皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害0歳」についてです。
もし、私の赤ちゃんが発達障害だったらどうしよう。今はまだ0歳。生まれたばかりだけど、この子がだんだんと大きくなった時、大丈夫かな。
今この記事を読んでいるお母さんたちは、将来に対して明るいイメージが描けないで悩んでいませんか。
でも、安心して下さい。そんなお母さんたちの暗い気持ちが少しでも明るくなれるように、この記事を書きました。今回、これだけは絶対お母さんたちに知ってもらいたいスマイル・ポイントを3つ紹介します。
まず最初に、3つのポイントを簡潔にまとめてあります。ぜひ、この部分だけでも読んでみて下さいね。
もし、お父さんがこの記事を読んでいる時は、お母さんをお父さんに読み替えてね。お父さんにも役立つ内容になっています。
それではどうぞ。
目次
3つのスマイルポイントとは

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赤ちゃんのことを心配するあまり、お母さん自身の元気が無くなってしまっては本末転倒です。一人で悩まずに、思い切って専門家に相談して、共に考えて行きましょう。
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0歳という生後間もない段階で、発達障害かどうかを見極めることは難しいです。不安な気持ちは分かりますが、はっきりしない段階で悩んでも仕方ありません。ならば、お母さんの愛情を赤ちゃんに惜しみなく注いであげましょう。愛情が子育ての基本ですよね。
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発達障害は、生まれつきもしくは出産前後に脳機能に障害が起こり、脳機能がアンバランスに発達した状態です。そして、珍しい障害ではありません。
この3つのポイントを覚えておくだけで、お母さんたちの不安な気持ちが軽くなりますよ。
そして、
もう少し詳しく知りたい。
もっと気持ちを明るくしたい。
そう思ったお母さんは、次へどうぞ。
スマイル・ポイント1「まず、お母さん自身が元気でいること」
最近、うちの赤ちゃんなんか様子が変なのよね。
家の中でお母さんと子供の2人きりで過ごす毎日。
否が応でも、不安とストレスに襲われます。そのうち、外出も億劫になり、人と会う機会も減って行きます。やがて、お母さん自身の元気が無くなり、家の家事も滞りがちになります。
そうなる前に相談してみましょう。
<相談の最大の効果>
それは、赤ちゃん自身のことを相談することを通して、お母さん自身の不安やストレスが減って、安心感(元気)を取り戻せることです。
友達などに悩みを聞いてもらったら、スッキリしたという経験ありませんか?それです。
もちろん、友達や親などに相談するのも良いのですが、悩みの内容が少し専門的な場合は、その分野の専門家に話を聞いてもらうのが良いでしょう。
こんな風に書くと、「えっ?子供ファーストでしょ。何を言っているんですか。どうせ子育てなんかしたことないんでしょ!」とお叱りを受けるかもしれません。
でも、赤ちゃんの食事、排泄、お風呂、睡眠など。これら、生きるために必要な全てをお母さんに頼り切っているから、お母さんが元気でないと赤ちゃんだって元気に成長することができません。
それに、赤ちゃんの脳の発達にも影響するみたいですよ。
<お母さんの笑顔はすごい>
新生児模倣という現象をご存知でしょうか。
赤ちゃんの目の前で、お母さんが下を出したり、口をすぼめたりすると、赤ちゃんが真似をする現象です。生後2ケ月ほどで消失するのですが、実は、この何気ない顔まね行為には、ものすごい効果があるみたいです。
まず、赤ちゃんがお母さんの表情を真似します。
すると、その顔まねを見たお母さんの赤ちゃんを大切にする思いが高まります。
そして、その思いはなんと赤ちゃんの脳の発達に良い影響を与えるそうです。
これって、ちょっと、すごくないですか。
お母さんの表情が赤ちゃん脳の発達にとっても大切なんです。
だから、お母さんが暗い気持ちで悩んでいる表情をしていると、赤ちゃんの脳の発達に良くないかもしれまんせん。
本当に、赤ちゃんとお母さんは深い絆で結ばれているのですね。
<具体的な相談機関>
以下に示すように、たくさんあります。
- 市区町村保健センター
- 児童相談所
- 子育て支援センター
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発達障害者支援センター
1歳半〜3歳児健診
もちろん、「発達障害児 相談窓口 県名」などでネット検索しても簡単に調べることはできます。
ワンポイント・アドバイスとして、実際に相談する時は、赤ちゃんの何に困っているのか(言動・コミュニケーション・生活習慣など具体例)を事前にメモ書きして整理しておくのをオススメします。
自分の頭の中が整理され、相談内容を相手に的確に伝えやすくなりますよ。
<相談先での更なる出会い>
さらに、相談に出向くことによって、同じような悩みを抱えているお母さんたちと知り合う機会を得るかもしれません。
お母さんの気持ちをより深く理解できる人は、同じ立場にあるお母さんたちです。
そのようなお母さんたちと知り合いになって、感情や思いや情報を交換したり、共有したりしながら、お互いに支え合えるようになると、気持ちが安定して、前向きな気持ちに変わってきます。
このように、同じ境遇にある人が、対等な関係で支え合うことをピアサポートと呼びます。まるごと分かり合えるピアサポーターとの出会いは、専門家以上にこころ強い存在であるとも言えます。

どうでしょうか。
相談に行きたくなってきましたか。
もし、迷われているお母さんがいましたら、是非勇気を持ってその一歩を踏み出しましょう。
スマイル・ポイント2「お母さんにできる最大最高のサポートは愛情」
<0歳で発達障害を見極めるのは可能?>
毎日、赤ちゃんと一緒に過ごしているお母さんたちは、「うちの赤ちゃん、ほかの子と違うかも」と何気ない仕草が気になって、思い悩むものですよね。
例えば、ネットなどでのお悩み相談コーナーを拝見していると、
- 目を合わせようとしない
- 寝返りをあまりしない
- おもちゃに興味を示さない
- すぐに大きな声で叫ぶ
- 体中にかみつく
- 落ち着きがない
- 親のまねをしない
- バイバイや手遊びをやっても反応が薄い
など、1歳未満の赤ちゃんに対する、たくさんのお悩みが投稿されています。お子さんのことを大切に思い育てているのだから、当たり前ですよね。その気持ちはすごくよく分かります。
そして、自分の赤ちゃんが発達障害かどうかをはっきりさせたいですよね。
でも、発達障害は頭の中で起こっているので、直接見ることができません。特に、脳が未発達の段階にある生後間もない時期に見極めることは専門家でも大変難しいです。
一般的には、1歳6ケ月診断で発達障害の兆候に気づき、3歳児診断で診断が可能になってきます。それでも、学習障害などの一部の発達障害の見極めは更に遅くなります。
つまり、はっきりさせたくでも、なかなか出来ないんです。
<この時期にしてあげれること>
子育ての基本である愛情をお母さんが赤ちゃんにしっかりと注いであげましょう。
普通の赤ちゃんでも発達障害の赤ちゃんでも、愛情が子供の成長には不可欠ですよね。
例えば、普通の赤ちゃんでも、母親からの十分な愛情をもらえずに育てられると、愛着障害などの症状が表れることがあります。
逆に、発達障害を持つ赤ちゃんでも、母親からの愛情を十分に受けて育つと、自己肯定感の高い大人へと成長することができるでしょう。
お母さんのモヤモヤとしたスッキリしない不安感は分かります。でも、今はお母さんの愛情を、赤ちゃんのこころにたくさん注いであげましょう。
それでは、具体的にどのように愛情を注いであげるのが良いのでしょうか。今すぐにでもはじめられる超簡単な方法を2つ紹介しますね。
<そばにいてあげる>
えっ?そんなことでいいの。そう思われるお母さんがいるかもしれません。しかし、侮ってはいけません。
実は興味深い実験があります。
まず、お母さんと赤ちゃんを別々の部屋で5分間過ごしてもらいます。そして、赤ちゃんの額皮膚温度の変化を調査します。すると、温度が低下していたのです。人間の皮膚温度はストレスがあると低下するということが知られています。
つまり、赤ちゃんはお母さんとたった5分間、離れ離れになっただけでストレスを感じたと考えられます。ちなみに、見知らぬ男性とお母さんの代わりに一緒に居てもらっても、同様に温度が下がっています。
ストレスが赤ちゃんの成長に良くないことは分かると思います。とにかく、お母さんはできる限り、赤ちゃんと一緒に居てあげましょう。ストレスではなく安心を感じてもらうようにしましょう。
<スキンシップ>
スキンシップには、赤ちゃんの脳を活性化させる働きがあることが知られています。
これにも興味深い実験があります。生後数日の新生児に視覚・聴覚・触覚の刺激をそれぞれ与えて脳活動を計測します。すると、視覚や聴覚に比べて触覚による刺激では、広範囲に渡る脳活動が見られました。
赤ちゃんとのスキンシップは、とても大切なことが分かりますね。
また、スキンシップという行為自体に相手を安心させる効果もあります。
現在、私は介護士として認知症の人のケアを行なっています。そして、ケアを行う時の基本的な技術の一つに「触れる」というのがあります。この技術を適切に介護に用いることによって、言葉によるコミュニケーションが難しい認知症の人とも良好な関係を築くことができるようになります。
おそらく、これと同様のことが赤ちゃんとお母さんとの関係にも成り立つでしょう。
適切なスキンシップには、赤ちゃんの脳の活性化とこころの安心感にプラスの効果を与えてると言えるでしょう。
スマイル・ポイント3「発達障害とはアンバランスに脳機能が発達した状態」

<発達障害の原因>
よく「私の育て方に問題があるのでしょうか?」といった質問をお悩みコーナーで見かけます。しかしながら、発達障害の原因は生まれつき、もしくは出産前後に脳機能が損なわれることです。
つまり、家庭環境(親の育て方)や本人の性格が直接の原因ではありません。
そして、この障害の最大の特徴は、脳機能の発達に偏りがあることです。
例えば、社会性(対人スキル)・ある特定の能力(読み・書き・計算など)・感情のコントロールなどの一部の機能のみに障害が見られます。その他の機能については正常(もしくはそれ以上)に発達しています。
そのため「これは出来るのに、どうしてあれは出来ないの?」と誤解されやすく「本人が怠けているだけ。努力して頑張ればできるはずだ」と本人を追い詰めてしまいがちになります。
発達障害とは脳機能がアンバランスに発達した状態であると覚えておいて下さい。
<15齢未満で約10%>
ADHD(注意欠陥・多動性障害)やLD(学習障害)とされる15歳未満の子供の割合は6~12%、HFPDD(高機能自閉症)やAS(アスペルガー症候群)は1.2~1.5%になるという統計結果があります。
合計すると、約10%前後の15歳未満の子供が、なんらかの発達障害であることになります。例えるなら、学校の1クラスに2~3人はいる計算になりますね。
蛇足にはなりますが、ベートーヴェン・モーツァルト・アインシュタイン・ピカソ・レオナルド・ダ・ヴィンチ・織田信長・坂本龍馬などの歴史に名を残す偉人たちは発達障害を抱えていたと言われています。
そう考えると、発達障害は珍しい障害ではなく、身近な障害のような気がしてきます。
まとめ
如何だったでしょうか。
少しは、お母さんたちの不安な気持ちが軽くなったでしょうか。
お母さんと赤ちゃんとの人生は始まったばかりです。
もしも、不安になったら一人で悩まずに、勇気を持って相談をしましょう。
そして、たくさんの人のサポートを受けながら、
お母さんの愛情をたっぷりと赤ちゃんに注いであげてください。
お母さんと赤ちゃんに、素敵な笑顔が見られますように。
それではまた。