皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害 二次障害」についてです。

発達障害をもつ方や「グレーゾーン」の方が、学校生活や職場や家族などの人間関係がうまくいかない・・頑張っているのになぜ?

相談もなかなかできず、うつなどの精神疾患になってしまった。あるいはうつっぽい気がする・・・と思う人は少なくありません。

二次障害」と言われる精神疾患は発達障害をもつ人がなるもの?避けられないの?と不安に思っているのなら、この記事を読んで少しでも不安が軽くなればと思います。

発達障害をもつ人が二次障害に必ずなるものではない

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二次障害は必ずなるものではなく、環境要因に左右されることがほとんどだと私は思っています。

ポイント

二次障害は「二次的な問題」として「二次障害」と呼びます。医学的な用語ではありません。

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青木
発達障害はもともともっているもの。
二次障害はもともとではなく、環境や人間関係の影響でなるということですね。
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大竹
適切なやり方を知って防ぐこと、治すことができるのも二次障害の特徴です!

発達障害の特性についてはこちらをご覧ください。

二次障害にはなりやすい?

決して発達障害と二次障害はセットではありませんが、発達障害をもつ人が人間関係でのつまづきやすい傾向がある分、二次障害につながるケースは多いと言えます。

発達障害をもつ人は、人とのコミュニケーションでつまづきやすい特徴が多いです。

人間関係がうまくいかず、うつなどの精神疾患や引きこもりがちになったりなど、社会への不適応を起こしやすいと言われています。

成長につれて深刻になることも

学生だと、勉強ができていれば成績は良くなりますよね。

多少の問題はあっても「子どもだから」と見過ごされたり、先生たちも一人に多くの時間は割けないためそこまで深く踏み込めずにいたりすることは多いと思います。卒業するのはそう難しいことではありません。

しかし社会人になると、臨機応変さや優先順位やスケジュール管理、コミュニケーションなどが必要になり、仕事にもよりますがとても複雑な作業を時間内にこなさなければなりません。

発達障害の凸凹の度合いは人により違いますが、苦手なことが多い職種に就くとなかなか仕事をこなすことが大変になってきます

二次障害の症状は?

二次障害の症状で多いものとしては以下のようなことがあげられます。

  • 不安障害
  • 抑うつ
  • 強迫性障害
  • 対人恐怖
  • 心身症
  • 神経症
  • 依存症
  • 引きこもり

など、人により様々な症状で表れます。

二次障害になりやすい要因

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大竹
二次障害の症状の例を見ると、人間関係が主な要因なことがわかります。
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青木
発達障害をもつ人は人間関係でとても苦労をする人が多いです。

人間関係の難しさ

年齢や環境によって困りごとは様々です。

学生の場合

・学校で周りのクラスメートやクラブ活動などでうまくなじめない
・先生や親との関係が良くない
・相談できる人がいない
・どうしてうまくいかないのか、何がいけないのか自体が分からない

など、発達年齢が低いほど自分の気持ちをうまく言葉にできないことが多かったり、「辛い・しんどい」と自覚もできない場合も多いです。

社会人の場合

・仕事でミスを繰り返す
・報連相が苦手・やり方が分からない
・雑談が苦手で機械的に話してしまい、仲良くなりづらいと思われる
・ほかの人ができることができない
・努力が足りないと言われる
・上司によって言うことが違うことに戸惑う
・見た目からは発達障害と気づかれにくく、考慮されず評価ばかり下がる

など、社会に出ると様々な場面が増える分、困りごとも増えます。「頑張っているのに頑張っていないと言われる」というのはとても辛いことです。

こういったつまづきの対処が分からず、精神疾患を患う人が多いです。

二次障害も複雑なもの

二次障害も「絶対にこう」と決まったものではなくひとりひとり違う複雑なものです。

知的障害の方がうつ病を発症することや、統合失調症やうつ病の治療中に発達障害が分かった方、発達障害だと診断された方が知的障害も併存している方など、これら以外にも精神の疾患は多種で、複雑に絡まっていることが多くあります。

引用 かなみ社会保険労務士事務所

こちらは障害年金のことについて詳しく解説してあるページです。

発達障害よりも深刻

二次障害は発達障害そのものより深刻で、うつや依存症などの精神疾患に苦しむことのほうが圧倒的に大きいとされています。

こちらはASDの二次障害の辛さについての動画です。

発達障害自体は個性であると捉えられますが、周りの人との違いを感じやすい人ほどストレスを受けやすく二次障害につながってしまう傾向が高いです。

子どもの頃の環境はとても大事

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青木
大人になるにつれて苦しむ人は、子どもの頃の環境にとても大きく影響されていると考えられます。

つまづいた時や失敗した時などに、十分に話を聞いてもらえなかった。言い分を聞いてもらえなかった。

それにとどまらず一方的に怒られた。

そんな不適切な養育環境や学校環境で過ごした方も多いのではないでしょうか。

話を聞いてもらえないと「納得できないこと」が重なって怒りをためてしまいます。

その怒りが人に向かうか自分に向かうかは人によりけりです。

外向的な人

パワーがある人は、暴力 非行という人に対して迷惑をかける行動をするケースがあります。
「ジャイアンタイプ」と呼ぶことも。
外向的で積極的な性格です。

内向的な人

内向的で消極的な性格で攻撃的な面は少なく、自分を傷つけてしまう場合があります。
「のび太タイプ」と呼ぶことも。

二次障害は防げる

精神疾患になってしまうのは「〇〇しなければならない」という完璧主義のような考え方がクセになっていることがとても多いです。

うつになりやすい性格の特徴としては、まじめで・責任感が強く・完ぺき主義で・人からの評価も高く・道徳観も強い人などに多いといわれています。

引用 八王子メンタルクリニック

常に緊張した状態でいることが多いため、安心感がなかったりリラックスすることが苦手であることも。

精神疾患になりにくい考え方

同じ場面でも、人によってとらえ方が違ったり、対応が違いますよね。

これは、「考え方のクセ」の違いなんです。

まずは自分をありのまま受け入れる

「自己肯定感を上げよう」という文句はたくさん見聞きしますが、自己肯定より「自己受容」のほうが大切だと私は考えます。

自己受容とは

「短所も長所もありのまま認める」ということです。

短所も受け入れるのは勇気がいりますよね。これは決して自分の短所を責めるのではなく、目を背けるよりもちゃんと認めてしまった方が楽になったり改善ができます。

ハードルを下げる

目標をもつことはとても大切で良いことだと思います。しかし、自分にとっての高すぎる目標は自分の首を絞めてしまうことになります。

完璧主義をゆるめて、自分にちょうど良い目標に設定することをしてみませんか?

完璧主義をやめる方法を紹介している動画です。とても分かりやすくまとめられています。

周りに合わせすぎないことも大事

うつなどの精神疾患になりやすい傾向の高い人は、みんなに合わせたり場に適応しようと頑張る人が多いと私は感じています。

頑張るのは良くても、自分を抑えすぎたり無理をしすぎることはあまりおすすめしません。

うつになりにくい人は、適度に休んだり手を抜いたりしていると聞きます。

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青木
「仕事はマラソン」だから時々ゆっくり走ると良いと言われて私は楽になりました。

自分にできることから

「無理をしない」というのは、頑張る人からすればなかなか勇気のいることだとも思います。時には無理をすることは誰にでもあります。

ただ、体や心が悲鳴をあげているのに、それを感じなくなるまで無理をしすぎたり周りに合わせすぎるのはとても危険です

自分にできることをコツコツ積み重ねていけばいいと気楽に構えることをおすすめします。

逃げる勇気

人は「幸せになるために生きている」と私は思います。決して苦しむためではありません。

「どうすれば幸せになれるか」を軸に考えると時には「逃げる」という選択肢を使ってもいいと思います。

全てのひとに好かれる必要もありません。

嫌われることも含め、他者からどう思われるかばかり気にしているとどうなるか──自分の人生を生きられなくなるのです。自分の人生を自分が生きないのであれば、いったい誰が自分の人生を生きてくれるのでしょう。

引用 幸せに生きるためには、人からどう思われるかを気にせず、ありのままの自分を受け入れよ

こちらは「アドラー心理学」で有名な本となった「嫌われる勇気」と「幸せになる勇気」の著書でカウンセラーの岸見一郎さんの講演録です。

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大竹
「好かれなくてもいいんだ!」と思うだけで少し肩の荷がおりるような気持になりますね。

カウンセリングも効果的

「悩みやモヤモヤを人に話す」ことはものすごく効果があることです。

でも、家族や友人にはなかなか言いづらかったり、的外れなアドバイスをもらって余計にモヤモヤすることも多いです。

カウンセラーであれば秘密も守られるので安心して相談できるので、できれば精神疾患になる前に相談してみることをおすすめします。

もちろん、精神疾患になったあとでも手遅れになることはありません。うまく話せなくても良いので、頼ってみましょう。

カウンセラーとも相性があると思うので、合わないのに我慢して通ったりせず別のカウンセラーにもたずねてみることを強くおすすめします

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青木
発達障害や精神疾患の自助グループの会に行ってみるのもおすすめです。

まとめ

今日は、発達障害と二次障害についてお伝えしてきました。

二次障害は生まれつきではなく主に人間関係のつまづきからなりやすいということですが、決して必ずなるものではなく防ぐことが出来るものです。

二次障害になったり生きづらさを感じても、改善することができます。

そのためには

・自分のもっているものを認めること

・完璧主義をゆるめること

・安心して話せる人に相談をすること

これらがとても大事だと私は思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。