皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害の子どもにそろばんはおすすめ?」についてです。
発達障害の子供には数えたり、計算するのが苦手な子がいます。そんな子供にとってオススメの習い事がそろばんです。
スマホでも電卓がある今、「いまさらそろばん?」と思う方もいるかもしれません。しかし、数えや計算する上でそろばんほど良いものはありません。
本記事では、発達障害の子供の習い事にそろばんがいい理由と、実際習い始める前にチェックしておくべき注意点なども解説していきますね。
目次
発達障害の子供に【そろばん】がオススメな理由

そろばんは、発達障害や定型発達にかかわらず「子供に通わせたい習い事」として根強い人気を誇ります。
そろばんが人気の理由は「暗算が得意になる、脳の回転が速くなる」など多岐に渡るからです。
【そろばんが人気な理由一例】
- 数の概念を理解しやすい
- 計算を視覚で理解できる
- 細かい作業に慣れる
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1.数の概念が理解しやすい

発達障害のお子さんは納得しないと先に進めないため、納得するまで納得するまで指を使い、数を数える傾向があるでしょう。
結果的に時間や手間がかかって数の概念を理解するのに苦労してしまいます。
こだわりの強いお子さんにピッタリな道具の一つが「そろばん」です。
珠を指ではじく行動が視覚的に数の概念を理解しやすいため、発達障害のお子さんとの相性がいいと言われています。
そろばんを使えば保護者の方は指で数えることを気にかけずに済みますし、お子さんにとっても珠を数えるので納得でき、最小限のストレスで数の概念を理解できるでしょう。
2.計算を視覚で理解できる

そろばんは、珠を動かしながら数えたり計算したりします。
言い換えると、文字を概念として理解する行為が苦手なお子さんに、そろばんの効果が高いと言えます。

また発達障害の子供の中には、想像力が豊かな子供もたくさんいます。頭の中でそろばんを描き、計算することも可能になります。
「気が付いたら暗算が得意になっていた」ケースもあり得るのです。
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3.細かい作業に慣れる

そろばんは指先を使って珠を動かすのですが、発達障害の子供には細かい作業が苦手な子供が一定数います。
指で珠をはじく行為は指先の作業の中でも単純な動作の一つですから、そろばんは指先を使う動作に慣れさせるために行うと考えてみてください。
もし小さい珠のそろばんで珠を動かすのが苦手な場合は、珠の大きいそろばんもあります。少しずつ慣らしていくといいでしょう。
▼そろばん以外のオススメの習い事は下記の記事にまとめています。興味のある方は参考にしてみてください。
そろばんを習うメリット

発達障害の特性とそろばんの相性について解説してきました。
次にそろばんならではのメリットを解説します。
【そろばんを習うメリット】
- 算数の基礎基本が身につく
- 短期記憶が鍛えられる
- 集中力がつく
- 頭の回転が速くなる
1. 算数の基礎基本が身につく
算数の基本は「数を数える」と「計算ができる」です。
そろばんは計算するために古くから使われるツールで、算数の基礎基本を身に着けるのに最適です。
小学校の教科書において計算は数字の陳列になっており、理解に時間を要する発達障害のお子さんが出てくるでしょう。
その点そろばんは珠を用いて視覚的に計算できる点が魅力です。
発達障害のお子さんは視覚的に理解することが得意なので、苦手な計算も克服しやすい傾向にあります。
以下紹介するツイートは、通常の珠が連続しているそろばんではなく、知育用の特殊なそろばんを紹介しています。
「普通のそろばんはまだハードルが高い」というお子さんが試してみるといいかもしれません。
2.短期記憶が鍛えられる
そろばんにおける計算方法の一つに暗算があります。
そろばんでの暗算は、読み上げられる計算を想像したそろばんの珠を動かして、答えを出します。
つまりそろばんの形であったりを記憶しておく必要があります。繰り返えしていくうちに短期記憶が鍛えられます。
発達障害の子供で記憶力が低い子供もいます。記憶力が低くても、鍛えていけば克服していくのです。
3.集中力がつく
そろばんで計算するには集中力が必要です。
難しい操作はないものの単純な作業の繰り返しなので、少し集中力を欠いただけでも別の珠をはじき、珠が乱雑になってしまいます。
そろばんの習い始めは「継続が難しい」と感じるかもしれません。
慣れてくると自然に集中力が持続できるので、ぜひ頑張ってみてください。
4.頭の回転が速くなる
そろばんでは指で珠をはじきます。指先と脳は密接に関係しており、器用な人ほど頭の回転が速いと言われております。
つまりそろばんで指先を使って計算を続けることで、指先の動きが鍛えられます。指先の動きが鍛えられると頭の回転が速くなります。
そろばんに慣れてスピードが上がれば上がるほど、頭の回転が速くなります。
そろばんを習うデメリット

そろばんを習うことのメリットがある一方で、そろばん教室が合わない可能性も否定はできません。
【そろばんを習うデメリット】
- 多人数で行われる
- 教室によっては断られる場合も
- 感覚過敏の子供にはストレスが大きい
- デメリットを解消するために
1.多人数で行われる
そろばんはほとんど教室形式で行われます。学年も地域も違う子供がたくさんいる中で行われるので、発達障害の子供にとってはストレスがかかるでしょう。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)の症状を強く抱えている人にとっては、同じ席でジッと集中し取り組むことが難しい場合が考えられます。
併せてASD(自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群など)の症状を抱えている人では、気に入った場所が使えないと不機嫌になってしまう場合や、先生との会話に目を合わすことも出来きず、集中して取り組めないかもしれません。
LD(学習障害)の症状が大きい場合、計算の書き取りが困難という場面もあるでしょう。保護者にとっては
「周りの子供に迷惑をかけるかもしれない…」
という不安も出てきます。終わるまでそわそわしながら待つことになる場面もあるでしょう。
しかし、教室によっては少人数で行う場合もあります。少数の教室の方が落ち着いて取り組めるかもしれません。
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2.教室によっては断られる場合も
また、そもそもそろばんに興味を示さなかったり、そろばん以外の読み書きができなかったりと授業にならない場合も考えられます。
ご覧のツイートのように、教室内の勉強になかなか取り組めない可能性もあるのです。
併せて発達障害の影響で、他の生徒とトラブルになってしまう可能性があります。
他のお子さんとトラブルを回避するために、教室への受け入れを断られてしまう場合もあるでしょう。
3.感覚過敏の子供にはストレスが大きい
普段とは違う環境にいくので、感覚過敏を併存している子供にとっては苦痛となる可能性もあります。
- 照明の明るさ
- 生徒の話し声、そろばんの音
- そろばんなどの感触
感覚過敏の子供にはストレスがかかります。
たとえば聴覚過敏の子供の場合、そろばんをはじく音や空調の音が気になるかもしれません。
また、机や照明が普段とは違うものなので、周りに安心できるものがありません。感覚過敏の子供にとっては大きなストレスになります。
このように様々な要素が影響し、疲れやすい状態にもなりかねません。
通い始めてから負担が大きすぎる様子が見られたら、教室を変更するなどを検討したほうが良いかもしれませんね。

4.デメリットを解消するために
体験教室に行く
そろばん教室によっては、体験教室を設けている場合があります。体験教室で子供の反応を見ながら、その子に合った教室を選びましょう。
同じ系列の教室でも、先生との相性によって印象が異なるかもしれません。
体験教室だけなら保護者同伴が認められているケースや複数回体験可能な教室ケースもあり、さまざまです。
体験教室を活用してお子さんと相性のいい教室を選んでください。
どうしてもなじめなかったら諦めずにいくつか通って、お子さんに合った教室を見つけましょう。
個別教室で習わせる
一対一の個別教室をやっているそろばん教室もあります。他に子供がいませんので、周りの迷惑を気にする必要がありません。
また家庭教室形式のところもあります。環境も変えずに、そろばん学習ができるので子供への負担は少なくなります。
ただし、通常の教室よりも高くなりますので、予算と相談してください。
オンラインそろばん教室
オンラインのそろばん教室もあります。オンラインであれば家でもできますし、保護者の方が横についてあげることもできます。
教材をオンライン上で確認しながらやる教室もあれば、個別指導のものもあります。
家でそろばんをすれば、普段の環境を変える必要がなく、お子さんのペースに合わせて学習を進められるので、安心して利用できます。
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そろばんを習う上での注意点

そろばんを始める上で、注意しておく点が2つあります。
- 最初から計算しない
- そろばんの操作に慣れるのに時間がかかる
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1.最初から計算しない
そろばんを使って計算する行為は難しいものです。特に始めた頃は、操作が慣れず、数えてはじく行為自体にストレスを感じてしまうかもしれません。
最初は適当な数をはじいてもらい、残りの時間は遊ばせてください。はじくことの楽しさを覚えたら、次は数を数えてみます。
適当にはじいた珠の数を数えてもらい、少しずつそろばんに慣れてもらいましょう。
2.そろばんの操作に慣れるのに時間がかかる
手先を動かすのが苦手なお子さんは、そろばんの操作に慣れるまで、周りのお子さんよりも時間がかかるかもしれません。
小さい珠を動かすので他の珠にひっかかったり、1個はじくつもりが2個はじいてしまったりします。
そんな時は大きな珠のそろばんを使いましょう。うまくいかないことでストレスためて、そろばんを嫌になっては、伸びる能力も伸び悩んでしまうでしょう。
そして時間がかかったとしても、急かしてはいけません。長い目で見守ってあげましょう。
そろばん教室の見つけ方や相場

我が子にそろばん教室へ通ってもらおうと意気込んだものの、「どうやってそろばん教室を探せばいいのだろう?」とお悩みの方はいらっしゃいませんか。
そろばん教室といってもいくつか種類がありますので、代表的なケースをお伝えします。

そろばん教室の見つけ方
そろばん教室は団体や連盟に所属しているので、団体、連盟のホームページから近所のそろばん教室を探せます。
代表的な団体、連盟のホームページを下記します。
オンライン教室であればインターネット検索をかければ出てきます。「オンラインそろばん教室」などで検索してみましょう。
教室の一つを下に紹介します。
月謝の相場
そろばん教室の月謝の相場は、おおむね5,000円~8,000円と言われ、他にもパソコンを同時に教えている教室ではもう少し高くなります。
教室によっては週に2回など回数が決まっている場合や、好きな時に好きなだけ着ていい場合などもあり、一概に比較しにくいのが現状です。
複数の教室を比較する際は、1回単価で計算をおすすめします。目で見て把握できるからです。
なお、フラッシュ暗算など、設備が充実している教室は月謝が高い傾向にあります。
まとめ
発達障害の子供にとってそろばんがいい理由を解説しました。下に内容をまとめます。
- そろばんは指を使い視覚的に確認できるので、発達障害のお子さんに理解しやすい
- 指先を使うので、器用さが鍛えられ、頭の回転が速くなる
- 集中力が鍛えられる
- 慣れるまでは時間がかかるが、長い目で見たらメリットが多い
- 体験教室を活用して、子供に合った教室を探す
- 感覚過敏などでストレス過多になるなら家庭教室やオンライン教室を活用する
発達障害のお子さんにとって、そろばんは数や算数を理解するのにとても優れております。
最初はつまずくことばかりでしょうが、習って損は絶対にありません。子供と一緒に保護者の方もそろばんを始めてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。