皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害の人が抱える独自の悩み」についてです。

悩み事は千差万別で、ほとんどの人が悩みを抱えているものですよね。しかし、発達障害を抱える人独自の悩みもあるんです。

無理に頑張りすぎることで、ひきこもりやうつ病などの2次障害を併発してしまうことだって考えられます。

間違った対処をしないために、また「悩み」にどのような付き合い方をするか次第で大きな成長につながることもあるのです。

今回は、そんな発達障害を抱える人たち独自の悩みを把握し、少しでも暮らしやすくなるための対策を一緒に考えましょう。

avatar
大竹
辞書で悩みと調べると「苦しみ」「思いわずらい」とあります。
avatar
青木
なぜ、人はこんなにも悩み苦しむのでしょう。
avatar
大竹
悩みは大小ありますが、一生続くもの。悩みとうまく付き合っていくことが重要なカギです。

発達障害を抱える人の悩みを少しでも軽減するために

そもそも悩みの正体は?

果たして悩みの正体とは何なのでしょうか。悩みの正体は「自分を理想に近づけてくれるきっかけになるもの」ではないでしょうか。

もちろん悩みには大きなものもあれば小さなものも、ポジティブなものやネガティブなものもありますよね。

恋愛に例えると、素敵なあの子と付き合いたいという「理想を実現するためのポジティブ要素」と話しかける勇気すらないという「ブレーキをかけようとする保守的なネガティブ要素」のような感じです。

悩みが生まれるとき、このような「ポジティブ要素」より「ネガティブ要素」が大きい時に発生していると思いませんか。

悩みを軽減するためには

人は「なりたい自分」に近づくために「今の自分」を見て、そのギャップやズレに悩むのではないのでしょうか。

つまり、悩みは弊害になっているネガティブ要素が多い、もしくは大きい時に発生するためこのネガティブ要素をいかに少なく、小さくしていけるかがポイントです。

しかし、心身的負担が大きすぎる場合は絶対に無理をせず、周りに相談したり、かかりつけの病院や専門家の意見を聞き対処しましょう。

まずは自分を知ることから

そもそも発達障害とは

avatar
大竹
発達障害は行動や認知の特徴「特性」によって、主に3つに分類されます。それぞれは重複することもあり、人によっては複数の特性をあわせ持つ場合もあります。

発達障害はいくつかのタイプに分類されており、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害、吃音(症)などが含まれます。

これらは、生まれつき脳の一部の機能に障害があるという点が共通しています。同じ人に、いくつかのタイプの発達障害があることも珍しくなく、そのため、同じ障害がある人同士でもまったく似ていないように見えることがあります。個人差がとても大きいという点が、「発達障害」の特徴といえるかもしれません。

引用元:厚生労働省

発達障害の代表的な3つの症例とその特性

自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群(ASD)

相手と何を話していいのかわからないことや空気が読めないなどコミュニケーションに影響する症状が特徴です。

  • 冗談や例え話を理解できず、真に受けて怒る
  • 興味のあることを一方的に話し続ける
  • チームやグループでの共同作業や業務がうまく進められない
  • 予定変更や習慣を阻害されると不機嫌だったり怒る
  • 自分からあいさつしてくれない
  • 目を合わせてくれない

注意欠陥・多動性障害(ADHD)

気になったものに意識が向いてしまい、集中力がなく落ち着いていられないなどの特徴があります。

  • 優先順位がわからず仕事が進んでいない
  • 締め切りを守らない
  • 人の話をじっと聞いていられない
  • 空気を読めないため、不適切な発言や場違いなことを言い出す
  • 注意散漫で物事に集中できない
  • ちょっとしたミスが多い
  • 忘れ物や失くしものが多い
  • 遅刻が多い
  • 整理整頓が苦手で片付けられない
  • 予測や考えなしに行動してしまう

学習障害(LD)

文字の読み書き、聞く、話すなどの会話、計算などが苦手です。

  • 読む・書く・計算するなど特定の分野だけ極端にできない
  • 文字や行の読み飛ばしが多い
  • ひらがなで書けない文字がある
  • カタカナや漢字を覚えられない
  • 数を数えられない・数が書けない
  • 時計が読めないため時間がわからない

特性を踏まえ発達障害を抱える人ならではの悩み

特性によりストレスが多く抵抗力も弱い

発達障害という言葉の認知は広まってきていますが、よく理解されていない現状もあります。見た目ではわからないことから、「怠けている」「努力が足りない」と見られがちなため、そのギャップに悩ませ続けられます。

こちらの動画では周りに理解されにくく偏見を受けることも多いということがわかると思います。よろしければご視聴ください↓

●発達障害を抱える人が受けるストレスなど

  • コミュニケーションも苦手で孤立しがち。でも本人は一生懸命で「何で理解してもらえないのだろう」と大きなストレスを抱えている。
  • 感覚過敏により刺激を想像以上に受けているため、日常生活がうまくできずストレスを受けやすい。
  • 生活リズムが乱れやすく、眠れないことや朝起きられないなど睡眠に関するストレスも多い。
  • 発達障害を抱える人は、ちょっとしたストレスで体調を崩したり、情緒不安定になるなどストレスに対する抵抗力が弱いです。
感覚過敏とは

視覚や聴覚、触覚など、人間にある五感のうち、特定のモノや音、香り、感触、味に対して過敏に反応し、日常生活に影響してしまうほどの不快感を得てしまう症状を言います。

対策を考えましょう

弊害になっているネガティブ要素を小さくするために

弊害になっているネガティブ要素は何でしょうか。面倒くささや恥ずかしさなどの心理的なものか時間などの物理的なものかで、対処の方法も変わってきます。

自分ができることはないか、無理なら人の手を借りてできるか、それでも無理なら他の方法や場所など変えたらどうかなど検討してみると1つ1つの課題が少しずつ小さくなり全体的にみると理想に近づけるかもしれません。

例でいうと、上司ではなく同僚なら理解できたとか、メモで指示をもらうようにしたら改善できたという可能性があるかもしれません。

具体的に1つ1つを書き出して、頑張りで乗り越えられるものかを整理してみてはどうでしょう。そして、この1つ1つを検討し負の要素全体を少なくしていくことから始めましょう。

例えば、今度のピアノの発表会がうまくできるか不安で眠れないのであれば、うまくできるように不安がなくなるまで練習するのか、睡眠は大事だから今回は見送るなど、バランスも大切です。

弊害になっているものが何で、それは自分にとってやりきれるのか。やりきれないならどこが問題なのか。そしてその問題を自分がクリアできるのか。クリアできないなら、他の人や方法を探すなどの対策が必要です。

特性を共有する

自分がどのような人なのか周囲へ理解してもらうことも大切です。特性を理解してもらえると悩みの種も軽減できるかもしれません。

NHKのディレクターで難聴の長嶋愛さんという方が、自身の耳が聞こえにくいということを名刺に記載することで相手とのコミュニケーションをスムーズにすることを実現しています。

また、自分の特性を箇条書きにしたシートを「トリセツ」と題し、皆さんにお配りしてコミュニケーション時にストレスとなるであろう事柄を事前にお伝えすることで回避できている様子が伺えます。

このように自分の特性を明記し、あらかじめ周囲の人に共有しておくことで受ける必要のないストレスを回避できることもあるのです。

参考:NHK-ろうを生きる難聴を生きる聞こえない先輩の課外授業

決まりごとを作る

決まりごとを作って考えごとを少なくすることもオススメです。決まりごとを習慣化することで考えなくてもできるようになれば、心にゆとりができるはずです。

心にゆとりが出来ることで悩み事をゆっくり考えることもできるのではないでしょうか。

夢中になれるものを増やす

人は夢中になっているものがある時、問題になっている悩みを忘れられることができます。夢中になれるものに没頭して、悩むことから一旦距離を置いて休息することも大切です。

時には妥協も必要

なかなか解決できない悩みを抱えることもありますよね。そんな時は、「まぁ、いいか」と妥協して、自分を解放して心を休めてあげることも大切です。

勇気を持って撤退しましょう。また、いつか余裕ができたら取り組んでみても良いかもしれません。

そもそも何に悩んでいるのかわからない

悩んでいる問題が大きすぎて、悩んでいることが何なのかすら分からくなることもあるかもしれません。

そんな時は周囲の方や発達障害支援センターなどの専門機関に相談しても良いのではないでしょうか。

発達障害者支援センターは、発達障害児(者)とその家族が豊かな地域生活を送れるように、保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携し、地域における総合的な支援ネットワークを構築しながら、発達障害児(者)とその家族からのさまざまな相談に応じ、指導と助言を行っています。

児童発達支援センターは地域の障害のある児童を通所させて、日常生活における基本的動作の指導、自活に必要な知識や技能の付与または集団生活への適応のための訓練を行う施設です。

発達障害のお子さまを育てるのは決して簡単なことではありません。心理的ストレスの軽減を図ることも大切です。障害を抱えたお子様の療育と保護者の方の休息にデイサービスの利用も良いかもしれません。

横浜市都筑区児童発達支援と放課後等デイサービス 運動・学習療育アップ

児童発達支援と放課後デイサービス 運動・学習療育アップでは

発達障害を抱えた児童の「療育」さらに保護者の「休息」も重要と考え、デイサービス事業を行っています。 

 

まとめ

悩み事を乗り越えることで人は大きく成長できる生き物です。悩みは小さいものから大きなものまで様々で、その感じ方も人それぞれ違います。

乗り越えることで成長することはとても大切なことですが、心身的負担が大きすぎると2次障害になりうることもあるのです。

悩みは尽きないもの。時には無理をせず、妥協することや投げ出す勇気を持つことも大切です。バランスが大切ですが、バランスを取ることは意外と難しいものですよね。

余計なストレスを軽減し、ポジティブ要素を大きくしてネガティブ要素を小さくしていけるように取り組んでいきましょう。