皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害のお子様の食事レシピ」についてです。

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青木
発達障害のお子様の食事は感覚過敏や同一性保持による偏食などの問題が多くて大変ですよね?
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大竹
二次的障害として肥満や糖尿病なども考えられますからね。
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青木
理想のレシピとは、いったい何なんでしょう。一緒に学んでいきましょう。

発達障害児童の理想の食事とは?

理想の食事は必要栄養素を含むフルオーダーの個別料理

発達障害のお子様の理想の食事は、必要栄養素を含むフルオーダーの個別料理と言えます。

なぜなら、発達障害の子どもたちは感覚過敏や同一性保持などによる偏食が多く食べられないものも多い為、「このレシピがこの子にとっての理想の食事」というものはそれぞれ違うからです。

感覚過敏とは

視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの感覚が過敏に反応してしまい、日常生活などに悪影響を及ぼす症状です。

同一性保持とは

同じ状況やものに対するこだわりや安心感から同じものや同じ手順などを好む傾向があること

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青木
同一性保持らしきツイートがありました。

よって必要栄養素を含む、その子が食べられる食材を食べられる調理法で、食べられる環境で食べられるタイミングで…提供する世界にたった1つのフルオーダーの個別料理こそ、その子にとっての理想の食事と言えるのではないでしょうか。

「えっ、発達障害のお子様への理想のレシピ、教えてくれるんじゃないの?」とお思いになったかもしれません。

しかし、以下の理由から「理想の食事」はみんなにとっての理想の食事ではないからです。

発達障害児童と食事に関する問題

心理的要素に起因する問題点

  • 食べられるものが極端に少ない(偏食)
  • 食べ物ではないものを口に入れる(異食)
  • 同じものばかり食べる(同一性保持)
  • 初めて食べるものに不安や恐怖を感じる(同一性保持)
  • 咀嚼(食べ物を噛み細かく粉砕する)や嚥下(飲み込むまでの過程)がうまくいかない

環境要因による問題点

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青木
たくさんの人と一緒に食べると緊張して何をしているのか分からなくなり食べられないという子もいるようです。
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感覚過敏による金属食器の「カチャカチャ」する音が嫌で食欲がなくなるなど、個人によってたくさんの問題を抱えているようです。
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これらはほんの一部です。

必要な栄養素はどんなもの?なぜ?

必要な栄養素の前に知っておきたいこと

発達障害児(特にアスペルガー症候群)の特性として神経伝達物質であるセロトニンが不足しやすい為、深く悩んでしまったり不安を招いてしまいやすいと言われています。

セロトニン

脳内で働く神経伝達物質の1つで感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっています。

セロトニンを増やすことで脳内の神経伝達の活性化を促進できます。よってセロトニンの活性を促せる栄養素が大切です。

つまり、神経伝達物質や神経細胞の材料となる栄養素が大切です。

必要な栄養素

セロトニンの重要性を詳しく知りたい方は下記リンクよりどうぞ↓

発達期のセロトニンが自閉症に重要ー理化学研究所

トリプトファン

必須アミノ酸の1つで、セロトニンが生成される材料となります。

トリプトファンを含む食品

  • 豆腐
  • 納豆
  • みそ
  • 醤油
  • チーズ
  • 牛乳
  • ヨーグルト
  • 米などの穀物類
  • ごま
  • ピーナッツ
  • バナナ
  • 肉類
  • 魚類

肉・魚類にもたくさんのトリプトファンを含みますが、動物性タンパク質に含まれるBCAAというアミノ酸はトリプトファンを脳に取り込みにくくする為、お勧めできません。

ただし、ビタミンB6や炭水化物と一緒に採ることで血糖が上昇し、トリプトファンの合成が促進されます。

GABA

体内に存在する天然のアミノ酸の1つでストレスを和らげ、脳の興奮を鎮める効果があるとされる成分です。食品に含まれているものもあります。

GABAを含む食品

  • チョコレート
  • 発芽玄米
  • キムチ
  • 納豆
  • ジャガイモ
ビタミンB6

こだわりや不注意、過敏を軽減し、体内でのGABAの合成をサポートする

ビタミンB6を含む食品

  • とうがらし
  • ニンニク
  • バジル
  • 青魚(サバ、マグロ、カツオなど)
  • さんま
  • 鶏むね肉
  • ささみ
  • ごま
DHA

ドコサヘキサエン酸といい必須脂肪酸の1つです。食品からしか摂取できず記憶力や集中力の維持などが代表的な効能とされます。イワシやサバなどの青魚に多く含まれます。

DHAを含む食品

  • 青魚類(イワシ、サバ、マグロ、カツオなど)
  • 魚の缶詰め
  • ナッツ類
  • 亜麻仁油

理想のレシピはないの?なぜ?

偏食が目立つから

発達障害のお子様は偏食が多い傾向にあるからです。白いご飯しか食べないとか野菜はすべて食べないなど、食べられるものが少ないのもこの障害の特徴だからです。

感覚過敏と食事の関係性

偏食の理由の1つとして、感覚過敏であることが挙げられます。

例えば感覚過敏のうち、視覚過敏の影響で赤いトマトやイチゴが気持ち悪くて食べられない。触感過敏により、サクサクのコロッケが口に入れた瞬間、刺さるように痛く感じ食べられないなどが挙げられます。

他に、食べ物を噛む音が耳障りでがまんできないことや音や匂いについても同様の傾向があります。

同一性保持による食事の傾向

偏食の理由の2つ目として、同じものにこだわりがありそればかり食べようとする。また、経験したことのないものに強い不安を感じるため、同じものしか食べない傾向があります。

また、これによる栄養の偏りなどから、栄養過多による肥満症や糖尿病などの二次的問題も懸念されます。

咀嚼や嚥下がうまくできない

偏食の理由3つ目に、口に入れて食べ物を細かく噛み砕いたり(咀嚼/そしゃく)、噛み砕いたものを飲み込む(嚥下)運動が困難なため食べやすいものしか食べない。もしくは、全く食べようとしない。

困難な理由として、筋緊張のコントロールが難しい点や下顎や舌の協調運動が出来ない点などがあります。

個性が違うから

以上のように、感覚による感じ方は人によって全く異なりますし、何より個性が違うからです。

これは、発達障害のお子様に限ったことではありません。AさんもBさんも、好きなもの、嫌いなものも違うことは何ら珍しいことではありません。

よって、個性が違うから、感じ方も違うから、食べられる食材やメニュー、飲み物に至るまで、食べられるものも食べられないものも違います。

だから、理想のレシピもみんな違います。その子に合ったフルオーダーの個別レシピが体も心も喜ぶ最高の料理なのではないでしょうか。

偏食はわがままではありません

先述したように、「食べられない」のであって「食べたくない」ではないのです。「偏食をしている」のではなく「偏食せざるを得ない」理由があるのです。

ですから、発達障害のお子様の偏食は「わがままではない」ことを十分に理解してあげてください。

偏食への対応策

偏食の対応策とは

無理強いしない

何らかの理由があって「食べられないもの」を無理に食べさせようとする行為は、我が子からしたら、まさに拷問です。

小学校の先生が、偏食は体に良くないと決めつけ「わがまま」だと無理やり食べさせたり、食べ終わるまで昼休みがないなど昔は結構聞いた話です。

次第に、食事の時間が怖くなったり、食べることがトラウマになってしまってもおかしくありません。

「食べられない理由」は何なのかを具体的に挙げて、それに沿ったメニューを食べさせてあげることです。

また、残さずに食べることを強要するのでなく、食事量を自分で調整させたり、時間にゆとりを持たせるなどの柔軟な配慮が必要です。

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大竹
発達障害のある子供たち、ひとりひとりに合わせた食事の提供を行っているようです。参考にしてみてもよいかもしれません。↓

広島市西部こども療育センター食育研究会

我が子だけのフルオーダーメニューレシピを考案する

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ふにゃふにゃの刺身が気持ち悪くて「食べられない」のであれば、焼いてあげる、フライにしてみる、すり身にして茹でるなど、いろいろ調理法で食べられる可能性は広がります。
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サクサクのコロッケが、痛く感じて食べられないなら、一度揚げたコロッケをレンジでチンしてみるとか、ジャガイモの素材ごと与えてみるなども良いかもしれません。

食べられない食材でも細かく切ったり、すり潰したり、ペースト状にしたり調理方法で食べられないものが少しずつ食べられるようになることもあります。

まずは、食べられるものが何なのか具体的に挙げて、同様のものを提供してみるとかダメであれば、なぜダメなのか把握し、他の調理方法で試してみることが大切です。

相談できる支援機関の利用

独りで悩まず相談できる病院への診察や支援機関の利用してみましょう。

児童発達支援センターは地域の障害のある児童を通所させて、日常生活における基本的動作の指導、自活に必要な知識や技能の付与または集団生活への適応のための訓練を行う施設です。

発達障害者支援センター は、発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関です。都道府県・指定都市自ら、または、都道府県知事等が指定した社会福祉法人、特定非営利活動法人等が運営しています。

まとめ

脳の神経細胞や神経伝達物質の材料補給が大切

決して簡単なことではなく、大変な手間も時間もかかることです。でも、お子様の食べられるものが少しでも増え、身体の健康に良い影響があるのであれば、少しずつ始めてみませんか。

個性も違うのだからその子に合った、個別の食事レシピが大切なのではないでしょうか。食べられる食材や食べられる調理法で、世界にたった1つのオリジナルレシピをかわいい我が子に食べさせてみませんか。

脳の神経細胞や神経伝達物質の材料となる栄養素を取り入れ、セロトニンを増やしていきましょう。

また、当たり前のことですが、発達障害のお子様に限らずバランスの良い食事をとることが理想の食事です。おすすめさせていただいた栄養素以外にも、必要なものはたくさんあります。

お子さまと向き合いながら、周りの頼れる施設などにも相談しながら、1つ1つ解決していきましょう。

発達障害のお子さまを育てるのは、本当に大変です。1人で悩まず頼れる相談機関や民間のサービスを利用するのもいいかもしれません。

児童発達支援と放課後デイサービス 運動・学習療育アップでは

発達障害を抱えた児童の「療育」さらに保護者の「休息」も重要と考え、デイサービス事業を行なっています。