としても活用できます。当事者目線からのアドバイスって、すごく的確だったりしますよね。まさに「出会い道場」ですね。


横浜市を中心に活動している放課後等デイサービス「運動・学習療育アップ」では、発達障害に理解あるスタッフが、子供たちとお母さんとの出会いを待っています。

3つのメリット

・小学1年生から高校3年生までが利用できるので、幅広い年齢層の子供たちと出会るチャンス。

・今回のテーマでもお話しした「自己肯定感」を育むための「学び」「遊び」「運動」に力を入れています。

・体験や見学は当事業所の利用意思の決定に関わらず、どなたでもお申込みいただけます。

▷▷▷詳しく知りたいお母さんはこちら◁◁◁

地域との出会い

子供の成長に従って、出会いの範囲はどんどんと広がって行きます。

でも、地域社会に出会いを求めて、その一歩を踏み出せない子供もいます。それはなぜでしょうか。

一番の理由は「発達障害の大変さは、見た目で分かってもらえない」ことではないでしょうか。

その結果「本当は助けて欲しい」のに「楽をしている。怠けている。ただのわがまま」と誤解されやすくなります。

もちろん、説明をすれば理解して助けてくれるでしょう。

しかし、その都度説明するのって大変ですよね。そのうちに、出会いを求めて、外出することに対して消極的になってしまうかもしれません。

何かいい方法はないのでしょうか。

ヘルプマーク

ヘルプマーク」というのをご存知ですか。

これは「外見から分からないけれども、私は支援や配慮を必要としています」という意思表示を周囲に知らせるマークです。

初めて聞いたというお母さんは「下の動画」をご覧ください。

ヘルプマークは2012年に東京都から始まりまった取り組みです。現在は、ほぼ全国に普及しています。各自治体のPR活動やドラマでも使われたりと世間での認知が広がっています。

まだまだ十分とは言えませんが、ヘルプマークを使うことによって、外出への不安が軽減される人もいますよ。

軽減されれば、その分だけ出会いの機会が増えますよね。

  • 配布場所は各自治体によって異なります。まずは、お住まいの地域の市役所(障害福祉課)にお問い合わせください。

まとめ

「友達とすぐ喧嘩になったり、言葉のやりとりがちぐはぐだったり」と発達障害の子供はコミュニケーションが苦手なことが多いですよね。

すると「うちの子。ずっと一人ぼっちなの?」とお母さんは心配になります。

しかし、適切なサポートを丁寧に積み重ねて行けば、たくさんの出会いが子供に待っています。

もちろん、出会いの中には、辛い出会いもあるでしょう。それでも、周りに良き理解者のサポートがあれば、大切な人生経験の一つになるはずです。

ただし「子供が安心できる人との距離感」は大切にしてくださいね。

今回の記事が、子供たちの素晴らしい出会いに役立つことができれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございます。