皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害の一人暮らし」についてです。



目次
一人暮らしはできる?

発達障害を抱える人のみならず、すべての人が一人暮らしするためには、掃除に洗濯、食事や支払いなど生活していくためのスキルが必要ですよね。
この為、身の回りのことを全て自分で行わなければいけません。
生活していくためのスキルは、個々によって差はありますが、何ができて何ができないのか。そして、できないことへの対策を講じられるかがポイントになります。
発達障害の影響により、一人暮らしが困難という人もいるでしょう。ですが、発達障害を抱えている人でも、一人暮らしの経験がある人は少なくありません。
一人暮らしする場所
勤務先や学校の近くに引越しすることで、通勤・通学時による不快さの軽減が見込めます。
発達障害を抱えている人には感覚過敏を併存している場合も多く、外の明るさや周囲の音などに不快を感じやすいのです。この為、通勤・通学するだけで疲れてしまうという人もいるでしょう。
目的地に近い、過ごしやすい環境を選ぶことをおすすめします。
その為には入念なチェックが必要です。お気に入りの部屋が見つかっても、道中に避けたいポイントがあれば「回避する通路が無いか」など、事前に下見しておきましょう。
視覚や聴覚など人間にある五巻に「生活に支障が生じるほど不快に感じる感覚」がある状態を言います。
・照明が眩しすぎて目を開けられない
・周囲の会話が煩く聞こえてしまう・苦手な音がある など
一人暮らしのメリット・デメリット
一人暮らし最大のメリットは、家での生活においては「自由に行えること」です。そして、住人に気を使う必要もありません。
一人の時間が増えることでクールダウンできる環境が増えるというのも大きなメリットと言えるでしょう。
一方のデメリットは、やはり「身の回りのすることが増えてしまう」になります。炊事洗濯は勿論、部屋の掃除、生活費や公共料金の管理など、自分自身で行う必要があるからです。
「部屋が散らかってしまう」という人は多くいます。
一人暮らしした方が良い理由

親や家族はいつまでも一緒ではない
親や家族はいつまでも支え続けられる訳ではありません。悲しいかな、人間には寿命があり、サポートしたくてもサポートできないという現実があります。
また、いざ親や家族の死をきっかけに一人暮らしをせざる得ない状況になると、今まで頼って生活していた分だけ、慣れないことや知らないこと、覚えないといけないことなど、一気に降りかかり、負担も大きくなってしまうからです。
障害を抱えている人の受け入れ施設が少ない
発達障害を抱える未成年者の場合や養ってくれている親や家族が元気なうちは、そのままで良いのかもしれません。しかし、いざ養ってくれる人がいなくなってしまうと、どうなるでしょう。
現在の日本の障害者福祉入所施設は少なく、入所したくても入所できない(飽和状態)現状や、入所するための条件などあり、障害を抱えた本人は路頭に迷う可能性があります。
以下のように生活スキルに関する支援・指導を行なっている施設や入所施設は少なくハードルも低くない現状です。
成人の発達障害者やその家族に支援を提供する全国の専門機関では、生活面に関する相談の頻度が多いものの、生活スキルに関する支援・指導を行っている施設は少なく、十分な人材・スタッフ育成もなされていないのが現状であることが分かりました。
引用元:発達障害情報・支援センター
●障害を持つ18歳未満の入所条件
対象者は、福祉型障害児入所施設については、知的障害児(自閉症を含む)、盲ろうあ児、肢体不自由のある児童、医療型障害児入所施設については、自閉症児、肢体不自由のある児童、重症心身障害児、情緒障害児短期治療施設については、心理(情緒)的、環境的に不適応を示している等の児童であって、施設への入所(宿泊)・通所を適当と児童相談所が認めた者です。
引用元:発達障害情報・支援センター
●障害を持つ18歳以上の入所条件
対象者は、発達障害を含む障害者で、市町村が障害者の福祉サービスの必要性等の調査を行った上で支給決定した者です。
引用元:発達障害情報・支援センター
以上のことから、頼れる人がいるうちに、一人暮らしを早くからスタートさせて1人でも生活できるスキルを身につけることが大切とも言えます。
実際に一人暮らししてみなければ、見えてこないことや気づかなかったこともあるかもしれません。
一人暮らしを支援する制度や工夫、グッズ・サービス

困難を少しでも軽減するための工夫
ルール(決まりごと)を作る
一人暮らしにおける困難を少しでも軽減、回避できるための工夫として自分だけのオリジナルのルールを作りましょう。
下のルールは一例です。大切なのは、ご自分の性格や特性を把握した上での対策としてご自分にあったルールを作ることが大切です。
- 財布や鍵など大切なものは、置く場所を決めておく。
- ゲームやスマホなどに集中しすぎる時は、時間を決めておく。時間になったら電源が切れる設定にしておくことやそのように促す環境にする。
- ゲームの課金は絶対にしない。もしくは1ヶ月に3,000円まで。
- 1週間のうち、月曜日と水曜日は21時に必ず寝る。
- 外出時には、火の元の確認、戸締り、持ち物チェックをする。
便利グッズ
キーファインダー
どこに置いたかわからなくなっても、あらかじめ大事なものにつけておけば親機のボタンを押すだけでその番号の子機が鳴って置き場所を教えてくれます。
外出前になって、「鍵がない」「財布どこ置いたっけ?」となる方はきっと、よき相棒になってくれるはずです

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アプリの活用
快眠ノート
睡眠時間の記録管理アプリです。睡眠時間と起床時間の入力で毎日の睡眠時間を見直すことができます。

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ごみの日アラーム
ごみの日を忘れないように通知してくれるシンプルなアプリです。電気や電池など隔週や2ヶ月に1度などの変則的な設定ができます。通知設定で前日と当日の2回通知してくれるのでうっかり出し忘れが激減します。

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あさとけい
心地よい12種類のサウンドで起こしてくれる目覚ましアプリです。スマホに入っているお好きな曲に設定も可能です。お出かけ時刻を設定すると残り時間を音声でお知らせしてくれたり、登録地域の天気予報がわかる機能もあります。

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公的機関の支援制度や支援施設の活用
障害年金
障害年金とは病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。
「障害基礎年金」「障害厚生年金」があり、病気やけがで初めて医師または歯科医師の診療を受けたときに「国民年金」に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求できます。
また、請求する年金がどちらかにより窓口や認定条件も変わります。
詳しくはこちらをご覧ください→日本年金機構
生活保護
生活保護は収入や資産、能力などの活用をしても生活に困窮する人が対象となる国の補助制度です。
また、障害者手帳を持っている人は障害者加算が受けられる場合もあります。申請場所は、居住エリアの福祉事務所もしくは市区町村の担当窓口です。
ソーシャルワーカーなどに相談に乗ってもらっても良いかもしれません。場合によってはかかりつけの病院の医師も相談に乗ってくれるケースがあるようです。
社会福祉の立場から患者さんやその家族の方々の抱える経済的・心理的・社会的問題の解決、調整を援助し、社会復帰の促進を図る業務を行います。
日常生活自立支援事業
成年後見制度の一環で福祉サービスの利用や金銭管理の援助を行う、日常生活自立支援事業というものもあります。
対象者は、障害(発達障害を含む)のために判断能力が不十分である者で、窓口は市区町村の社会福祉協議会です。
実施主体が定める利用料を利用者が負担します。ただし、生活保護受給世帯の利用は無料です。
詳しくはこちらをご覧ください→厚生労働省日常生活自立支援事業
居宅介護(ホームヘルパー)の利用
食事のための買い物、調理や掃除などの生活困難がある場合は、障害福祉サービスの居宅介護を受けられる可能性があります。
サービス内容としては、入浴・排せつ・食事等の身体介護、調理・洗濯・掃除生活必需品の買い物など家事援助のほか、生活等に関する相談や助言、その他生活全般にわたる援助があります。
ホームヘルパーが、自宅を訪問して、入浴、排せつ、食事等の介護、調理、洗濯、掃除等の家事、生活等に関する相談や助言など、生活全般にわたる援助を行います。
対象者は、障害支援区分が区分1以上(児童の場合はこれに相当する心身の状態)である方
利用料:18歳以上の場合は利用者とその配偶者の所得、18歳未満の場合は児童を監護する保護者の属する世帯(住民基本台帳上の世帯)の所得に応じた自己負担の上限月額があります。
だし、上限月額よりもサービスに係る費用の1割の金額の方が低い場合には、その金額を支払います。
引用元:WAM独立行政法人福祉医療機構
支援施設の活用
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターは、発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関です。都道府県・指定都市自ら、または、都道府県知事等が指定した社会福祉法人、特定非営利活動法人等が運営しています。
障害者就業・生活支援センター
●障害者就業・生活支援センターは障害者の身近な地域において、雇用、保健福祉、教育等の関係機関の連携拠点として、就業面及び生活面における一体的な相談支援を実施します。全国一覧PDF
まとめ
いかがでしたか。
いろいろとサポートしてくれている親や家族はいつまでも元気でいるとは限りません。また、そのような生活をサポートしてくれる施設も現在の日本においては、少ないという現状です。
そのような状況の中でも、生きていかなければいけません。生活していかなければなりません。
そのためには、生活していくための術を身につけ、うまくできない部分はサポートを受けながら生活スキルを向上させていくことが大切です。
また、何ができて何ができないのか。できないことに対し、周りのサポートを受けるための環境を整えておくことも大切です。