ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは発達障害の1つで、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(考えずに行動してしまう)の3つの症状が見られます。

子どもの20人に1人、成人の40人に1人にADHDが生じるとされており、男女比には偏りが見られません。

文部科学省によるADHDの定義は次の通りです。

「ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。」

アメリカ精神医学会のマニュアル「DSM-5」での診断年齢は12歳以上です。

ADHDの症状

不注意

・物事を途中で放り出してしまう
・忘れ物が頻発する
・集中することが困難であるが、興味の対象には集中過多で切り替えができない
・片付け・整理整頓が苦手
・注意力散漫ですぐに気が散る
・忘れっぽく物をなくしがち

多動性

・落ち着いていられない
・じっと座っていることができない
・気がつくと体が動いてしまう
・過度におしゃべり
・公共の場などにおいて静かにすることができない

衝動

・順番を待つことができない
・気に触ることがあると粗暴になる
・会話の流れを読まず思いつくままに発言する
・他人の邪魔をして横入りしてしまう

ADHDのタイプ別の特徴

多動性-衝動性優勢型

多動と衝動の症状が強く出るタイプです。
ADHD全体で見ると少ないタイプですが、主に男性に多く見られます。
特徴は次の通りです。

・授業中などじっとしているべき場面でも歩き回ったり体を動かしてしまいがちで落ち着いていられない
・衝動的で、なんでもないようなことで大声をあげたり乱暴になってしまうため、乱暴で反抗的な性格だと思われてしまいがち
・衝動的に不適切な発言をする他自分の話ばかりしてしまう

不注意優勢型

不注意の症状が強く出るタイプです。
幼少期の子どもはADHDでなくとも忘れ物を頻発することがあるため、このタイプの場合ADHDであると発覚するのが遅くなることもあります。
また、不注意の特性は、男性よりも女性に多く見られます。
特徴は次の通りです。

・すぐに気が散って1つのことに集中できない
・自分の興味のあることに対しては集中できるが切り替えができない
・忘れ物や物を紛失することが多く、人の話を聞いていないように見える

混合型

多動と衝動、不注意の症状が混ざり合い強く出るタイプです。
特徴は次の通りです。

・多動性-衝動性優勢型と不注意優勢型両方の特徴を持っており、どちらが強く出るかは個人差がある
・忘れ物や物の紛失が多く、落ち着きが見られずじっとしていられない
・決まり事を守ることが難しく順番が守れない、大声を出すなどといった衝動的な行動が見られる

ADHDは他の発達障害や睡眠障害と併発することがあります。
その場合、ここに挙げたもの以外の特徴が見られる場合もあるでしょう。