アスペルガー症候群の子どもへの接し方のポイントとは

アスペルガー症候群の子どもに向き合うにあたって、戸惑うことや疑問に感じることが多く、普段の生活でもどう接すれば良いのかわからないと感じている保護者の方は多いようです。
アスペルガー症候群の子どもは、定型発達の子どもに比べ、こだわりが強く、人とのコミュニケーションが苦手に感じている部分があります。

障害のない子どもに比べると接し方が難しいと思うかもしれませんが、親の接し方を変えるだけで、子どもの長所が伸びる可能性が上がったり、親子関係が良好になります。
そこで、アスペルガー症候群の子どもとの接し方のポイントを以下にまとめました。

アスペルガー症候群を理解する

知的な遅れが見られず、優れた集中力や記憶力を発揮するのがアスペルガー症候群です。
そのため、家族は障害を受け入れることが難しく、悩みはより深刻化する傾向にあります。
また、周囲の人に理解してもらうことが困難で、時には誤解されることもあるでしょう。

アスペルガー症候群の子どもは、コミュニケーションを苦手としており、対人関係を築くのが難しいと感じている傾向にあります。
家族との関係性を育むことも難しく、愛情を示すことも苦手に感じている場合がありますが、周囲の大人がアスペルガー症候群について正しく理解をすれば、これらの問題は解決に向けて動き出します。

「コミュニケーションを取るのが苦手な子なんだな」と、アスペルガー症候群の特徴を一種の特徴として捉えましょう。
コミュニケーション能力の問題や人間関係構築のスキルは、専門機関や周囲の支援などによる訓練を受けることで改善することがあります。

相手の感情を認識できるよう力添えする

アスペルガー症候群の子どもは、人の気持ちを理解することが困難で、思ったことをそのまま口に出してしまいます。
相手の気持ちを考えず、本人がコンプレックスに感じているようなことを言ってしまうこともあります。

ここで親は叱ってしまうことが多いでしょう。しかし、アスペルガー症候群の子どもは、叱られている理由が理解できません。
ただ頭ごなしに叱るのではなく、言ってはいけないことだと教えましょう。

「人の容姿に関することは、本人に言わないようにしようね」などと具体的に伝えると、理解して言わなくなります。
「こんな言葉を言われると、みんな悲しい気持ちになるんだよ」「そんな言葉をかけたら、友達は傷ついちゃうよ」
など、感情を認識させるようにアドバイスをすると良いでしょう。

後ろ向きな気持ちになっている時は励ます

アスペルガー症候群の子どもは、他の人と自分の違いを見つけ、うまくできない時は悲観的になり、悩んだり落ち込んだりしやすいのが特徴です。
そんな時は、「辛いことがあって落ち込んでいるんだね」と、子どもの後ろ向きな感情を受け止め、励ましてあげましょう。
「どんなことがあっても味方だよ」などと、子どもを肯定しつつ優しい言葉をかけてください。

また、子どもが「怒られてしまった」と自信をなくしてしまうような言葉は控えるべきです。
「ダメ」「〇〇しなさい」など、否定の言葉や命令形の言葉は避けるようにしましょう。