皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場になることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「乳幼児期におけるアスペルガー症候群の症状」についてです。

アスペルガー症候群は、年齢によって症状の現れた方が異なります。

この記事では簡単なアスペルガー症候群についての説明と、年齢別に見た時の乳児期にあたる0歳〜1歳頃の症状を解説していますので是非参考にしてください。

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青木
アスペルガー症候群の症状って乳幼児期にも出るんですか?
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大竹
診断で断定はできないけれど今回の記事を読めば「これはアスペルガー症候群の症状だな」と推測ができます。
慌てず冷静になるためにも知識は持っていて損はありません。

アスペルガー症候群とは

アスペルガー症候群は、コミュニケーション能力や他人の気持ちを考える力、社会性に関する障害を表します。

現在は自閉スペクトラム症という発達障害の症状の一つに括られています。

これらの症状から対人関係に支障が生じる傾向にありますが、知的障害や言語発達の遅れは見られません。

アスペルガー症候群の明確な理由は未だ判明していませんが、脳機能に障害があると推測されています

アスペルガー症候群の症状を大きく分けると次の3つに分類できます。

  • コミュニケーションの問題
  • 対人関係の問題
  • 限定された物事へのこだわりや興味

どの症状も成長に伴い、現れ方が異なります。

それぞれの年齢における具体的な症状を見ていきましょう。

年齢別の症状について

まずは、0歳〜1歳の乳児期に見られるアスペルガー症候群の症状についてまとめます。

乳児(0歳〜1歳)

アスペルガー症候群には知的な遅れが見られません。

そのため、乳児段階はおろか、大人になっても周囲を含め、本人さえ気づかないケースもあります。

乳児段階では、言語や認知、学習などの発達療育が未発達なので、症状がはっきりと出ません。

よって、アスペルガー症候群の診断が乳児段階で診断されることはないといえます。

しかし後になってアスペルガー症候群と診断された人の多くは、共通した行動を乳児期に見せています。

それぞれの行動の特徴を、次に詳しくまとめます。

聴覚過敏による行動

アスペルガー症候群の乳児は、大きな音に過剰な反応を見せる傾向にあります。

大人が大きな声を出すのを嫌がったり、人が多く集まり騒がしい場所に連れて行くと泣いてしまいます。

身近な例では、公共交通機関やショッピングセンターなどで泣き止まない、大人が声を出して笑うと泣き出す、などの反応が挙げられます。

上記の例は聴覚過敏に分類されます。

アスペルガー症候群の人の中には、聴覚の他に視覚や触覚など、様々な感覚の過敏さを持つ人がいます。

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青木
赤ちゃんが生まれた友達にバスタオルを送りましたけど、どうやら合わなかったらしくて泣いたようです……
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大竹
もしかしたらその子は触感が敏感なのかもしれないね。逆にまったく気にしない子もいるので人それぞれです。

感覚過敏についての記事を別途用意しているので、併せてご覧ください。

興味を惹かれるものに熱中しすぎる

アスペルガー症候群の乳児には興味のあるゲームや遊びに熱中して、対象から遠ざけようとすると泣き止まないなどの症状が見られる場合があります。

ゲームや遊び以外にも、お気に入りのおもちゃや特定のものにこだわりを見せることもあります。

対処法としては、一定時間で対象物を取り上げ、時間を空けて再度渡すなど常駐化を防ぎましょう。

目を合わせない・笑わない

目を合わせようと見つめても視線が合いづらい・笑いかけても反応を見せないなどといった特徴も、アスペルガー症候群に見られる特徴の一つです。

アスペルガー症候群の乳児は、母親の動作を真似る「動作共鳴」を苦手とする傾向にあります。

目の焦点が合いづらい・目を合わせようとしないなどの症状が見られる場合、アスペルガー症候群の可能性が考えられます。

対処法としては、目を合わせないもしくは笑わない理由が環境にあるかもしれないため、乳幼児にとってより心地よい環境を維持しましょう。

発達障害の診断は3歳児健診以降

アスペルガー症候群は知的障害や言語発達の遅延を伴わないため、乳幼児には見極めが難しいといわれています。

しかし早ければ3歳児健診の際に医師へ相談するといいでしょう。

基本的な健診の他に「PARS」という検査を母親にして、発達障害の早期発見へつなげるよう厚生労働省が推奨しているからです。

この「PARS」という検査内容は、自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)の症状をテーマに保護者へ面接し、自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)の程度を精査するものです。

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青木
健診の際、アスペルガー症候群の症状が見られるといっても様子見を推奨されましたが……
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大竹
焦って結果を出さなくても大丈夫です。
どうしても心配なら、通院中の小児科で尋ねてみても良いでしょう。

まとめ

今回は乳幼児期におけるアスペルガー症候群の症状についてお伝えしました。

知的障害や言語発達の遅延を伴わないために、乳幼児期では発達障害の診断が難しいとされています。

早くて3歳児健診での診断がみられるため、気になることがあればメモに残しておきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。