皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所となることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは、「発達障害カフェ」です。

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青木
2016年に「発達障害者支援法」が施行されてから、発達障害への支援や理解が増えてきましたね。
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大竹
しかし、まだ発達障害者たちの中で「打ち明けづらい、生活しづらい」と感じる方は少なくありません。

発達障害者たちだけではなく、そのご家族や周りの人たちも接し方や助け方に悩む人もいるでしょう。そして、どちらも誰に相談すればいいのか、わかってくれる人がいるかわからずに悩んでいます。

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青木
そのような人たちのために発達障害カフェがあるのを知っていますか。実際にどのようなものなのか見ていきましょう。

発達障害カフェってどんな所?

テレビ番組などでも取り上げられたことがあるので、すでにご存知の方もいるかも知れませんが、改めて発達障害カフェとはどんなところなのでしょうか。

悩んでいる発達障害者たちが行けるカフェ

はっきりとした決まりはありませんが、発達障害者たちに向けたカフェのことを言います。

従業員や運営者、お客さんが発達障害者なので、発達障害について打ち明けたり相談したりしやすい環境になっているカフェが多いです。

発達障害という共通の環境で生きてきて、中々理解してもらえなかった悩みや相談でも、理解してくれる人がいますし、何より共感し合えることがあると自信にもなります。

また、カフェによっては感覚過敏の症状がある方でも過ごせやすいようにお店の照明や音楽に配慮がされてあったり、話しかけてもいいのかを示すカードを使ったり、お店ごとに様々な工夫がされています。

普通のカフェと違う点

普通のカフェだと、そのお店の飲み物や食べ物を味わうため、友達や同僚などすでに知っている人と一緒に過ごすため、一人の時間を楽しむために行ったりするでしょう。

発達障害カフェはもそれに加え、そのカフェにいる人と仲良くなって、一つのコミュニティに加わることができます。また、発達障害者が発達障害者の相談に乗ったり合い支え合うことをピアサポートと言います。

ピアサポーター

発達障害者が同じまたは似たような境遇にいて悩んでいる発達障害者をサポートすることです。
当事者の方が相談しやすいということで、ピアサポーターやピアスタッフが在籍しているカフェがあります。

発達障害の症状によっては、人と打ち解けあうことが難しかったり、コミュニケーションを取るのが困難な方もいますが、その症状を理解している方となら、つながりを築きやすいでしょう。

1点だけ注意しなければいけないことは、発達障害カフェが発達障害者に向けたコミュニティであり、医者の診断や公的な支援に代わるものではないので、それを希望する方は、まず病院や役所に行ってください。

しかし、発達障害カフェに行くことでそれらの情報を得られることもできたり、行く勇気をもらえることもできたりするので、一度発達障害カフェにいくのをおすすめします。

需要はあるが…

世間での理解が少しずつ広がると共に、大人になってから発達障害であると診断されたり気づく人も増えてきています。同時に、発達障害であると知ってからどのように生活すればいいのかわからない人も増えてきてきているでしょう。

そのような人が気軽に悩みを打ち明けられるために発達障害カフェがあるのですが、現状全国にある訳ではなく、大きな都市部に数店しかありません

上記のように、需要があることを知っていて希望する人がいても、発達障害の様々な症状に対する工夫のために、店舗を開くことは中々難しいのです。

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青木
しかし、これから発達障害に関する理解が増えていき、需要があることが知られれば、発達障害カフェのようなコミュニティもどんどん増えていくかも知れません。

誰が行けるの?

発達障害者本人

発達障害カフェの第一のターゲットは「発達障害者本人」です。

これまでに述べてきたように、発達障害である方が働いていることが多かったり、店内やメニューが発達障害のいくつかの症状に配慮してあったりするので、他のカフェに比べれば、居心地が良いでしょう。

そして、発達障害であることがその店内では普通のことになるので、打ち解けやすく、共感することも多いでしょう。リラックスした空間で、誰にも言えなかった悩みなども言いやすくなります。

発達障害者の家族もOK

実は、発達障害者の家族で相談や悩みを話しに行く人もいます。

発達障害者だけではなく、その家族も接し方や助け方にたくさん悩んでいるでしょう。特に、家族が大人になってから発達障害であると診断された場合、正直にどう接すればいいのかわからず、誰に相談すればいいのかもわかりません。

そのような場合でも、発達障害カフェなら違った視点の意見がもらえたり、話を聞いてもらえるだけでもストレスを発散したりできるでしょう。

また、発達障害者側の悩みも聞くことで、双方が何に悩んでいるかを知ったり、理解が深まったりもするので、発達障害者の家族も行くことをおすすめします。これがきっかけで仲が深まるかも知れませんね。

発達障害でなくても理解や関心があればOK

発達障害であること以外の悩みを持っている人もたくさんいますが、そのような人たちも行って相談したり悩みを言えたりできるのも、発達障害カフェの良いところではないでしょうか。

発達障害があったからたくさんの困難に直面してきたからこそ、一般的な意見とは異なるアドバイスをもらえるかも知れません。

また、発達障害者と身近に接すると、今まで以上に発達障害への関心や理解が深まる機会になるので、一度訪れて見てください。そして、周囲に関心や理解を深めてもらえるためにも、発達障害カフェを広めていきましょう。

どこにそのカフェがあるの?

先に発達障害カフェがまだ少ないことをお伝えしましたが、現在あるカフェの場所だけではなく、各カフェの特徴なども見ていきましょう。

Necco Cafe(ネッコカフェ)

Necco Cafe」は、東京都新宿区にあるブックカフェであり、大人の発達障害者たちが中心となって運営し、当事者のためのピアサポートをしています。

元々は、オフ会のように不定期に発達障害者が集まるコミュニティでしたが、発達障害者のための常時の憩いの場の希望が高まり、2011年に社団法人として申請し、「就労継続支援B型」として認められました。

従業員がほぼ全員発達障害者なので、わからないことや学んでいることが多いかも知れませんが、イベントの開催などを通して当事者同士の助け合いや周囲に理解を深めてもらうために励んでいます

12時~18時がカフェタイム、18時~21時がフリータイムになっているので、お好きな時間に利用できます。イベントが開催される時も自由に参加できますが、申し込みが必要なイベントもあるので、確認してから申し込んでください。

Bar BRATs(バーブラッツ)

Bar BRATs」は、東京都渋谷区にあるカフェバーであり、オーナーと従業員のほとんどが発達障害者です。

オーナーの光武さんは、仕事やプライベートで様々な困難に直面している時に発達障害だと診断され、どのようにその状況と向き合うかを考えた時、フランクに打ち明けられるバーが良いと考え、発達障害者向けのカフェバーを作りました。

発達障害である自分と向き合って落ち込んでいた時期を乗り越えられた光武さんなら、発達障害でなくても仕事やプライベートの悩みを話しやすく、ちゃんと聞いてくれることでしょう。

発達障害者や生きづらさを感じている人、ストレスを抱えている人が安心できるコミュニティカフェバーなので、一度足を運んで見てください。

金輝(きんき)

「金輝」は大阪の心斎橋にある、発達障害者が描いた絵が展示されているアートカフェバーです。

このお店のオーナーの橋際さんも大人になってから発達障害だと診断され、発達障害者たちとのオフ会を通して、常に集まれる空間があるといいなと思い、お店を立ち上げました。

最も大きな特徴は、絵の才能がある人が多いとされるADHDの人たちが描いた絵が店内にたくさん飾られていて、視覚過敏や聴覚過敏の人のための配慮がされていることです。

また、様々なイベントも開催しており、特に人気の「哲学カフェ」の一部の内容の動画があるのでご覧ください。元教員のゆう先生が、自分らしく生きるために哲学や心理学を用いた行動を教えてくれます。

このようなイベントを通して発達障害者やその家族などと交流を深めて、新たなコミュニティを作ることができるでしょう。

まとめ

  • 発達障害カフェは、発達障害者やその家族が相談できる場所であり、新たなコミュニティに加わることができる場所である
  • オーナーや従業員が発達障害者なので、悩みを共有しやすく理解してもらえるので行きやすい
  • 発達障害に理解や関心のある方も入れるので、さらに発達障害に関する理解を深められる
  • 店内は、症状に配慮されているので他のカフェより居心地が良い
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大竹
気兼ねなく発達障害に関する悩みを打ち明けて相談でき、理解して共感してくれる場所があるのを知ることができました。
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青木
まだ発達障害カフェは少ないですが、これから発達障害の理解や知識が広まれば増えていくかも知れませんね。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。