皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「放課後デイサービス・求人」についてです。

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青木
最近、たくさんの放課後デイサービスが開設されているのを見るよ。
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大竹
放課後デイサービスってなに?
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青木
そっか、まだ認知度が低いサービスなのかもしれないですね。

放課後デイサービスは、発達障害などの障害のあるお子さんが通所する放課後や長期休みに利用する学童保育のような場所です。

数は増えているとは言え、まだ詳細を知らない方も多いのではないでしょうか?

今回は、放課後デイサービスの内容や利用についてお伝えすると共に、サポートするスタッフの求人についても調べてお伝えします。

求人を知る前に放課後デイサービスの内容をお伝えします

放課後デイサービスは増え続けている

最近、街の中で放課後デイサービスが急激に増えたような印象があります。障害をもったお子さんが増えたというわけではないようです。

厚労省によると、全国にあるサービス事業所は2019年度で約1万3500カ所。2012年度の約3100カ所から毎年2けたの伸びを続けてきました。利用者数は2019年9月で約22万8000人に達しています。

日本教育新聞
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大竹
実際に、大変な勢いで増えているんですね。
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青木
発達障害のお子さんのおられる親御さんからの放課後デイサービスへの期待も高まりますよね。

放課後デイサービスとは?

6〜18歳までの障害をもったお子さんが放課後の時間帯や長期休みの間に通う「障害児の学童」と呼ばれるところです。

学校や家庭とは異なる時間、空間、人、体験等を通じて、個々の子どもの状況に 応じた発達支援を行うことにより、子どもの最善の利益の保障と健全な育成を図るものである。

厚生労働省「放課後デイサービスガイドライン」

利用にあたってのお子さんにとっての具体的な目的は以下の通りです。

放課後デイサービスの利用目的

・お子さんの自立支援と日常生活充実のための活動
・創作活動
・地域交流に機会の提供
・余暇の提供 
・ひとりひとりに合わせたサポートを受けられること
・集団の活動の中で学校以外の場所での社会性を身につける
・家族の相談を受けサポートする役割も担う

放課後デイサービスのイメージをもって頂く為に、よろしければ放課後デイサービス アップのHPもご参照下さい。

放課後デイサービス アップでは、ご利用の有無に関わらずお子さんの日常生活や学校生活での困りごとや心配ごとについてのご相談を受け付けております。

お気軽にお電話などでお問い合わせ下さい。

放課後デイサービスを利用できる対象のお子さんは?

放課後デイサービス 利用対象となるお子さん

・原則として6歳から18歳までの就学児童。(状況により20歳まで利用可能というケースもある)
・障害手帳、療育手帳(※「愛の手帳」「みどりの手帳」と呼ぶ地域もある)、精神障害者保健福祉手帳などの手帳を所持する児童。
・発達の特性について医師の診断書がある児童。

上記の中で気になるのが『対象外となっているお子さん』については記載がないことです。

調べてみますと、放課後デイサービスは『障害の程度に関わらずどんなお子さんも受け入れる事が前提』だそうです。

障害が重度のお子さんから普通学級に通学されているお子さんも対象となります。

こちらにつきましては、対象利用者はどこまで絞り込んでいいのか?という問題をよろしければご参照下さい。

お子さんを受け入れてもらえるかは、直接事業所に尋ねるのがお勧め

先ほどの情報を受けて、更に調べますとお子さんを受け入れてもらえるかは『直接事業所に尋ねるのが良い』という事です。

基本的に放課後デイサービスは、お子さん一人一人に合わせたサービスを提供してもらえる場所ですが、受け入れが可能かどうかを確認する理由としまして以下のことが言えます。

放課後デイサービスに直接お聞きした方が良い理由

・受け入れられるお子さんの定員がある為
・事業所ごとに障害に応じたプログラムを考えて運営されている為
・お子さんの送迎の有無がある為

まずはお子さんを受け入れてもらえるかどうかの問い合わせをして頂き、見学を経てお子さんに合った事業所かどうかの視点も忘れてはいけないことですね。

各事業所への問い合わせの前に区市町村の子ども支援課などへのお問い合わせもお勧めです。

放課課後デイサービスの利用料金

利用料金は、区市町村で定められおります。

助成の制度を申請して適応されると、1割負担の料金で利用できるケースもあります。

1割負担額は750〜1200円/回、別途、施設によっておやつ代などの負担が生じるようです。

他、世帯収入額や生活保護世帯などの条件により利用負担額は変わってきます。

放課後デイサービスの利用料金につきまして、こちらの記事をご参照下さい。

放課後デイサービスの概要はイメージして頂けましたでしょうか?

次に、放課後デイサービスのプログラムの内容を紹介していきます。

放課後デイサービスの求人に興味をもっておられる方にとっても、お子さんに最も関わる場面がプログラムの実施ですのでご参考になればと思います。

放課後デイサービスのプログラム内容

プログラムの内容は、事業所の受け入れられる子どもさんの障害の程度や特徴によって多岐に渡ります。

放課後デイサービスの役割とプログラムを関連づけて一部例をご紹介致します。

お子さんの自立支援と日常生活充実のための活動

・身支度や日常生活習慣を身につける:トイレの自立/食事/片付けの仕方/コンビニへみんなで買い物へ行く
・コミュニケーションの習得:自分の伝えたいこと→こうして欲しい、こんなことがあったなどの伝え方の練習/表情や気持ちの理解/声のボリュームを知る
・困った時の対処法を学び練習する:SST→社会生活技能訓練・ソーシャルスキルストレーニング
・時計の理解:時間の概念を学ぶ
・計算練習:デイサービス内でのお買い物ごっこを通じて/コンビニへみんなで買い物   

創作活動

・絵画:模造紙に絵を描くなど
・物づくり:スライム作り/布の作品
・いけばな
・季節行事に応じた物作り(七夕の笹飾り/雛人形やかぶとなどペーパークラフトなど)

地域交流

・社会見学(近くの会社や作業所、工場で見学させてもらう)
・ボランティア活動
・おでかけ体験

ひとりひとりに合わせたサポートを受けられる例

・体の動かし方を教えてもらいトレーニングを受ける(理学療法士による指導を受けられる所もある)
・社会活動や就労につながるような作業の仕方を知る、トレーニングを受ける(作業療法士 〃 )
・学習のサポート(お子さんにより計算が苦手、文字を書くのが苦手など個々の傾向に合わせた計画を立ててもらいサポートしてもらえる)
・日常生活動作や対人関係での困りごとでのサポート

ご家族へのサポート

・お子さんの利用に伴いお子さんの状況を伺う際に、困りごとがないかをお聞きする
・困りごとに対してのサポートを行う(家や学校生活、活用できる公の支援の紹介など)

スタッフが役割分担しながら、上記のようなサービスを提供されます。

役割分担がしっかりとなされている施設ほど、利用する側にとっては安心感をもてますね。しかし、残念ながら配置すべき人員は配置されずプログラム内容が充実していない施設もある様です。

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大竹
スタッフの役割って、たくさんあって専門的なことを知っていないといけないような気がします。
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やっぱり、専門的な知識や資格って必要なのかな?

次に、放課後デイサービスのスタッフになる上で、どんな方が求人募集されているかをお伝えします。

放課後デイサービスの求人の条件

まず、放課後デイサービスに必要な人員基準を知りましょう。

放課後デイサービス運営に必要な人員基準

・管理者:常勤1名
・児童発達支援管理責任者:常勤1名以上
(一定の実務経験と児童発達支援管理責任者研修および相談支援従事者初任者研修(講義部分)の修了が必要)
・児童指導員
・保育士または障害福祉サービス経験者:うち児童指導員または保育士を約半数以上配置すること
※障害児が10人まで…2人以上
 10人を超えて5またはその端数を増すごとに2人に1人を加えた数以上配置が必要
※うち1名は常勤であることが必須である

上記したスタッフ以外に、資格や経験のないスタッフも応募が可能のところがあります。

放課後デイサービスの殆どで、スタッフがお子さんの送迎業務を兼業するので〝普通運転免許”もあれば求人応募の際に有利です。中には送迎専門の運転手募集の求人をされている所もあります。

放課後デイサービスに必要な人員基準に挙がっているスタッフについてもう少し詳しくお伝えします。

管理者

特に資格は不要です。事業所の管理業務を行います。業務を兼任することも可能です。

職員の業務管理、利用者の申込みに関する調整、事業所の職員に対し事業所の方針や職業を守ってもらうことが主な仕事です。

児童発達支援管理責任者

お子さんにサービスを提供する上での責任者です。お子さん一人一人の個別のアセスメントを行い、個別の支援計画の立案などを行うことと定期的な評価を行うなどを行います。1つの施設につき、専任・常勤で1名以上必要です。

責任者になるには、いくつかの条件を満たすことが必要です。よろしければなるほど!ジョブメドレーをご参照下さい。

児童指導員や保育士

児童指導員の役割は、通所するお子さんの発達の状態や障害の特性に合わせて、必要な支援やトレーニングを行います。親御さんの代わりになってお子さんを支援します。

児童支援員と保育士を施設スタッフの約半数は配置することが望ましいそうです。

児童指導員になるには、以下の様な条件が必要です。

児童支援員になれる条件

・大学/大学院で社会福祉学や心理学、教育学、社会学を専従する学科を卒業している
・幼稚園/小学校/中学校/高校の教育免許を保有している
・社会福祉士/精神保健福祉士の資格を保有している
・児童福祉施設で2年以上の実務経験がある
・厚生労働大臣の指定する養成施設を卒業した(この施設は全国的に現在では4カ所程度)

上記に当てはまる方は児童指導員の任用資格を得られます。(任用資格とはその職業に任用するための資格を指します)

上記スタッフ以外に、看護師や作業療法士などを配置する施設もあります。

看護師を配置する理由は医療的なケアが必要なお子さんを利用可能対象とする施設である為です。

作業療法士は運動機能や感覚機能に精通していることを活かして、お子さんの学校や日常生活での困りごとに対処する為のトレーニングを行う為に配置します。

施設によっては無資格であっても応募が可能

先ほどは放課後デイサービスにおける、ルール上必要な人員基準についてお話ししました。

施設によっては、資格や経験がなくても応募が可能な求人があります。

”子供好きな方、児童福祉や福祉の仕事に興味のある方”が対象となるそうです。

放課後デイサービスの求人についての動画もよろしければご参照ください。先ほど挙げました、有資格者スタッフのことや放課後デイサービスについての解説をされています。動画時間は約10分です。

まとめ

放課後デイサービスの内容や求人についてお話ししてきました。これから放課後デイサービスで働いてみたい方や、お子さんの入所を検討をしているご家族のお役に立て たらと思います。