皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所となることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害 10歳」についてです。

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青木
体も脳も変化が現れると言われている10歳児のことを、より深く理解していきましょう。
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大竹
健常児との差が出てくる年ごろでもあるので、適切な対応をしていきたいですよね。
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青木
10歳児が直面することを知れば、保護者としてもどのような対応ができるかわかるので、更なる悩みや子どもとの衝突も減らせるかもしれませんね。

「10歳の壁」とは?

「10歳の壁」という言葉を聞いたことがありますか。「小4の壁」とも言われますが、この年齢でほとんどの子どもが直面する壁が存在します。

それは、「自分とはだれなのか」と考え始めるようになり、個性が芽生えてくる時期なのです。具体的な目の前の物事や友達に集中するだけではなく、数式で文字が出始めたり、友情や絆などの抽象的なことを考えられるようになります。

10歳の脳

10歳の脳は、ほぼ大人の脳に近い状態までに成長します。そのため、まだ子どもだと思っても本人は大人みたく、1人の人として見て欲しいとも思い始める年です。

また、男女の差が出始めるのも10歳頃であると言われています。体格の違いが目立つようになり、男女で対立してきた低学年と異なり、異性への好意が生まれてくるのもこの年頃です。

こちらの動画にもあるように、10歳の子どもを持つどの保護者も、子どもの大きな成長に戸惑い悩みます。その時にどうサポートするかでその後が大きく変わる、とても重要な時なのです。

このように、身体的だけでなく、精神的にも大人により近づいて成長し、自分のアイデンティティを形成する大事な時期です。

しかし、発達障害の子どもが迎える10歳の壁は少し異なります。

発達障害の子どもが経験する壁

もし特別支援学級ではなく、普通の教室に通っていれば、経験する壁があります。それは、自分が周りの子どもと違うと気づき始めることです。

今まで遊んでいた友達も、空気を読むようになったり、仲の良い同士のグループで固まって行動するようになって、自分だけがその中に入っていけないと思うようになります。

グループで固まると、先生が関与しずらい独自のルールが存在したりするので、発達障害の子どもには余計に、なぜ自分だけがついていけないのか意味がわからないまま、何の助けもない状態になる可能性が高いです。

また、小学校高学年になると、クラブ活動や校外学習などの臨機応変が求められる内容が増えてきます。不規則な動きについていけなくなっていくと、「自分は何かみんなと違う…」と感じる時が多くなります。

このような理由で、保護者がこの頃に、「もしかしたうちの子、発達障害かも…」と気づく方も少なくないみたいです。

療育は10歳まで!?

そして、同じ時期に発達障害の子どもが経験する壁がもう1つあります。それは、療育の期限です。

療育(発達支援)とは、障害のあるお子さまやその可能性のあるお子さまに対し、個々の発達の状態や障害特性に応じて、今の困りごとの解決と、将来の自立と社会参加を目指し支援をすることです。

引用元:りたりこジュニア 療育(発達支援)とは

しかし、以下に紹介するように、主に10歳までが限界と言われています。

「シナプス刈り込み」現象

理由は、脳の「シナプス刈り込み」が10歳頃に終わるとされているからです。

人間は生まれてから5歳までに脳の約8割が出来上がります。そこから10歳頃までに、その人の生活環境に適する情報だけを強化して、必要のない情報は削除されていきます。これが、「シナプス刈り込み」という現象です。

参照元:脳科学辞典、及び、プレジデントオンライン

まとめ

つまり、先に述べたように、10歳頃で大人の脳と変わらないぐらいまで成長するのは、この過程によってこれからの人生の基礎となる脳がほぼ完成するからです。

その後も学ぶことはできますが、多くの大人が経験するように、大人になってから何か新しいことを学ぶにはとても時間が必要ですよね。

同様に、発達障害の子どもも、10歳を過ぎると当たり前のことや身近なことでも、学んだり理解するには時間がより必要になるので、療育も10歳頃までが目安とされています。