皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害 色のこだわり」についてです。

発達障害、特にASD(自閉スペクトラム症)の大きな特性として「こだわりの強さ」があると思います。

今日はそのこだわるものの中でも、「」へのこだわりについてと、困った時の対策をお伝えしていきます。

この記事を読むことで、日常の困ったことはもしかしたら色と関係があるのかも?と考えるヒントになればと思います。

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青木
反対に「そんなに気にすることではないのかな」と思えることもあるかもしれません!

発達障害のこだわりは色にもある

発達障害の中でも好き嫌いの激しさや、こだわりが強いかまったく興味をもたないことの特徴が強いASDですが、様々なこだわりがありますよね。

色以外へのこだわりの方も多い

  • 起きてから家を出るまでのルーティーン
  • 食べる順番
  • 通学・通勤の道順
  • 「エレベーターに誰かが乗っていたら自分は乗らない」などの自分ルール
  • 家に帰ってから寝るまでのルーティーン

このようなことだけではありませんが、日々の生活の色々な物や場面でのこだわりの強さがあると思います。色へのこだわりはその中の1つなので、場合によっては重くとる必要は無い場合も十分にあるでしょう。

色に対しても「こうじゃないと落ち着かない」

色へのこだわりや程度も人によりけりですが、発達障害の中でも特にASDは色へのこだわりも強いことが多いです。

中でも小さな子ほど「思うとおりにしないと気が済まない」という気持ちが強い傾向があります。

色の並び順

色鉛筆やクーピーなどを使うようになると、片付ける時は自分が思うとおりの色順もしくは最初に開けた時の並び順じゃないと気が済まない、ということがしばしばみられます。

文房具売り場の色付きのペンで、他のお客さんが手に取ったあとに違う色の場所に間違えて戻されているのを見て、「気が済まないから直した」という話も聞いたことがあります。

このように、人のものまで直さないと気が済まないという人もいます。

自分のものと人のものを分ける

人のものやお店のものを勝手に触るのは、トラブルの要因になってしまいますよね。小さな子ほど「良くないこと」とまだ理解していない場合が多いので、気を付けるポイントをここでお伝えします。

  1. まず、自分の物と人の物を区別する
  2. 人の物は断りなく触ることはマナー違反だと教える
  3. お店の物は、買う時以外は触らない方が良いことを伝える
  4. 人やお店にもこだわりがあって並べたい順番があるかもしれない、と考えてもらう
基本的なことが分かったら

「仲の良い人とか忘れて困った場合などには、貸してもらえるか聞いてみて了承を得られたら触っても良い」と教えてあげることもコミュニケーションをとるために大切です。

伝える時の注意点

発達障害をもつ子どもにはあいまいな言い方は避けて、しつこいと思うぐらいに何度か伝えた方が良いことが多いです。

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大竹
何度も同じことを言うのはなかなか面倒だな・・・と思いますよね。

とても根気が要りますし、面倒だと思って当たり前です。ただ、感情的になる必要はありません。

感情的になってしまうと、信頼関係が悪化して話を聞いてくれなくなる可能性が高くなります。焦らず、あくまで関係づくりを優先にして話をすることをおすすめします。

どこからくるもの?

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青木
服や持ち物は紺色と茶色ばかりなどと、いつの間にか同じ色ばかりになっていることがあります。
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大竹
好きな色と苦手な色が極端になることが多いようですね。

好きなものの影響から

小さな子なら、好きなアニメのキャラクターなどの色に影響されることがよくあります。小さい子に向けたアニメやテレビなどは分かりやすい色が使われていますよね。

キャラクターの性格も、そのキャラクターの色でなんとなくわかるように工夫されています。

例えば

赤→主人公、ヒーロー、熱血
青→頭が良くて冷静
緑→優しい、穏やか、芯が強い
黄色→明るい、面白い
ピンク→かわいらしい、愛される

なんとなくこのようなイメージはありませんか?

小さな子ほど原色を好む傾向が高いとされているので、対象年齢が低いメディアほど分かりやすいビビットな色使いであることが多いです。

小さな子の場合

こちらの施設を利用していたこの中に、青色がものすごく好きな子がいました。その子は、服も靴も帽子も水筒も全て青で揃えていました。

「なんで青を選んだの?」と聞くと「トーマスの色だから!」と自慢げに答えてくれたことがあります。かわいいですね。

その後、別のキャラクターにハマり、こだわりは別の色に変わっていました。

突き抜けて好きな色もその時その時で変わる人は多いです。

中高生~大人の場合

中学生になると、小さい頃よりもこだわりが少し落ち着いてくることも多いです。他の人の目も気になるようになることから、全身同じ色の服や靴などを着るのはなかなか勇気がいりますよね。

それでもやっぱり好きなものからの影響を、そのまま取り入れている人もいます。

「小説の中の好きな登場人物の好きな色が緑だから」と持ち物に緑を多く取り入れていたり、カフェに行く際も「緑」がイメージカラーのカフェを好んだりする人もいます。

その人はとてもお洒落に緑色を取り入れていました。

「自分だけの世界観」と主張される方も。統一感が素敵です。

色に対するイメージの強さから

  • 赤やピンクは女の子/青は男の子
  • 緑は弱そう(戦隊もののイメージ)
  • 黒は悪

などという思い込みのイメージから始まる強いこだわりもあります。

もちろん、人によってその程度やこだわる部分は違います。

この施設を利用している男の子が、車のぬりえをしている時に何色でぬるかを迷っていました。「赤がかっこいいと思うよ」とスタッフが声をかけると「赤やピンクは女の子の色じゃん!」と頑なに嫌がったことがあります。

そのあとにスタッフは「あ、そんな風に思ってるんだ。赤色って他に何があるかな?」と問いかけると「ポスト」「消防車」などが出てきました。

「赤だから女の子の色というわけじゃないんだな」と思ってもらえたかは分かりませんが、その子の色のイメージを聞いてみるとおもしろいです。


 

ポイント

その子なりに理由がきちんとあることが多いので「女の子の色とは限らないよ!」などと否定をせずに、そこから「どうしてそう思うの?」などと聞いてみることもコミュニケーションになります。

食べ物の色へのこだわり

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大竹
料理や食べ物の色にもこだわりのある場合もあります。

子どもが好き嫌いをする理由を大きく二つに分けると、「感覚の過敏さ」と「食わず嫌い」に大別できます

引用 子どもの偏食の理由とは (fukushi-media.com)

特定の色しか食べない

特定の色しか食べないなどの偏食がある場合もよくある話として出てきます。ここの施設を利用する子には「白いものしか食べない」ということがありました。食べられるものは

  • 白いご飯
  • シチュー(具は取り除く)
  • お餅
  • カリフラワー
  • ポテトサラダ(ジャガイモのみ)

などが食べられました。

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青木
シチューやポテトサラダは具があっても大丈夫な子もいます。その子によってこだわる範囲はちがいますね。
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大竹
反対に「緑のものは食べられない」というようなこともありますね。

発達障害の子には食へのこだわりが強い子も多く、偏食になりがちです。ただ、こちらも成長とともに落ち着いてくる傾向が高いです。

食へのこだわりが強い子どもへの対策の記事があります。

他の子より食べ物の好き嫌いやこだわりが強いです。白いご飯がおかずで汚れることを極端に嫌がったり作ったりします。

発達障害の子は好き嫌いが激しい、気をつけよう食生活

私の知っている特別支援学校の先生が「ポテトチップスしか食べない」を「ポテトチップスが食べられる」に変えてみましょう、と言っていたことをよく覚えています。

肯定的にとらえて、「安心したり楽しんだりする上に支援は成り立つ」のだなと思えるようになり、とても気持ちが楽になった覚えがあります。

感覚過敏の視点から

発達障害をもつ人は感覚が他の人と比べて過敏であることが多いです。

その中でも多いのは「聴覚過敏と触覚過敏」と言われています。

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青木
他の人がそこまで気にならないような音や触ったときの感触に、ものすごく苦手意識があるんですね。

視覚過敏

色については感覚過敏のなかでも「視覚過敏」になるでしょう。

視覚過敏は、特定の色や光にストレスを感じることで、ひどい時は体調を崩してしまうこともあります。

感覚過敏の強いHSPとの関係

「HSP」とは「繊細過ぎる人」として生きづらさを抱える特性のある人と近年話題になっています。

感覚過敏とHSPそして発達障害は深くつながっているという考えもあります。

こちらは看護師で発達障害の子育てをされた方の記事です。

HSPをもたらす感覚過敏は、神経発達の過程で、発達の不均衡が生じたことによると考えられています。

引用 自閉スペクトラム症の過敏性(HSP)

視覚過敏について広い視野で語られている動画がありますのでぜひご覧ください。

知覚過敏の中でも「色彩」に注目し、ASDをもつ子どもと色彩感覚にどのような特徴があるのかということを研究したチームがあります。

自閉症児は黄色が苦手、そのかわり緑色を好む -発達障害による特異な色彩感覚-

正高信男 霊長類研究所教授、マリン・グランドジョージ レンヌ第一大学講師らの研究チーム

正高教授の温かい言葉に救われますね。

こだわりは和らぐことも

成長につれてこだわりが和らいだり、色へのこだわりは優先順位が低くなったりすることも多いです。

ある程度、自分でコントロールができるようになる人もたくさんいます

感覚過敏を含め、色々な場面での対策法を書いた記事がありますので、良ければご覧ください。

こだわりはわがままではない

感覚過敏がもとでこだわりの強さに現れるということがありますが、単なる「好き嫌い」や「わがまま」などでは決してないと私たちは考えます。

苦手なものが多いと、生きづらさを感じる場面が多くなるのは事実です。

そこで大切なのは苦手なものを理解すること。

お子様の場合は何が苦手かを見つけるお手伝いをしてあげること。

そして、「何が好きか」「何が心地よく感じるか」を掘り下げて聞いていくことでコミュニケーションになったり具体的に対策ができるようになります

まとめ

今日は「発達障害をもつ人の色へのこだわり」について、広い範囲でお伝えしました。

意識してみると、普段の生活にはたくさんの色がありますね。日用品から服などの買い物や看板、道路標識など様々なものに色んな色が使われています。

発達障害をもつ人は、何かに影響されて好きな場合や、知覚過敏がもとになってこだわりが強くなる傾向があります。

自分で選べるものは自分にとって心地の良い色のものを選んでいきたいですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。