皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「発達障害 先天性」についてです。

発達障害は生まれつき、脳の発達に障害があることの総称です。「障害」という言葉が含まれている為、病気と間違えられてしまうことが多いのですが、ある時突然発達障害になり、治療で治していくというものではありません。

発達障害は先天性のものであるが故に、本人や家族が気づくまで時間がかかることがしばしばあります。

この記事を書いている私自身も発達障害の当事者なのですが、社会人になってからようやく発達障害と診断されました。

発達障害の種類

一口に発達障害と言っても、発達障害には大きく分けて3つの種類があるとされています。

ADHD(多動症・注意欠陥)

ADHDという言葉自体は最近メディアやSNSで取り上げられる機会が多くなりましたが、発達障害の一種です。

特に、落ち着いていることが苦手、注意力が散漫になってしまう等の症状があります。また、スケジュールを立てることが苦手であったり、時間の管理が苦手という症状が見られます。

ASD(自閉症スペクトラム)

ASDは、少し前までは「アスペルガー症候群」と呼ばれることが多かったのですが、現在ではASD・自閉症スペクトラムと呼称されるのが一般的となっています。

主な症状としては、空気を読むことができない、相手の気持ちに立って考えることが苦手、等の症状があります。

発達障害の程度にもよりますが、主に対人コミュニケーションに問題を抱えることが多く、社会に上手く馴染むことができない場合があります。

LD(学習障害)

文字の読み書きや、計算をすることが苦手な発達障害です。

読む、書く、計算する、等の特定の分野に関して極端に苦手が現れます。特定のひらがなのみ書くことができなかったり、数を数えることが苦手です。

発達障害はいつから始まるのか

発達障害は、幼い時に周りの子どもとの行動や認知の違いから親や保育士が子どもの異変に気付き、診断される場合もあれば、大人になって社会人として働き始めてから周囲との違いに気付き、心療内科等で発達障害と診断される場合もあります。

発達障害は脳の先天的な特性の一つである為、生まれたその時からその特性は始まっているのですが、その症状に本人や周囲が気づくタイミングは人それぞれです。

特に、最近では「大人の発達障害」という言葉が頻繁に使われるようになりましたが、「大人の発達障害」とは、「大人になっても発達障害が治らない人」や、「大人になってから発達障害になってしまった人」という訳ではありません。

大人になってから発達障害と診断される人は、子どもの頃は少し「変わり者」と思われている程度であることが多いです。

しかし、いざ働いてみると、発達障害の方はその特性により、他の人が普通にできることが自分にはできないということに気付き、心療内科に相談しに行って初めて自分が発達障害であることを認識します。

全ての人にそれが当てはまる訳ではありませんが、就労し初めてから問題が見つかったり、2次障害として不眠症やうつ病が発症してしまうことが発達障害の当事者の方が抱える大きな問題となっています。

2次障害を防ぐ為にも、心療内科や専門機関で自分が発達障害に当てはまるかどうか、検査を受けると今後の人生に役に立つかと思います。

発達障害の検査を受けるために行くべき専門機関とは

診断を受けることの重要性

発達障害は先天的な脳の発達特性ですが、その程度によって、表れる症状にも違いがあります。

昨今では発達障害に関する論文や記事はインターネットで簡単に読めるので、もし、自分が発達障害かもしれないと思ったらまずは調べてみると良いでしょう。

その上でやはり自分には発達障害によるハンディキャップがあると思ったら、心療内科等に行けば診断をしてもらうことができます。

その結果、発達障害と診断されようがされまいが、心の中でモヤモヤを抱え続けながら生きるよりは楽になるはずです。そして、発達障害と診断された場合は2次障害のリスクを回避する為の策を早めに打つのが賢明です。

子どもの場合

・保健センター
・子育て支援センター
・児童発達支援事業所 等

大人の場合

発達障害者支援センター
・障害者就業・生活支援センター
・相談支援事業所 等

最近では「大人の発達障害」として専門機関に行こうとする人が多いため、特に都心部では検査を受ける為に、数ヶ月の待ち時間が必要な場合があります。
また、支援機関によって、支援できる内容が異なる場合も考えられます。


そういった場合は、直接、支援センターに行かなくても、電話相談で簡易的な診察・相談ができるので、電話相談も有効に使っていきましょう。

発達障害を抱える方が社会に馴染む為には

ここまで、発達障害の先天性について書いてきましたが、発達障害は先天的なものだから、後天的な努力ではどうにもならない、という訳ではありません。

発達障害を抱える方は脳の発達に凹凸があります。すなわち、苦手な事と得意な事のギャップが大きいとも言えます。得意な部分に注力することで生きづらさを解消することができる可能性は大いにあります。

例えば、発達障害特有の「こだわりの強さ」を活かして、社会で活躍している方も多くいます。また、「こだわりの強さ」以外の特性を活かして活躍している方もいます。

「発達障害」という言葉には「障害」というワードが含まれている為、ネガティブなイメージを持たれることが多いのですが、得意な部分に焦点を当てて、できることを探していくことも重要です。

もちろん、苦手な部分を補うことも重要ですが、やはり先天的な特性であることから、個人の努力だけで苦手な部分を完全に克服することは非常に難しいです。

そのような苦手な部分に関しては、職場等、周囲の理解が必要となります。

デイサービスという選択肢

デイサービスという言葉を聞くと、「高齢者向けの介護施設」をイメージする人は多いでしょう。ですが、障害を抱えた児童を対象にしたデイサービスもあります。

運動・学習療育アップでは、障害を抱えた児童の療育を行う為のデイサービス事業を行っています。障害を抱えた児童に適した環境がありますし、さらに保護者の休息も見込めるでしょう。

また、発達障害に関する様々な情報をお役立ち情報トピックスとして発信しています。

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青木
良かったら上記のリンクよりご覧下さい。お役に立てる情報があるかもしれません。

まとめ

発達障害は先天性のものであることから、治療をして完治させる、といった対応をすることはできません。

しかし、発達障害だからと言って何もできない訳ではありません。むしろ発達障害だからこそ発揮できる特性や個性もあるはずです。

先天性のものだからといって悲観的になるのではなく、できる事に目を向けることができれば、社会で活躍できる可能性は十分にあるはずです。

得意なことを活かし、苦手な部分は周囲の理解や助けを得ることで少しでも多くの発達障害当事者の方々が社会で活躍できることを願っています。