皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「発達障害・トラブル・学校」についてです。

発達障害”が世間に知られるようになり、悩みが軽くなった方が多いです。

発達障害では?と気付くまでは、人との付き合いや集団行動の中で「何となくうまいかない、その原因は自分の性格に原因があるのでは?」と悩み困っていた方々にとってはそれが当てはまるのではないかと考えます。

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青木
一方で「発達障害のせいにして努力していないように見える」と特に仕事を通じて周囲の方からマイナスのイメージを持たれることも少なくないです。
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学校においては「発達障害の特性があるから勉強や人付き合いが難しい」と子供同士が理解することでの困難さが生じトラブルの原因になります。
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また、その特性理解への難しさはご家族が感じることもあります。

今回は学校の中でも小学校でのことを取り上げて考えていきます。

これは発達障害の特性によるトラブル?小学校通学をきっかけに発達障害に気付くケース

入学式を終え、4月によく見かける光景。登校中に家に引き返そうとする子、親御さんと一緒に登校する子、学校の玄関から中に入れない子、教室から脱出する子。

4月から初めてその生活スタイルを経験することになり、なかなか慣れないので上記のような行動に至るお子さんが多いのではないかと思います。

自分が嫌だと思うことへ抵抗する気持ちを体で表現できているので、ある意味素直な反応とも捉えられます。

ですが、多くのご家族はそんな風に捉えることが難しいのではないかと思います。

我が子のことですので迷惑をかけているという思いや、我が子のことですが理解に苦しむ方もおられるからです。

4月当初しばらくこの状態が続き、だんだんと慣れていくような様子を感じられる分にはご家族も学校の先生も心配はされないと思います。

ただ、このしばらくという期限に関係なくお子さんが学校に行けなかった要因に発達障害があったと分かった親御さんが書かれたツイートをご紹介致します。

“発達障害・小学校・登校”とツイッターで検索すると沢山の記事に出会えます。小学校登校と発達障害に関する他のツイートもご紹介致します。

https://twitter.com/goldman_neko/status/1234418995052281857?s=21

発達障害の特性なのか、そうでないのか。

幼児期より発達障害か否かのグレーゾーンを指摘され、行政機関等を頼りながら見守りを続けてこられたお子さんでさえもその見極めは難しいのですね。

発達障害の特性

先ほどの記事で、発達障害の可能性もあって登校できなくなるお子さんのお話を取り上げました。

では、なぜ発達障害やその傾向にあるお子さんは登校できなくなるのでしょうか。

発達障害の種類と特性

発達障害は、生まれつき脳の発達が通常と違っているために、幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまくいかないことがあります。成長するにつれ、自分自身のもつ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じることがあるかもしれません。

厚生労働省

親御さんの中で、お子さんが発達障害と分かったら“自分たちの育て方が悪かった”のではないかと責める方がおられます。

発達障害はまだまだ解明されていないことが多く生まれつきのものと言われていますので、ご自身を責めないで頂ければと思います。

自閉症スペクトラム(ASD)

特性として主に対人関係の障害、コミュニケーションの障害、興味や行動の強いこだわりの3つが挙げられます。

ASDの方は、約100人に1〜2人存在すると報告されています。

ASDのサイン

・新しいこと、環境等になじむのにたくさんの時間を要する。
・自分の好きなもの(アニメ•電車・パソコン等)には何時間も没頭できるが、それ以外のものに極端に興味を示さない。
・会話のキャッチボールが苦手、一方的に話す。         など

注意欠陥多動性障害(ADHD)

発達年齢に見合わない多動‐衝動性、あるいは不注意、またはその両方の症状が、7歳までに現れます。

厚生労働省
ADHDのサイン

・じっと同じ姿勢を維持することが困難。周囲から見るとソワソワ落ち着かず授業中など集中していないように見える。
・注意力が散漫となることでケガや失敗することが多い。
・注意しているに関わらず忘れ物が多い、または直すことが困難。
・集中力が一点に集中し過ぎ、周りの声や状況が全く耳に入らないことがある。
・人から言われた一言に対して正確に受信し理解する前に衝動的に返事をする。その際に怒りを伴うことがあり、対人関係において苦労することがある。                             など

学習障害(LD)

総体的な知的な遅れがないのに、読む・書く・計算するのうち、一つだけに困難さを示す障害です。

LDのサイン

・本の読み方に困難さを示す。
・授業の板書をノートに書き写すことが難しい。
・文字をなぞって勉強することはできるが、書写が難しい。
・割り算だけに困難さを示す。                 など

発達障害は一種類だけではなく複合的に症状を呈することがあります。

そうなると、更に子供の内は更に自分に何が起こっているのかが分からず、ただ困ったり不快感を感じるだけで言葉にすることも難しいかもしれません。

更に、親御さんも気付いていないケースではお子さん一人が抱え込んでいる状況も少なくないのです。

気付かないので、対処することなく経過する中でお子さんの不快感は増し、悩みが増幅し、そうなりますとうつ症状やパニック症状を呈することがあります。

こういった状況の中で心身が辛くなり登校できない・登校しづらくなる状況につながると考えられます。

発達障害による起こり得る学校生活でのトラブル

発達障害だからトラブルになったとは言い切れないこともありますが、ここでは発達障害が起因するトラブルの一例を挙げます。先ほど記述しました発達障害の特性も併せてご参照下さい。

トラブルが起き易い場面

集団での行動

・こだわりが強い為に、始業に間に合うように行動できない。例えば、給食を終え、体操服に着替えてから運動場に集合する際に、いつも通りのルーティンをこなさないと気が済まないので、毎度遅刻する。
・順番が待てない、学校のルールに従って行動することが苦手で周りと衝突する。                            など

人と関わる場面

・冗談を言われても通じず友達に本気で怒ってしまう。
・思ったことをそのまま伝えたことで友達を怒らせてしまう。
・言葉そのままを受け取って行動するので、思いやりに欠ける人と思われる。                            など

起こりやすいトラブル

周りの状況が判断できない

・順番待ちをしている列に横から割り込んでしまう。順番待ちしていることに気付かず悪気なく行動してしまう。
・喋ってはいけない場でお喋りが止まらない。

相手との距離を図ることが難しい

・友達と仲が良いと思うあまりに好きなことを言ってしまう。中には相手を傷つけてしまう発言もあるだが、本人は気付いていない。

相手の気持ちを想像できない

・思ったことをそのまま伝える。
・嘘はいけないと思い率直に伝える。
・相手がその場で言って欲しくない話を言ってしまう。

衝動を抑えられない

・友達と遊んでいて自分の思うようにならないと衝動的に友達に手を挙げてしまう、暴言を吐いてしまう、物を投げてしまう。
・友達の持ち物で自分が欲しい物あったら、衝動的に自分の物にしてしまう。

発達障害の子供さんが、学校生活の場面に於いて辛い思いする場合もあります。反対に、友達に辛い思いをいさせてしまうケース、両方あります。

いずれもお子さんが無意識に悪気なく生じてしまいます。

トラブルが起こらないような対処・起ったときの対処、ご家族にできることは?

学校に於いてトラブルが起った時の対処について掲載されているサイトや動画をご紹介します。

この動画に出てくる元中学校教師の道山ケイさんのサイトもご参照ください。具体的な親御さんの対処法を掲載されています。

やる気のない先生の場合、

子どもが何かトラブルになっていても

対処してくれないことがあります。

小学校・中学校教師がやるべきサポート法

様々な状況下でトラブルが生じますが、お子さんが人に迷惑をかけた場合は当然ながらご家族は謝罪に行き、状況の確認をされると思います。

その状況によっては普段、家では見られないお子さんの様子を知ることになり、ショックを受けるケースもあると思われます。

それをきっかけに、学校の先生と今後の対処を考えることが可能です。結果的にはお子さんが安心して日常や学校生活を送ることにつながることになりますのでメリットもあります。

学校に通う選択以外にも、一定期間休む・心身ともに疲れている時は休むという選択もあります。

親御さんからすると、決断するのに勇気のいることではないでしょうか。

学校の先生以外に、保健室の先生、スクールカウンセラー(心理師によるカウンセリング・お子さんだけではなく親御さんだけがカウンセリングを受けることも可能)のサポートを受ける可能です。

最近ではスクールソーシャルワーカーと呼ばれるスタッフに相談することも可能な学校もあります。

スクールソーシャルワーカーとは、不登校など学校生活で困っているお子さんを行政機関や医療機関とつなげ、そのお子さんに必要なサポートの情報提供などを行う役割の方です。

幼少期より発達障害やその傾向に気付いているご家庭に於いては、行政機関や医療機関に相談されていると思います。

全国的に発達支援相談窓口がありますので、お子さんの発達に関することや学校生活や日常生活上での困りごとに関する具体的な対処法などもサポートしてもらえます。

国立障害者リハビリテーションセンターのHPでは、発達障害者支援センターなどの情報が詳細に掲載されています。

他に放課後デイサービスに於いても、情報提供や相談に応じてもらえます。

横浜市にあるアップでも、お子さんの学校生活や日常生活に於いての困りごとや心配事につきましてご相談を受け付けております。お気軽にご連絡下さい。

まとめ

ご家族の負担を少しでも軽くしながら、お子さんの発達に関わるサポートを行えた方が学校生活に於いてのトラブル予防や軽減につながります。

前以て発達障害や起こり得るトラブルについて情報を知って下さる為に、この記事をお役頂ければ幸いに思います。