皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「療育おもちゃの手作り」についてです。
療育おもちゃの手作りは、以下のような悩みを一発解決できます!
- 「お財布に優しいおもちゃにしたい」
- 「気に入る既製品が見つからない」
- 「もう少し工夫が欲しい!」など
この記事では療育おもちゃを手作りする際のイメージのコツや、アイデアの例、おすすめの材料、手作りの注意点などをお伝えします。
身近な物でお安く希望通りに! 親子で一緒に家庭療育で使うおもちゃを手作りしてみましょう!



目次
療育おもちゃを手作りする魅力

療育おもちゃを手作りする最大の魅力は、子供と一緒に楽しめること。そして子供にピッタリのおもちゃを与えられることです。
療育を目的としたおもちゃは数多く販売されています。
療育おもちゃは障害の有無に限らず、子供の発達を促進する効果が期待できるため、子供に与えているご家庭はたくさんいらっしゃいます。
小さい子供は誤って呑み込んでしまったり、壊してしまったりする可能性があるので注意してください。
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しかし「好みのおもちゃが見つからない」「経済的に厳しい」という場合もあるでしょう。

どんな療育おもちゃが必要なのか
一言で「療育おもちゃ」といっても、種類は様々です。まずはどんな療育おもちゃを作りたいかイメージしてみましょう。
イメージのポイントは、下記の3点です。
- どんな療育が必要なのか
- 子供の得意なアプローチは何か
- 子供の好きな物を取り入れよう

障害を抱えた子供に発育を促進し、社会に対する適応力を身につける為の取り組みを言います。
おすすめの療育おもちゃのポイントについては別記事で詳しくまとめています。よろしければ合わせてご覧ください。
どんな療育が必要かはそれぞれ異なる
どのような療育が必要になるかは、発達障害の特性によって異なるため、必要なおもちゃの機能も変わってきます。
また「できること」「できないこと」の度合いも、お子さんひとりひとりによって違ってきます。
作りたいおもちゃをイメージする時はおもちゃに求める効果を意識するとイメージしやすくなります。
【おもちゃに求める効果の例】
- 文字・数字を覚えて欲しい
- 指先や音を聞き分けるなど感覚を鍛えたい・脳に刺激を与えたい
- 長さや大きさ、色や形など認識を育てたい
- 食べたり着替えたり、時計の見方など生活の概念を覚えさせたい
- 他人との交流に慣れさせたい
- 記憶力や集中力など、能力を鍛えたい
子供が混乱しないように、1つの効果だけを狙ったおもちゃを作っても良いでしょう。

見る?聴く?触る? お子さんの得意な形のおもちゃに
子供の得意なアプローチに合わせて療育おもちゃの形を決めるのも良いかも知れません。
例えば見て覚えるのが得意であればイラストを使う、音の聞き分けが得意であれば音の出るおもちゃにするなどです。
触るのが好きであれば、感触を楽しめるおもちゃも効果的でしょう。
- イラストをヒントに使う
- 音の違いで大小を表現する
- 感触の違いで、形の違いを表現するなど


「好きなもの」をミックスしてみる
子供の好きなものを療育おもちゃに取り入れることで、お子さんの興味を引くことや、持続力を得られることもあります。
- 好きなキャラクターのイラストを使う
- 好きなもので統一する(好きな動物、乗り物など)
キャラクターイラストの商用利用は著作権に関わりますが、自宅で遊ぶためのように個人使用の範囲であれば認められています。
(参考元:文化庁「著作物が自由に使える場合」)

方法次第で、おもちゃを作る負担も軽減できそうですね。

療育おもちゃを手作りしてみよう

それでは実際療育おもちゃを手作りしてみましょう。
療育おもちゃの手作り動画はYouTubeに多数投稿されていますので、数ある中から厳選してお伝えします。
アイデア・作り方の例
どのような療育おもちゃにしたいかイメージがわいたら、次は作り方を考えてください。アイデア次第でいろいろなおもちゃを作れますよ!
いくつかアイデアと作り方の例を見てみましょう。
文字を並べて遊ぶ療育おもちゃ
ブロックやカード、マグネットなどにひとつずつ文字を書いて作ります。
文字を組み合わせて単語を作ったり、並べ替えたりして遊べる療育おもちゃです。文字からイメージしたイラストを添えると、より一層覚えやすいかも知れませんね。


【アイデア・作り方の例】
参考動画: こどもママチャンネル 手作りおもちゃと絵本で遊ぼうさん「ペットボトル手作りおもちゃ エコ工作 あいうえお知育玩具の作り方」|YouTube
参考動画:子育て塾HUG 椎名寛依しいなひろえさん「手作り知育玩具『マグネット数合わせ』◆100までの数の理解力を育てる」|YouTube
「違い」を見分ける能力を鍛える療育おもちゃ
色や形を見分けて、同じ色ごとに分類したり、同じ形のところへ収納したり。
ブロックやカードにイラストを描いて作ります。
厚紙や段ボールを切り抜いてパズルの形にするのも、面白いかも知れませんね。


【アイデア・作り方の例】
参考動画: 結城ゆかこ発達障害個性活用支援アドバイザーさん 「【発達障害 3分教材メイキングシリーズ基礎編】#01 文字や形の識別を学ぶ原点はコレ!」|YouTube
参考動画:こどもママチャンネル 手作りおもちゃと絵本で遊ぼうさん|手作り絵本 簡単 紙皿 工作 リングカード 「まるのほん」|YouTube
手先の動きや感触で脳に刺激を与える療育おもちゃ
小さなパーツを紐に通したり、ボタンをはめたりといった要素を取り入れたおもちゃは、指先の細かい動きをする良い練習になるでしょう。
紐通しなどのおもちゃは集中力を鍛える効果も期待され、知育おもちゃとしても人気があります。
カラフルなデザインであれば目にも楽しくなりそうですね。
素材を工夫するなどで、感触の違いを楽しむこともできます。
【アイデア・作り方の例】
参考動画:cspbaseさん【簡単DIYおもちゃ】集中力&手指の巧緻性を高めるおもちゃ箱|YouTube
参考動画:MAMADAYS – ママデイズ –さん「足裏から脳を刺激!室内遊びシートDIY」|YouTube
その他のアイデア・作り方の例
これらの他にも、ままごとの形で生活リズムを練習する・市販のシールを療育おもちゃに取り入れるなど、様々なアイデアがあるようです。
遊び方で工夫すると効果が期待できるかもしれません。
例えば親子で交互に遊ぶことで交流練習になるなど、2人以上で協力して遊ぶのも楽しみ方のひとつでしょう。
【アイデア・作り方の例1】
数字を意識しながら遊べるおもちゃが作れるため、小さい頃から数字慣れしたい方におすすめです。
参考動画:MAMADAYS – ママデイズ –さん「理数脳が育つ!? 知育おもちゃ作り」 |YouTube
【アイデア・作り方の例2】
ペットボトルのふたにマジックテープを付ければ完成。マジックテープ同士をくっつければさまざまな形を作れます。想像力を育てる手助けになるかもしれません。
参考動画:nabe familyさん「【手作りおもちゃ】ペットボトルキャップ くっつけて遊ぶ」|YouTube
療育おもちゃを手作りするメリット
療育おもちゃを手作りするメリットはいくつもあります。
例えば身近な材料を使えば価格を抑えられる、お子さんの好みに合わせて作れるなどがありますね。
中でも親子で療育おもちゃを手作りすれば、既製品を購入するだけでは得られない「思い出に残る体験」を経験できます。
身近な材料を使えば低価格で作成できる
おもちゃの価格は物によりけりですが、高価なものであれば1万円を超えるものもあります。
その割に子どもの成長は早く、あっという間に対象年齢を過ぎてしまいます。
高価なおもちゃにはそれなりの良い効果や、こだわりに応じた良いところがあるでしょう。
ですが、世の中の景気も横ばいの昨今、なかなかお金を掛けられない部分もありますし、抑えられる出費は抑えたいものですよね。
療育おもちゃも手作りであれば、予算をある程度自由に決定できます。
例えば100円ショップで材料を揃えたり、自宅にあるものを再利用して作ったりと、材料を工夫すれば低コストで療育おもちゃを使えるのです。
その子ひとりに合ったものを作成できる
既製品を購入する際に妥協して購入する事はありませんか?
- 「サイズがイマイチ合わないけど、他にちょうど良いものが無いし……」
- 「デザインが気に入らないけど……機能は充分なのでまぁいいか」など
手作りの療育おもちゃは、あなたのお子さんのためだけの一点物です。
お子さんの扱いやすい大きさ、好みのデザインで作ってあげましょう!
体の大きさは子どもによって異なりますし、本当は好みも10人いれば10人違っていてもおかしくはありません。
既製品の療育おもちゃの多くは不特定多数の子どもに向けて作られているため、サイズやデザインなど「こういったものが好まれるだろう」という統計によって作られている場合が多いのです。
「遊び」と「学び」を子どもの目線で考えられる
療育おもちゃを手作りすることは、おもちゃについてじっくり考える時間を得る機会でもあります。
既製品を買い与える場合に比べると、手作りには時間と工夫が必要です。
しかし、この時間と工夫は悪いものではありません。
「興味を持ってくれるかな?」「こうしたら喜んでくれるかな?」と試行錯誤しておもちゃを作ると、より深く考える事ができます。
お子さんがどういった遊びを好むのか、おもちゃで遊ぶことで何を学ぶのかなど、お子さんの目線に立ってはじめて気付くこともあるでしょう。
実際メリットがたくさんあるので専門の療育施設でも手作りのおもちゃは沢山使われていますよ!
Twitterでは、市の療育教室で手作りおもちゃを見かけたそうです。
親子で一緒に作るのも魅力のひとつ
親子で療育おもちゃを一緒に作るのも、手作りの魅力のひとつです。
お店ですぐに物を買える現代では、何かを手作りする機会自体が昔に比べ減っています。
お子さんにとっては、物作りを体験できる良い機会となるでしょう。
またお母さんやお父さんが「自分で工夫をしながら物を作っている姿」を見ると、お子さんは良い刺激となりえます。


おすすめの材料と手作りの注意点

おすすめの材料
療育おもちゃを手作りするための材料は、探せばいくらでも見つけられます。
子ども達が良い例でしょうか。
ティッシュの空き箱でも、壊れた道具のネジでも、どんな物でも遊びたい盛りの子ども達の手にかかればおもちゃになってしまいます。
100円ショップやホームセンター、そして台所は、おもちゃの材料の宝庫といってもいいかもしれません。
ぜひ、お子さんと一緒に面白そうな材料を発見してみて下さいね。
ここではおすすめの材料をいくつか紹介します。
100円ショップで買える材料
【商品の例】
- マグネット
- おはじき
- ビー玉
- おりがみ
- 紙皿・紙コップ
- プラスチックのスプーン・フォーク
- プラスチックのカゴなど
安価で様々なものが手に入る100円ショップは、療育おもちゃの材料を探すのに打ってつけです。
文房具や生活雑貨、ガーデニング用品、カー用品など、お店によっては品ぞろえも多種多様なのが100円ショップの良いところでしょう。
カラーバリエーションも多く、同じ形で色違いのものを揃えたい時にも便利ですね。
中には、本来の使い道以外の使い方をしないように注意書きが書かれている商品もあるので、説明文などをよく読んでから利用しましょう。
手芸店で買える材料
【商品の例】
- フェルト
- 毛糸
- ボタン
- ビーズ
- 鈴
- ペレット(お手玉の中身)など

初めて聞く名前だなぁ……。

布やビニールの袋に詰めると、面白い感触になりますよ。

……あっ、フェルトは知ってます! 小学校の家庭科なんかで使う事もありますね。
フェルトは好きな形に切りやすく、子どもでも扱いやすい素材のひとつ。
織られた布とは違って、切ってもなかなか端がほつれないのが特徴です。
縫い合わせるのが苦手であれば、手芸用ボンドなどで貼り付けるのもいいですね。
毛糸やボタン、ビーズなどは100円ショップでも見つける事ができますが、手芸専門店では素材のバリエーションがあったり、珍しい形のものがあったりと、種類も豊富です。
お店によっては、ハンドメイドやクラフト用の素材も多数取り扱われています。
療育おもちゃに使いやすい物も見つかるかもしれません。
ホームセンターで買える材料
【商品の例】
- 事務用品
- ホワイトボード
- コルクボード
- ネジ
- ボルト・ナット
- パイン材など
100円ショップや手芸店に負けず劣らず、ホームセンターも材料探しの宝庫です。
輪ゴムやクリップなどの事務用品は、大きさや色など、好みのものを探せるかもしれません。
お店によっては、ホワイトボードやコルクボードを販売している可能性があります。
DIYなどで活躍するネジや、ボルト、ナットなども、工夫次第ではおもちゃにできますよ。
ただし、誤飲や怪我の恐れがあるため、小さなお子さんには与えないように注意して下さい。
本格的に手作りしたいのであれば、安価で手に入りやすいパイン材がオススメです。


パイン材は木材の一種です。「赤松集成材」とも呼ばれていますよ。
パイン材は家具の手作りなどで使われている木材です。
お店によってはその場でカットしてもらえたり、サイコロ状や球状で販売しているお店もあります。
ただし木材の切り方によっては触って怪我する可能性があります。
安全のため紙やすりなどを使い、表面を滑らかにして角を丸く削るようにしてくださいね。

ですがこうした手作りであれば、既製品よりも安く作れるかもしれません。
プリンター用紙も手作りの味方!
プリンター用紙も、様々な種類が販売されています。
【商品の例】
- マット紙
- シール用紙
- マグネット用紙
- 名刺用紙など
パソコンを使って印刷できるので、好きな絵柄や大きさのものをたくさん作る時などに便利です。
名刺用の厚紙は切り取りが簡単にできるものもあり、オリジナルのカードなどを作るのに向いています。
マグネット用紙の他、布にプリントできる用紙や、透明なシールを作成できる用紙などが各社から販売されています。
家電専門店のプリンター用紙コーナーや、ホームセンター、事務用品を取り扱うお店などに置かれていますので、好みのものがあるか探してみましょう。
商品例: A-ONE|ラベルシール
商品の例: サンワサプライ|インクジェット手作りマグネット
身近な物を再利用!「捨てるもの」も、おもちゃに変身!
- 牛乳パック
- ティッシュやお菓子の空箱
- 通販の段ボール箱
- 食品トレー
- ペットボトル
- トイレットペーパーの芯
- 着なくなった服など
捨てるものも、工夫次第で療育おもちゃに作り変えられます。

……牛乳パックの用途の広さについて語りましょうか!?

お菓子の空箱や通販の段ボール箱は、イメージ通りの大きさが手元にあるかどうかは運次第になるものの、これも立派なおもちゃの材料になります。
捨てるものを再利用するのでお金も掛からず、ゴミも減って一石二鳥かも知れません。
側面におりがみや包装紙を貼るなどすれば見栄えも良くなり、元の姿を忘れるくらい立派なおもちゃに生まれ変わるでしょう。
イラストを無料ダウンロードできるサイトも
イラストを手描きするのも素敵ですが、もっと簡単に療育おもちゃを作りたい場合はインターネット上でイラストを探し印刷してみましょう。
イラストを無料でダウンロードできるサイトを利用する時は、各サイトの利用規約をご確認の上でご利用下さい。

「ペイント」や「ペイント3D」など画像編集のアプリケーションソフトがパソコンに入っていれば、より使いやすいように加工することもできますよ!
手作りの注意点
工作中の事故や、誤飲、遊んでいる最中の破損など、手作りにはメリットだけではなく注意点もあります。
リスクに備えて、安全に楽しく療育おもちゃを作りましょう!
工作中の事故に気をつけよう
小さなお子さんが近くに居る時は、ハサミやカッターナイフなどの工具に気をつけましょう。
お母さん・お父さんが触っている時に「自分も触ってみたい!」と好奇心から手を出す可能性があります。
悪戯すれば怒られるとわかっている子の場合は、お母さんやお父さんの目が離れる隙を狙って悪戯するかもしれません。
大人が席を外す時は工具を子供に触らせない
トイレや家事で工作を中断する時は、お子さんの手の届かないところに工具を移動させましょう。
ペットボトルのように固いものを切る時は破片が飛び散ることがあります。
近くにお子さんが居た場合は破片による怪我や、目などに当たるおそれがあるため、工作中の事故に充分に注意して作業するようにして下さい。
マグネットの誤飲事故に注意
複数のマグネットや、マグネットと金属を一緒に誤飲すると、体内の消化官に穴があくなどの事故が起こる可能性があります。
食べ物とおもちゃの見分けがつかない乳児による誤飲の他、ある程度の年齢のお子さんでもふざけていて誤って飲み込んでしまうなどのケースもあるようです。
手作りおもちゃにマグネットを使用する際は、お子さんが誤って飲み込む可能性がないか、大きさや形に注意しましょう。
参考元:国民生活センター「強力な磁石のマグネットボールで誤飲事故が発生-幼児の消化管に穴があき、開腹手術により摘出-」
自作おもちゃは、こまめなメンテナンスを!
激しく振るなどの遊び方をするおもちゃなど、場合によっては遊んでいる最中に療育おもちゃが壊れてしまう可能性もあります。
既製品のおもちゃであれば破損テストなどで安全を確認してから販売されている場合が多いのですが、手作りのおもちゃにはこういった試験はありません。
万一事故が発生しても自己責任となってしまいます。
破損によって怪我をしやすいプラスチックやガラス、陶器、木材などを使った療育おもちゃを作った場合は、破損の兆候がないか日頃からこまめにチェックし、メンテナンスするようにして下さいね。
まとめ
療育おもちゃのまとめをしましょう。
- 作る際は必要な療育内容や、お子さんの好みに合わせる
- 療育おもちゃの材料はあらゆる場所で探せる
(100円ショップ、手芸店、ホームセンターなど) - 捨てるものも、工夫次第で療育おもちゃに生まれ変わる
(空箱や牛乳パック、食品トレーなど) - お子さんと一緒に作って思い出作りができる
- 工作中の事故に気をつける
- 作成したおもちゃは時々メンテナンスする
お母さんやお父さんに手作りしてもらった療育おもちゃは、お子さんにとってもかけがえのない世界にひとつだけのものになります。
親子で一緒に手作りすると楽しい勉強になるだけではなく、お子さんによっては良い思い出になるかもしれません。
手作り療育おもちゃで家庭療育がより充実することを願っています。
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