皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害が原因のひらがな学習困難」についてです。

お子さんがなかなか、「ひらがな(平仮名)」を覚えられない。
文字の扱いが難しい。
――人知れず、そんな悩みを抱えてはいませんか?

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青木
「そのうちできるようになる」
と思って様子を見ているうちに、どんどん学年が上がって学習困難になってしまうことも……。
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大竹
鬱(うつ)病などの二次障害も心配ですね……。

どんな症状があるのか? 対策や支援は? そして勉強方法は?
別記事の「発達性ディスレクシア」の特徴をはじめ、自宅でも簡単に挑戦できる勉強方法までをまとめました。
ひとりで悩まなくても大丈夫! この記事で一緒に考えていきましょう!

苦手な「読み書き」への対策は? 個人/自宅でもできること

上記の記事で読み書き障害の特徴や支援について触れてきましたが、個人でもできる対策についてはどうでしょうか。
自宅や通常の学級でも、学習できるなら学習したいですよね。
ここからは、個人や自宅でもできる「読み書きへの対策」をお伝えします。

学習の補助を活用する方法

下記のような工夫をすることで読み書きに対する負担が減り、学習の補助にすることができるといいます。
対策で負担を減らして通常授業に参加する事も、選択肢のひとつです。

【発達性ディスレクシアの学習時の対策例】

  • 見やすい文字の書体やサイズを把握しておく
    (「UDデジタル教科書体」などが、比較的読みやすい書体のようです)
  • シートなどで他の行を隠して読む
  • デジタル書籍などを使い、読んでいる箇所に色をつける・音読機能を使用する
  • 書き写す時は、代わりにIT機器で撮影する・端末に入力する
    (カメラや、パソコン・タブレット端末の利用)

 など

「できること」を勉強の入り口に、楽しく勉強ができる環境にしよう

発達障害に有効な学習方法として、最も多く注目されている方法が下記の二点です。

【幼少期の読み書き障害の対策例】

  • 得意なことを勉強の入り口にする
  • 勉強が楽しくなるような雰囲気をつくる

ひらがなが苦手でも、「これならできる!」「これはおもしろい!」というお気に入りの遊びはありませんか?

「得意なこと」は、その子にとって「最も覚えやすい手段」です。
上手に学習に取り入れられれば、楽しくなって親しみがわき、苦手なひらがなのことも好きになってくれるかも知れません。
文字に触れる機会を、楽しみながら少しずつ増やしていくのです。

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大竹
得意なことや好きな遊びを、「ひらがな」の勉強に取り入れてみて下さい。楽しくなれば、ひらがなの事も好きになってくれるかも知れませんね!

からだを動かすことが得意なら、からだ全体で文字の形をマネてみるのも良いかも知れません。
絵が大好きなら、ネコの絵を描いてから「ね」の文字を一緒に書いてみる、などの方法も良いかも知れません。

自宅でも簡単に挑戦できますので、ぜひ試してみて下さい。

知育玩具(おもちゃ)も教材に! 楽しんで学習することが継続力になります

継続して学習しやすくなるのが、楽しく学べる教材や知育玩具(おもちゃ)を教材に使って学習する方法です。
目でイラストを確認したり、指を使ってパズルを並べたり。
体感を通して文字と触れ合うことができます。

教材や知育玩具は市販されているものも多いので、手軽に購入して試してみることができるのも魅力のひとつです。

ドリル・絵本など

好きな物や、好きなキャラクターと一緒に学べるドリルや絵本なら、学習も楽しく続けられそうですね。

【市販されている知育ドリル・絵本の例】
『ポプラ社の知育ドリル ぜんぶできちゃうシリーズ(40)
 のりものドリル ひらがな 上』
監修/小賀野 実
写真/小賀野 実
写真/山中 則江
出版社:ポプラ社
発売年月:2017年9月
ISBN:978-4-591-15549-3
【外部リンク 参考元:ポプラ社】詳細はこちらから
『よんでみよう!ミニオン あいうえおのえほん』
監/ユニバーサル
出版社:小学館
発売年月:2019年9月
ISBN: 9784097250197
【外部リンク 参考元:小学館】詳細はこちらから

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ミニオンあいうえおのえほん よんでみよう! /小学館posted with カエレバ楽天市場AmazonYahooショッピング

積み木・パズルなど(知育玩具)

積み木やパズルに描かれたイラストを見ながら、ひらがなを学べます。
かな文字を組み合わせて言葉を作るなど、自分で遊び方を工夫することもできます。

【市販されている知育玩具の例】
『ひらがなさいころつみき』
発売元:くもん出版
発売年月: 2007年3月
ISBN:9784774313337
JANコード:4944121544318
【外部リンク 参考元:くもん出版】詳細はこちらから
『ひらがなしりとりパズル』
発売元:くもん出版
発売年月: 2015年10月
ISBN:9784774324197
JANコード:4944121546527
【外部リンク 参考元:くもん出版】詳細はこちらから

ひらがな さいころつみき(1個)posted with カエレバ楽天市場AmazonYahooショッピング

くもん ひらがなしりとりパズル HS-10posted with カエレバ楽天市場AmazonYahooショッピング

かるた

昔ながらの「かるた」も、ひらがなの学習にピッタリです。
市販品はあえて買わずに、親子で手作りするのも良いかも知れませんね。

【市販されている知育かるたの例】
『いもとようこ あいうえおかるた』
絵/いもとようこ
文/よこたきよし
出版社:金の星社
初版:2017年10月
ISBN:9784323890531
【外部リンク 参考元:金の星社】詳細はこちらから

いもとようこ あいうえおかるた /金の星社/いもとようこposted with カエレバ楽天市場AmazonYahooショッピング

知育アプリ・インターネットゲームなど

遊びを取り入れたひらがな学習ができる知育アプリ(アプリケーションソフト)や、インターネットのブラウザ上で遊べるゲームを利用する方法もあります。

【アプリの例】
『たのしい!ひらがな』
yuki nakamura / Rainbow Mimizu

↓iPhone・iPad
【外部リンク 参考元:App Store】詳細はこちらから

↓Android
【外部リンク 参考元:Google Play】詳細はこちらから

※注記※
ゲームアプリ『たのしい!ひらがな』は各アプリストアで「ダウンロード無料」となっていますが、アプリ内課金有りのアプリケーションソフトです。途中までは無料で遊べますが、「た行」の後は有料となっています。
お楽しみの前に、必ず各アプリケーションソフトの利用規約をご確認下さい。
たのしい!ひらがな

たのしい!ひらがな無料yuki nakamura(2020.01.22時点)posted with ポチレバ

【ブラウザで遊べるゲームの例】
『しまじろうの ひらがな はっくつ ゲーム』
Benesse

【外部リンク 参考元:Benesseしまじろうクラブ】詳細はこちらから

※注記※
お楽しみの前に、必ずリンク元サイトの利用規約をご確認下さい。

【~実際にやってみました~】

上記で紹介したゲーム二種類を実際に遊んでみました。

ダウンロードの待ち時間は、ほとんどありません。
音楽が鳴って、ゲームの開始をわくわくと盛り上げてくれます。
文字をなぞる!タッチ!(「しまじろう」の方はマウスでクリック)

できると……ほめてくれる!

どちらも思い立ったらすぐに遊べる手軽さがありました。
親子でわいわい楽しみながらチャレンジできるのも、ゲームの魅力だと思います。

無理に学習せず、個性に合った「勉強のやり方」を見つけて

興味・感心を持って学習することの効果は、実際に文部科学省へも報告されているようです。

 まず、調査研究協力校における研究では、学習障害児又はそれに類似した児童生徒に対する指導方法として、学習障害児等が興味・関心を持って授業に参加できるような指導や、達成感を持てるような指導が大きな効果を上げたことが報告されている。

引用元:文部科学省 「学習障害児に対する指導について(報告)」(平成11年7月)

発達性ディスレクシアは、読む力に困難がある分、他の感覚を使って覚える力が優れている場合もあるそうです。
ひとりひとりの「この勉強のやり方が楽しい!」を見つけて下さい。
個性に合った勉強方法を早期に見つけておくことで、後々の学習にも備えることができそうですね。

まとめ

それでは、これまでの情報をまとめます。

【まとめ】

  • ひらがなが苦手な原因は、「発達性ディスレクシア(読み書き障害)」にあるかも知れない!
  • ひとりで抱え込まず、相談窓口やインターネットで相談してみよう!
  • 周囲の気付きと理解が大切!
  • デジカメなどのIT機器を補助に使う事で、学習の負担が軽減される!
  • 学習のコツは、「できること・好きなこと」を勉強の入り口にする事!
  • 楽しく学べる教材や、知育アプリなどのIT技術も活用してみましょう!

この記事を読んで、「もしかしたら、発達性ディスレクシアかも知れない……」と心当たりがあるようでしたら、公共の専門窓口や専門の医療機関に相談してみて下さい。
早期に適切な支援を受けることで、今後の学習がしやすくなったり、必要以上の劣等感を抱いてしまうなどの二次障害を防ぐことができたりします。

人間、不得意なことがあれば、得意なこともありますよね。
苦手なことを無理やり繰り返すだけでは、苦手意識ばかりが膨らんで余計に「キライ!」になってしまうものです。反対に、面白いことはどんどん好きになっていきます。
それは発達障害を持つ子も同様です。

この調査を通して、文字に対する「嫌い」を軽減してあげることで、ひらがな学習への心の負担を少なくしてあげることができるのだと感じました。

気付いて知るだけでも、生きづらさを減らすことができます。
個性に合った学習方法を知ることができれば、学びのチャンスもグンと広がるでしょう。
ひらがなはその第一歩なのだと思います。
楽しんで勉強できる環境が広がるといいですね。

悩む方が一人でも減ればいいな……と思って、この記事を書かせて頂きました。
人知れず困っている方、「読み書き障害」について知らなかった方など、一人でも多くの人に情報が届くことを願っています。