皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害親の会ってどんなもの?」についてです。
活動内容やメリット、デメリットなどもお伝えしますね。
発達障害の子供の育児はトラブルや困難も多く、悩みや不安を抱え込んでしまう親御さんもいらっしゃいます。
ですが最近では発達障害の認知も広まり、 発達障害親の会や当事者団体などのコミュニティが全国に多数存在していて、利用する方も増えています。
この記事では、発達障害親の会の特徴やメリット、デメリットについて解説していきますので参考にしてみてください。
目次
発達障害親の会とは?
発達障害の子供の親が運営する自助グループで、規模や活動内容、参加する人達も様々です。
気軽にお茶をしながら情報交換や悩みを話す場を提供しているものから、研究者や教育関係者などの専門家などを招いて講演会を開くなどの大規模なイベントを開く団体もあります。
次では主な活動内容について解説していきましょう。
発達障害親の会の主な活動内容
交流の場の提供
これは日々の子育ての悩みや経験などの話をする交流の場です。
比較的気軽に開催できるため、個人が世話役となり開催されている所もあります。
参加者もあまり気負うことなく参加ができるので、最初に参加するにはハードルは低いのではないでしょうか。
参加者の中でも環境や子供の年齢など状況は違うので、様々な方と話をすることで気持ちが楽になったり、参考になるお話を聞けることもあるでしょう。
講演会・ 勉強会 ・研修・セミナー
発達障害に関する研究者や医師、有識者などを招いて講演会を行うこともあり、当事者や親、支援者、支援機関向けなど、発達障害に関わる方向けに実施されています。
多くの場合参加料金は必要ですが、専門的な話や、発達障害に関する豊富な知識を持つ方の話を聞くことができるので、ご自身の状況や欲しい情報から選択して参加してみるのも良いかもしれません。
ピアカウンセリング
「ピア」は「仲間」や「対等の立場」という意味があり、同じ立場や悩みをもつ仲間どうしで話をしたり、助け合ったりすることで自立を助ける活動です。
ピアカウンセリングには大きく2つの役割があると言われており、一つは「そのままのあなたでいい」という自己肯定感を呼び起こすこと。
もう一つは「自立のためのサポート」で住まいや経済的、仕事、生活、といった日常を自立して生きるためのサポートです。
同じ悩みをもっているからこそ分かり合えることや、理解できることもたくさんあることでしょう。
そんな人たちとの繋がりが心の支えや励みになることもあります。
レクリエーション
発達障害におけるレクリエーションとは、集団でゲームをしたり、遊びで体を動かしたり、歌を歌ったりして楽しむ活動のことです。
レクリエーションには、楽しく笑顔にになれる時間をつくる意義がありますが、それ以外にも、思考力やコミュニケーション力、競争する、運動バランスを鍛える、などの役割があります。
「訓練」や「勉強」という意識がなく、楽しんで取り組めて、様々な能力向上に役立つ利点があります。
行政への働きかけの活動
大きな団体では、行政への提言や要望の提出、NPO団体や企業と連携して支援プログラムの開発、研究などを行っている所もあります。
参加することで、これらのプログラムを知る事ができたり、国や自治体の発達障害への施策といった、個人ではなかなか知る事ができない情報に接する機会もあることでしょう。
発達障害親の会に参加するメリットとデメリット
親の会のメリット
親の会に参加するメリットは以下2つがあるでしょう。
・同じ障害をもつ当事者やその親と繋がる
・情報を得られる
同じ障害をもつ当事者やその親などと繋がる
先にも述べましたが、当事者や親など、同じ悩みをもつ人と話す機会はとても重要なことです。
普段の生活では、周囲に発達障害について理解者が少なかったり、無知であることがほとんどでしょう。
当事者やその家族にとっては、 相談する機会も少ない中、不安や悩みを抱えて日々を過ごすことは精神的にも負担が大きいものです。
親の会のように、お互い状況を理解して話ができる場があるのは、心理的な支えになります。
情報を得られる
自分1人で集める情報には限度がありますが、親の会といった団体では、発達障害の知識のある方々が集まるため得られる情報は多いでしょう。
例えば、発達障害の子供の育て方、日常で抱える困難への対処方法、療育の知識、将来的な仕事探し、といった様々な情報や意見を聞くことができます。
当事者の方の生の声を聞くことができますし、参加する団体によっては、研究者や医師など専門の方も参加されているので、学術的な情報も得られることがあります。
親の会のデメリット
親の会は役に立つ情報やサポートとなる部分も大きいですが、中にはあまりよくなかったと感じる方もいるので、デメリットとなる意見も参考にしておくべきでしょう。
ご意見の中にはこういったものがあります。
・当事者の会ではない
・運営に携わると負担になることも
・人間関係で疲れる
当事者の会ではない
当事者ではなく親が運営する会であるため、当事者が本当に必要だと感じる情報や施策と必ずしも一致していないという意見もあります。
現在、親の会は全国的に多くありますが、一方で当事者の自助会はあまり多くはなく、今後の課題となるでしょう。
運営に携わると負担になることも
親の会に参加される方の中には、現状を改善したいという思いで運営に携わる方もいらっしゃいます。
これ自体は、参加者の成長や発達障害を取り巻く環境を改善する活力となり、とても良いものですが、中には忙しすぎて疲れてしまい辞めてしまうこともあるようです。
親の会の規模にもよりますが、運営には資料作成、会場の用意、使用する備品の発注など、企業に勤めるのと変わらない程の仕事量となる場合もあります。
子育てだけでも大変な中、精神的、肉体的な負担が大きいため、これでは辞めてしまうのも無理はありません。
親の会に参加する時は、自分のキャパシティを超えるような活動内容があるかも考慮して選ぶ必要があるでしょう。
人間関係で疲れる
親の会で得られる、人と人との交流は大切なところではありますが、初めての参加では不安や緊張もあるでしょうし、参加する中で環境や人が合わないこともあるでしょう。
また、親の会によっても受け入れ態勢や運営方法などに差があるため、細かな所まで配慮できない場合もあります。
まずは参加してみて、自分に合うか繰り返し試してみることで自分に合った場所が見つかるかもしれません。
発達障害親の会を探す方法
ここまで読んで頂いた方の中には親の会へ参加してみたいと考える方もいることでしょう。
中にはどうやって探すのかがわからない方もいらっしゃるかもしれませんが、この記事を読んでいるということは、インターネットでの検索で探すことができますよね。
ただ、現在はあまり活動されていない団体もあるので、ツイッターやFacebookなどのSNSで発達障害の親の会についての紹介や、実際に参加された方の感想などを見て探してみるのもオススメです。
また以下のページでは、全国にある発達障害親の会について紹介されていますので、お近くの団体に問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
発達障害親の会の一部をご紹介
ここでは、2020年現在も活動が継続されている発達障害親の会の一部をご紹介します。
もし探すのが難しければこちらに参加したり、参加した後に他の活動団体などについて聞いてみても良いかもしれません。
発達パートナーズ
自閉症スペクトラムを中心に発達障害の親が集まる交流会を定期的に行っている団体で、開催場所は東京都杉並区となっています。
代表の方は発達障害当事者でありながらコミュニケーション、コーチングといった専門資格を持っている方で、不定期にワークショップやメンタルのセルフコントロールに関する講座などもされているようです。
少人数でのお茶会などを開催していて気軽に相談や話ができるのではないでしょうか。
特定非営利活動法人 全国LD親の会
学習障害(LD)に関する教育、福祉、労働といった問題について、関係機関と交流・連携しながら、研究や調査、社会への理解の向上、制度の創設や改善といった活動をしている団体です。
全国的に親の会の設立のサポートなどもしており、自ら親の会を立ち上げたり、活動の運営に参加するといった、発信側の活動をしたい方などに役立つでしょう。
実際全国に、この「LD親の会」から発足した発達障害親の会が多数ありますので、ご自身のお住まいの近くで探してみてはいかがでしょうか。
大阪LD親の会「おたふく会」
先にご紹介した「LD親の会」より発足した団体で、発達障害についての活動を大阪で行っています。
発達障害における二次障害や就職支援、現状の分析報告などの講演やセミナーを定期的に開催しており、改善方法や発達障害を取り巻く社会環境などの情報を得ることができるでしょう。
福岡発達障がい者親の会「たけのこ」
こちらも 「LD親の会」 に入会している団体で、仲間づくり、余暇活動、就労支援、講演、研修、グループ活動などが行われています。
みかん狩りやクリスマス会など親子で楽しめるイベントも多く、気軽に参加しやすいのではないでしょうか。
放課後等デイサービス
放課後等デイサービスとは障害をもつ子供が放課後や長期休暇などに利用する福祉サービスです。
学校外での集団生活や発達障害への配慮がある環境で子供が遊び、学べるので、子供と家族を支える役割を担っています。
「子育てに向けたお役立ち情報」を運営するアップでは、集団生活や感情のコントロール、読み書き、ワーキングメモリのトレーニングなど多岐にわたるカリキュラムで子供に「生きる力を身に付けさせる」活動をしています。
地域の機関や施設などとも連携していて、お子様のみならず、ご家族にとっても支えとなれるよう活動していますので、気になる方はお気軽にお問合せください。
まとめ
発達障害親の会は規模や運営する団体によって、行うイベントやその内容も様々なのでご自身に合うかを確認しながら利用するのが良いかもしれませんね。
参加するのが不安という方もいらっしゃると思いますが、参加してみないとどんなものかわからないので、もし興味があるのであれば一度参加してみて、合わなければ他を当たってみるというのも選択の一つかもしれません。
当事者や関係者の方と接する機会が多ければ、1人で探す情報では得られない情報や人との繋がりが生まれるのではないでしょうか。