皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害とトイレの失敗」についてです。

5歳になっても「お漏らし」が治らない……とお悩みではないでしょうか。
もしかして発達障害が原因!? と不安になってしまうこともあるかも知れませんね。

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青木
「おしっこ出てるでしょ」とお母さんが指摘しても、「してない!」とお子さんが頑なに言い張ったり嘘をついたり……。
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大竹
日常的に繰り返されると、お子さんもお母さんもストレスになってしまいますよね。
思わず怒鳴ってしまって自己嫌悪におちいるお母さんもいらっしゃいます。

お子さんはなぜ、トイレを失敗してしまうのでしょう?
お漏らしと発達障害には、なにか関係があるのでしょうか。

この記事では、お漏らしと発達障害との関係、お漏らしの原因と解決方法を調査しまとめました。
お子さんのお漏らし卒業を目指して、一緒に勉強していきましょう!

「お漏らし」と発達障害の関係

発達障害とは、「できること」と「できないこと」の差が極端に開いてしまっている障害です。
「トイレが上手くできない」ことも、発達障害が原因なのでしょうか?

「お漏らし」という状態について

排尿のメカニズム

おしっこをする行為は、「排尿(はいにょう)」と呼ばれます。
人体はどうやって排尿を行っているのでしょうか。

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大竹
まずは具体的な人体の働きから確認していってみましょう。
お食事中の方、ちょっと失礼します!

【排尿のメカニズム】

● 膀胱(ぼうこう)におしっこが溜まる
 ↓
● 脳に膀胱の状態が伝えられる [※尿意を感じる]
 ↓
● 脳が排尿の指示を出す
 ↓
● 尿道が開き、膀胱からおしっこが押し出される
 ↓
● 全て排尿し終わったら、再び尿道が閉まる
 ↓
● 脳が抑制を指示する [※おしっこの我慢がはじまる]
 ↓
● 膀胱におしっこが溜まってゆく……

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青木
おしっこは人体の下腹部にある「膀胱(ぼうこう)」に溜まり、「尿道」(尿管とも)を通って体外に排出されます。
この「おしっこをする」という行動には、脳の働きも欠かせないんですね。

大人に比べて子どもの排尿機能は未発達で、乳幼児期には場所を問わずその場で排尿してしまいます。

これは、「脳に膀胱の状態が伝えられる」「脳が排尿の指示を出す」などの過程が乳幼児期には上手く機能しないことから起こるそうです。
尿意を感じる(おしっこをしたいと感じる)よりも先に、体が反射的に排尿をしてしまうのです。

また、大人に比べて乳幼児期の膀胱はおしっこをたくさん溜めることができません。
その為、大人よりも頻繁におしっこが出ます。

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大竹
こうした人体の排尿機能は、成長と共に、徐々に大人と同じ排尿機能へと移行していくそうです。

「お漏らし」は排尿が上手くできない状態

排尿機能は、およそ3~4歳には完成するといわれています

ですが、トイレット・トレーニングが終わり5歳を過ぎてからも上手く排尿できないケースがあります。
それが昼間の「お漏らし」や夜間の「おねしょ」というわけです。

医学の用語では……

昼間のお漏らしは「昼間尿失禁」、夜間のおねしょは「夜尿症」と呼ばれています。

排尿に失敗する状態は大きく分けて下記の2パターンあります。

  • 尿意が自覚できない
  • 尿意からの行動が間に合わない

ひとつは、脳に膀胱の状態が上手く伝わっていないことなどから尿意が自覚できず「トイレに行きたい」と思う前に膀胱が限界を迎えて排尿をしてしまうパターンです。

もうひとつは、尿意が自覚できていても「トイレに行く」などの具体的な行動に移る前に膀胱が限界を迎えて排尿してしまうパターンです。

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青木
まずは、尿意の自覚が本人にあるか、無いか、というわけですね。
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大竹
どちらも「お漏らし」という結果がついてきますが、原因が違えば対策も異なりそうですね。

排尿の失敗に発達障害は関係ある?

発達障害との関係を調べてみましたが、排尿機能と発達障害を直接結び付ける情報は得られませんでした。
発達障害と「お漏らし」には、今のところ直接的な関係は無いようです。

しかし、発達障害の特性が間接的に「お漏らし」に影響する可能性はあります

【発達障害の特性が排尿に関わる例】

  • 遊びや作業に集中し過ぎる
    →排尿のタイミングを逃してしまう
  • 興味やこだわりを優先してしまう
    →排尿を後回しにしてしまう
  • 複数のことが同時にできない・物事を忘れてしまう
    →「後でトイレに行こう」と思っていて結局忘れてしまう
  • コミュニケーションの苦手
    →周囲に「トイレに行きたい」と言い出せない
  • 口頭での指示が伝わりにくい
    →「トイレに行きなさい」という指示を聞き逃し、タイミングを逃してしまう
  • 手先が不器用
    →衣服が素早く脱げず、排尿が間に合わなくなる
  • 感覚鈍麻がある
    →下着が濡れていても気付かない
  • 特性の苦手から生活にストレスがある
    →緊張が尿意という形で現れる

    など

このように、発達障害の特性などがお漏らしをしてしまいやすい状況の要因になる可能性はありますが、発達障害自体がお漏らしの原因となっているわけではありません。

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青木
発達障害があるから排尿に失敗するわけでも、排尿に失敗するから発達障害であると断定されるわけでも無いんですね。

もし発達障害の不安があれば、他の部分の発達も合わせて確認してみましょう。
他のことは問題なくできるのに「排尿だけができない」のであれば、発達障害の問題ではなく、「排尿」自体が問題である可能性があります。

お漏らしの原因は?

発達障害の有無に関わらず、「お漏らし」をしてしまう子はいます。

では、具体的には何が排尿に失敗する原因となっているのでしょうか?

先ほど排尿の失敗は「尿意の自覚がある場合」と「尿意の自覚が無い場合」に分かれるとお伝えしましたが、環境や状況に応じてそれぞれ更に複数の原因に分かれます。

尿意の自覚がない場合の失敗

「おしっこに行きたい」と自覚があればトイレに駆け込むこともできますが、自分でも気付いていない場合は不可抗力かも知れません……。

夜間の「おねしょ」

「おねしょ」(夜尿症)の原因は複数あります。

【おねしょの原因の例】

  • 眠りが深い(尿意で目覚めない)
  • 夜間の膀胱の容量が小さい
  • 寝る前に飲んだ水分の量が多い
  • 精神的なストレスがある

幼少期は大人に比べて眠りが深くなることが一般的です。
幼いうちは尿意があっても目覚める事ができず、眠っている間に膀胱が限界を迎えて排尿してしまうことがあります。

人間は昼と夜で膀胱の容量が変わるそうです。
4~5歳頃には昼に比べ夜は約1.5~2倍のおしっこを溜められるようになりますが、成長の速度には個人差があります。

夜間の膀胱の容量に比べて寝る前に飲んだ水分の量が多ければ、膀胱に収まりきらず排尿に繋がります。

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大竹
これらの要因が重なることが多い為、「子どもはおねしょをしやすい」とも言えそうですね。
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青木
お漏らしが睡眠時だけである場合は未発達ゆえのおねしょであることが多く、さほど心配する必要は無いと言われています。

この他、強いストレスが自律神経の働きを悪くすることで、「おねしょ」の原因となることがあります。
ストレスからの「おねしょ」のケースは、家庭環境が変わった直後などに見られることが多いようです。

別の何かに夢中で尿意に気付かないケース

大人でも、「つい集中し過ぎてトイレに行くのを忘れていた」という事はありませんか?
遊びや作業に夢中になるあまり、尿意に気付くことができずに排尿してしまうこともあります。

特に幼いうちは膀胱の容量も小さく、少しの時間でも何かに集中していると膀胱が限界を迎えていた……というケースも少なくありません。

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大竹
大人であれば無意識でも尿意を我慢(脳による抑止)できますが、幼いうちは無意識の我慢は難しいかも知れませんね……。

尿意の自覚がある場合の失敗

トイレット・トレーニングが終わっていないケース

お子さんが「おしっこがしたい」と思っても、次にどうするべきかがキチンとわかっていない可能性がこれに当たります。

お母さんお父さんが「トイレット・トレーニングが完了した」と思っていても、実際にはまだどこかに不備が残っているのかも知れません。

トイレに行くタイミングを逃してしまうケース

様々な理由からトイレに行くタイミングを逃してしまうこともあるでしょう。

【タイミングを逃してしまう例】

  • 周囲に「トイレに行きたい」と言い出せない
  • 「トイレに行きなさい」という指示を聞き逃し、タイミングを逃してしまう

集団行動をしている時に尿意を感じてもなかなか周囲にそれを伝えることができないのかも知れません。
トイレに行くことが恥ずかしいと思い込んでいたり、他人に声を掛けることが苦手であったりするなどです。

この場合、本人には「トイレに行って排尿する」という能力があっても、状況が邪魔をしてそれを実行に移すことができません。

大人であれば次のタイミングが来るまで我慢できますが、幼いうちは我慢できずに排尿してしまうこともあります。

時間や距離が原因であるケース

お子さん自身は「トイレに行こう」としていても、ついうっかりしたり他の状況が重なってしまったりすることで、時間的・距離的に間に合わなくなりお漏らしに繋がることもあるかも知れません。

【時間や距離によって間に合わなくなる例】

  • 他のことを優先して後回しにした(時間的に間に合わない)
  • トイレが近くにない場所にいた(距離的に間に合わない)
  • トイレまで行ったが、脱ぐのに時間が掛かってしまった
  • トイレまで行ったが、他の子が先に入ってしまった

幼いうちは、先の見通しを立てることが上手くできないこともあるでしょう。

自分では「間に合う」と思っていても限界が先にきてしまうこともありますし、「トイレに行くかも知れない」と想定すること自体ができていないかも知れません。

衣服が引っかかって素早く脱ぐことができなかった、トイレが順番待ちだったなど、想定外の出来事が起こった時に「冷静に脱ぎ方を考える」「他のトイレに行く」といった対応を瞬時に取れないこともお漏らしの原因となるでしょう。

その他のケース

  • トイレという場所そのものが苦手

トイレにまつわる怖い話を聞いてしまったなど、トイレという空間そのものが苦手で行くことができないのかも知れません。
場所によって雰囲気も異なりますので、自宅のトイレは平気でも幼稚園のトイレは怖いなど、場所が変わると上手く対応できなくなることもあるでしょう。

  • 人の目が気になってトイレに行けない

トイレに行くことが恥ずかしいと思い込んでいる場合、自由に行動できる環境であってもためらってトイレに入ることができず、我慢しているうちに排尿してしまうこともあるかも知れません。

幼稚園のトイレやお店のトイレなど、人の多く集まる環境でこういった状況が起こってしまう可能性があります。

  • 本人が意図的にお漏らししている

まれなケースではありますが、本人が意図的にお漏らししている可能性もあります。
この場合は、トイレに行くのが面倒、周囲の大人を困らせたいなど、お子さんなりに何らかの意味や目的があるのかも知れません。

病気が潜んでいるケース

夜間の「おねしょ」の多くは問題が無いといわれていますが、昼間の「お漏らし」には病気が潜んでいる可能性があるそうです。

何らかの異常が原因のお漏らしは「排尿障害」と呼ばれています。

【子どもの排尿障害の例】

  • 膀胱や尿道の異常
  • 神経系の異常  など

他の原因に心当たりが無い場合や、原因を取り除いてもなかなかお漏らしが治らない場合は、もしかするとこうした身体の異常が潜んでいるかも知れません。

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青木
病気に気付かず放置しておくと、病気に加え尿路感染や腎障害を引き起こすこともあるそうです……。
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大竹
お子さんの「おしっこ」に違和感があれば病院の受診も検討しましょう。

どうすればお漏らしを治せる?

お漏らしの原因は個人により様々です。
まずはお漏らしが発生する条件をチェックし、原因を突き止めましょう。
原因に合わせた工夫などを行う事で改善できるかも知れません。

「お漏らし」が発生する条件をチェックしましょう

「お漏らし」の原因は個人により異なります。
まずは原因を突き止めるために、お漏らしが発生する環境や状況のチェックから始めましょう。

【チェックするポイント】

  • 飲んでいる水分量はどのくらいか
  • 1日に何回、どの時間帯に排尿するか
  • 排尿する時に尿意の自覚はあるか
  • トイレに行く手順をしっかり覚えているか
  • 場所が変わるとどうか(自宅・幼稚園・買い物先など)

水分量や排尿のタイミングに問題がある場合

飲んだ水分量や排尿のタイミングに問題があるようならば、水分量やトイレに行くタイミングを調節してみると良いかも知れません。

トイレの回数についてご注意

トイレに頻繁に行くことで、「頻尿」になってしまうリスクがあります。
無理に回数を増やさず、1日6回程度(2~3時間に1回)を目安にしてみて下さい。

【例】
起床時・午前中1回・昼・午後1回・夕方・就寝前 など

遊びに夢中になってトイレに行くことを忘れてしまう場合は、時間を決めてトイレに行く習慣をつけてみるのも良さそうです。

また、ゆっくりした性格のお子さんであれば、集団行動で出遅れてしまうこともあるかも知れません。

他の子に先を越されてトイレに行くタイミングを逃してしまう場合は、尿意の有無に関わらず早めにトイレに行くなど、この場合もタイミングを工夫することで改善できる可能性があります。

トイレット・トレーニングが終わっていない場合

お子さんによっては、本人が「わかった」と言っていても、実際には上手く理解できていないこともあります。
実際の行動などを見て、キチンと理解しているか確認しましょう

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青木
場所が変わると勝手が違ってやりにくいことも考えられます。
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大竹
自宅のトイレと保育園/幼稚園のトイレなど、場所が変わっても同じように行動できているかどうかも確認したいですね。

もし排尿する手順をしっかりと習得できていないようであれば、改めてトイレット・トレーニングを行いましょう。

環境に問題がある場合

環境が原因となっている場合は、環境の問題を改善することで「お漏らし」を軽減することができるかも知れません。

【問題の改善の例】

  • トイレという空間が苦手な場合

トイレの内装を工夫する・トイレにまつわる面白い話を聞かせるなど、トイレという空間自体を好きになってもらうことで状況が改善するのではないでしょうか。

また、お母さんお父さん、先生や周囲の友達と一緒に入ることで安心できるかも知れません。

  • 人の目が気になる場合

遊び場とトイレの間に間仕切りを設けるなど、人の視線を遮ってあげるとトイレに行きやすくなるかも知れません。
防犯上や事故防止の都合などで間仕切りの設置が難しいようであれば、教員用のトイレなど、ひと気の少ないトイレを使わせてもらっても良いでしょう。

他にも、「トイレに入ることは恥ずかしいことじゃないよ」と教えてあげるのも良さそうです。

  • トイレが混みやすい

トイレを利用する人数が多ければ、順番が回ってくるまでに限界を迎えてしまうこともあるでしょう。
「混んでいれば他のトイレに行く」などの工夫の他、時間を決めて尿意を感じる前にトイレに行くことも良いかも知れません。

お子さんの失敗が原因である場合の解決方法

焦らず、「おしっこ」を楽しい雰囲気に

つい遊びに夢中になってお漏らしをしてしまう、お漏らしをしても気付かずに遊び続けてしまうなど、お子さんの様子にお母さんお父さんは不安に思う事もあるでしょう。

周囲の子がどんどんお漏らしを卒業していく中であれば尚更、焦ってしまうかも知れませんね。
ですが、焦ることで余計に排尿に失敗してしまうこともあります

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青木
人は緊張するとおしっこが溜まりやすくなるそうです。
もしかするとお子さん自身もお漏らしを恥ずかしいと思っていて、より緊張して失敗してしまうのかも知れません。

お漏らしの度にお母さんお父さんが叱っていると、お子さんもお漏らしをしたことを報告しにくくなります。

お子さんも面と向かってお漏らしを指摘されることが恥ずかしいこともあるでしょう。
叱られるのが嫌でお漏らししても黙っていたり、恥ずかしさから嘘をついて隠そうとしたりする子もいるようです。

漏らしたおしっこをそのままにしておくことは衛生的にも良い事ではありません。

嘘をついて隠してしまうくせが身についてしまう前に、報告しやすい雰囲気をつくってあげましょう

指摘する時にも「漏らしてるでしょ!」と決めつけてかかるのではなく、「一応パンツをチェックしておこうか」などお子さんが受け入れやすいように工夫すると良いかも知れません。

【報告しやすい雰囲気を作る例】

「ごほうびシール」などを使うのもひとつの方法です。
上手くトイレで排尿できたらシールを貼る、お漏らししてしまっても自分から報告できたらシールを貼る、など成功を目で見えるようにしてはどうでしょうか。

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青木
「おしっこ」が嫌いになってしまわないよう、楽しい雰囲気を作りましょう!
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大竹
こうした工夫でお子さんも楽しくなり、次のトイレが待ち遠しくなるかも知れませんね。

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衛生面での心配は対策でカバーしましょう

お漏らしの後はおしっこの後始末が大変ですし、衛生面でも何かと心配ですよね。

お漏らしによる衛生面での心配は、時間を決めてパンツの中をチェックすることや、おねしょパンツ、オムツの利用で対策することができます

遊び場のカーペットを拭きとりやすい素材のものに変えるなどの工夫も、後始末や衛生管理をしやすくする上で効果的でしょう。

また、椅子やソファーに座る前にパンツの状態をチェックすることでも、二次的に汚れてしまうことを予防できます。

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青木
衛生面での対策を取りつつ、失敗してしまっても過度に叱らないでお子さんの成長を待ってあげましょう。
正直にお漏らしを報告した時は笑顔で褒めてあげて下さいね!

↓おねしょパンツは様々な種類が市販されています。

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大竹
見た目は普通のパンツなので、これならお友達に見られても恥ずかしくないですね。

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発達障害がある場合のお漏らし対策

発達障害は生まれつきの特性です。
その為、本人が治そうと努力をしてもなかなか思うようにはいかないことがあります。

「他の子と同じようにしよう」とすることが、かえって失敗に繋がることもあるでしょう。

特性からの失敗は、それぞれの特性に合わせた工夫を行う事で改善できるかも知れません。

発達障害の特性に合わせて工夫しましょう

発達障害の特性によっては、集中力や衝動性が生理現象を上回ってしまうことがあります。

予定を変えることが苦手な場合や、複数のことを同時にこなすことが苦手である場合などは、尿意を感じていてもつい他の行動を優先してしまうのかも知れません。

本人の努力だけでは改善しきれない時は、周囲の協力や「できるようになる方法」を特性に合わせて考えるなどの工夫をしてみましょう

【特性に合わせた工夫の例】

  • 指示を覚えることが苦手で、トイレで排尿する手順を覚えきれていない場合
    【改善例】
    手順を描いたイラストをトイレに貼っておく  など
  • 遊びに集中し過ぎて尿意に気付かない場合
    【改善例】
    周囲に協力してもらい、時間を決めてトイレ行くよう促してもらう  など
  • 興味やこだわりから、ついトイレを後回しにしてしまう場合
    【改善例】
    時間や行動の節目にトイレに行く習慣をつける  など
  • 予定が変わることが苦手でトイレを後回しにしてしまう場合
    【改善例】
    尿意の有無に関わらず、トイレの時間を予定に組み込んでおく  など
  • コミュニケーションの苦手から「トイレに行きたい」と言えない場合
    【改善例】
    「トイレに行きたい」ことを伝えるカードを用意しておき、尿意を感じたら周囲の大人に見せるようにする  など
  • 環境が変わることが苦手でトイレに行きづらい場合
    【改善例】
    本人がリラックスできるように、大好きな人やおもちゃと一緒に入る  など

日常的なストレスに備えることも

特性からの失敗の他にも、精神的なストレスがお漏らしの原因である可能性もあります。
発達障害の特性からの苦手が困りごとになって、普段から日常生活に緊張があるのかも知れません。

この場合は、療育などで日常生活の困りごとを減らすことで、お漏らしも軽減できるのでは無いでしょうか。

発達障害で困ったことがあれば、発達障害者支援センターなどに相談することができます

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大竹
発達障害の特性からの苦手などが原因でお子さんの日常生活に緊張があれば、療育の方法などを相談してみるのも良いかも知れませんね!
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青木
他にも、「放課後等デイサービス」などの療育施設でも療育の悩みを相談できることがあります。
発達障害者支援センターとは

「発達障害者支援センター」は、発達障害を持つ人や児童への支援を総合的に行う専門機関です。
各関係機関や地域と連携し、発達障害を持つ本人と家族、周囲の人達からの様々な相談に応じてくれます。

↓こちらの外部リンクから全国の相談先を探すことができます。

【外部リンク】発達障害情報・支援センター(厚生労働省)
「相談窓口の一覧」

↓発達障害の特性や療育に関する情報はこちらもご参考下さい。

横浜市都筑区児童発達支援と放課後等デイサービス
運動・学習療育アップ

なかなか治らなければ病院へ!

昼間のお漏らしは病気が原因である場合があります。
なかなかお漏らしが治らないようであれば、医師による診察も検討しましょう
受診先は「泌尿器科」のある病院やクリニックが良いようです。

どの病院を受診すれば良いのかわからない場合は、お住まいの地域の保健センターや、かかりつけの小児科などに相談してみましょう。

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大竹
病院では、普段のおしっこの様子の他、うんちの様子を質問されることがあります。
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青木
普段のトイレの回数やタイミング、水分補給の量などをメモしておくと良いかも知れませんね。

まとめ

それでは、これまでの情報をまとめてみましょう。

  • 発達障害の特性によっては「お漏らし」に関わっている可能性がある!
  • お漏らしの原因は個人により様々なケースがある!
  • 改善は「お漏らし」が発生する環境や状況のチェックから始めましょう!
  • 発達障害がある場合は、特性に合わせて工夫しましょう!
  • 原因に心当たりがない・工夫しても治らない場合は病院を受診しましょう!

周囲の子がどんどんお漏らしを卒業していく中でお漏らしが続くことは、お母さんお父さんも「大丈夫かな……」と不安に思ってしまいますよね。
工夫や対策をしながら、お子さんの成長を待ちましょう。

工夫してもなかなか治らないなど様子に違和感があれば、身体の異常が原因である可能性もありますので、泌尿器科の病院を受診してみて下さい。

おしっこの後始末が大変であったり衛生面での心配もありますが、おしっこに気付かないほど夢中になれることがあるのは、実はとても素敵なことかも知れません。

ストレスを溜めないよう、親子で楽しみながらトイレに挑戦してみて下さいね!

もっと詳しく・他の情報も知りたい方は、
こちらのサイトも参考にしてみて下さい!

横浜市都筑区児童発達支援と放課後等デイサービス
運動・学習療育アップ