皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場になることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「発達障害児を育てる親の気持ち」についてです。
子どもが発達障害だとわかったとき、発達障害の子どもを育てる大変さを感じたとき、周囲からなかなか理解されないとき、子どもの成長に嬉しさや楽しさを感じるとき…
今日はそんな発達障害児を育てる親の気持ちについて考えてみませんか?
目次
発達障害児を育てる親の気持ちとは?
たたでさえ大変な子育てですが、発達障害児を育てる親はより多くのストレスにさらされる傾向があります。ストレスが重なると育児ノイローゼや体調不良のほか、離婚につながることもあります。
育てにくさに悩む
発達障害児を育てる親の気持ちとして「育てにくい…」と感じることが多いです。
発達障害を持つ子どもには
- こだわりがつよい
- 集団行動が苦手
- 言葉が出るのが遅い
- パニックを起こしやすい
などの「育てにくいとされる特徴」があります。
発達障害とは、幼少期から現れる発達のアンバランスさによって、脳内の情報処理や制御に偏りが生じ、日常生活に困難をきたしている状態のことです。特定のことには優れた能力を発揮する一方で、ある分野は極端に苦手といった特徴がみられます。こうした得意なことと苦手なこととの差、いわば凸凹は誰にでもあるものですが、発達障害がある人は、その差が非常に大きく、そのために周囲にも理解されにくく、生活に支障が出やすいのです。
引用元:NHK福祉情報サイト ハートネット
発達の凹凸は誰にでもあるものの、発達障害の子どもはその差が極端であるために生活に支障が出やすいのです。
進路を考えた時にも悩まれることが多いようです。
見た目には分かりにくいこともつらさの原因に
見た目にはわかりにくい障害であるために、理解を得るのが難しいこともつらいところです。
診断を受けることで気持ちが追い込まれることも。
――診断された時はどう思いましたか。
正直、「ああ、良かったな」って思いました。今まで息子と目が合わなかったり、衝動的な行動を取ったりするのは私の子育てのせいじゃなかったんだと。でも、病院でもらった冊子に「結婚できている人もいます」「仕事ができる人もいます」と書いてあって、反対に、「結婚できないかもしれないの?」と目の前が真っ暗になりました。社会に受け入れられないのなら、この子を連れて一緒に死ぬしかないんだろうなとその時は思いましたね。
引用元:毎日新聞(Yahoo!ニュース)
他にも、見た目には分かりにくい障害のためなかなか診断されなかったり逆に過剰診断もあり悩まれる方もいます。
診断を受けた担当医とは別の医師(別の医療機関)で第二の意見を求めること。
君に出会えてよかった
もちろん、発達障害児を育てる親の気持ちはつらいだけではありません。
発達障害があってもなくても子どもは日々成長しますし、発達障害があってもなくても、子どもはただひとつの個性です。以下の動画のように子育てを楽しんでいる方もいます。
▼前向きな気持ちになれる動画です。
1日のうちほんのわずかでも心から子どもを愛しいと思う時間があればそれでいいと当事者の方は言っておられました。
どんなところに相談すればいいの?
育てにくさに悩んだり、共感が欲しい時に得られなかったり…発達障害児を育てる親の気持ち、どんなところに相談すればいいのでしょうか。
地域療育センター
医療機関での受診は何ヶ月も待たされることが多いので、まず療育センターに相談されることをおすすめします。
横浜市の地域療育センターの一覧はこちらです▶︎地域療育センターについて(横浜市)
▼療育手帳の取得のメリットや、療育センターに通うメリット、進路について、子どもの発達障害を周りに相談できなかった頃の苦悩や寂しさ、カミングアウトして前向きになれたことなどが語られている動画です。
発達障害カフェ
発達障害カフェは当事者の憩いの場、コミュニティ、ピアサポートの場として機能していて、店内も聴覚過敏や視覚過敏などに配慮があるようです。
当事者に悩みも話せるので学びの場となりますし、子どもさんと足を運んでみるのもいいかもしれません。
▼発達障害カフェについて紹介されている記事です。
SNSで発信する
なかなかわかり合える人に出会えない場合に、SNSなどでの発信もおすすめです。
学び合い、共感し合うことが力になります。
本を読んでみるのもおすすめです
相談とは少し違うのですが、本を読むことで元気が出たり勇気づけられることも多いので、おすすめです。
▼おすすめの本をご紹介します。発達障害児を育てる親の気持ちに寄り添った内容です。
著者名 | 小林みやび |
発売日 | 2014年04月15日頃 |
価格 | 1,540円(税込)送料無料 |
内容紹介 | 発達障害の子どもの母として、先輩ママとして、学校で学習支援をする支援者として、保護者が知っておきたい情報を凝縮。困っている子どもとの接し方、教師とのかかわり方、療育の考え方など、保護者と子どものためのアドバイスが気持ちをらくにする。 |
レビュー | ・今の時代に合わせた内容で、ヒントそれぞれが簡潔に書かれているのですごく読みやすいです。 ・最後の息子さんへの 「あなたのおかげで私の人生はあまりにも楽しい。ありがとう&これからもよろしくね。」に泣きそうになる。 ・実際に用いた支援ツールも参考になる。気になった行動記録シートとやることカードは早速導入してみようと思う。 ・「パソコンやタブレットは将来的に発達障害のある子どもの味方になってくれるツールだと思っているので、けっこう早くから触らせていた」というくだりになるほど! ・非常に率直に感じたことや考えたことが記されている。母(保護者)であることの責任についても触れているが、一方で、一人の人間として緩めてもいい面についても書かれている。共感できる親が多く、励まされるのではないかと思う。 |
子どもへの対応はどうすればいい?
発達障害を持つ子どもへの接し方について迷われることも多いのではないでしょうか。
ひとりひとりに寄り添うことが大切
発達障害を持つ子どもの子育ては、ひとりひとりに寄り添うことがとても大切です。
――発達障害の人を理解する上で大切なことは。
一人一人に寄り添う気持ちです。息子は裸足で歩いていることがあるけど、それは恐らく、靴下をはくと感覚的に気持ちが悪いからでしょう。何か裏に事情があってこういう行動を取っているんだろうと想像すれば、すぐに怒ったりはじいたりしなくて済みます。「靴を履きなさい!」じゃなくて、「どうやったら履ける?」と提案してくれるのが理想的です。こうして一人一人に寄り添うことができると、今よりも住みやすい町になっていくのではないかと思います。
引用元:毎日新聞(Yahoo!ニュース)
子どもの育ちに目を向ける
障害を理解することも大切ですが、子どもの成長に目を向けることも大切です。
発達障害の早期発見・早期支援が求められるのは、発達障害を治したり、症状を改善させるのが第一目的ではなく、子どもがストレスを感じないように支えるためではないでしょうか。私たち大人が向き合うべきなのは障害ではなく、子ども自身の育ちそのものなのだと思います。
引用元:NHK福祉情報サイト ハートネット
障害の克服に「頑張らない」
たとえば高機能自閉症やアスペルガー症候群の子どもたちは知的機能が高いため、学校などでもなんとか環境や状況に適応していってしまいます。
それは一見いいことのように思えますが、定型発達児の何倍もの努力を要するため、疲弊してしまい二次障害を発症してしまうことも。
親心からつい、
- 苦手なことを「治そう」「慣れさせよう」としてしまう
- 気になる点があっても「うちの子は大丈夫」と思い込む
- ひとりでいる方が落ち着く子を無理に集団に適応させようとする
などやってしまいがちですが、障害が悪化してしまうこともあります。
それよりも、子どもが楽しい気持ちで過ごすことや、リラックスして過ごすことに注力する方が、心の成長によいのです。
得意なことに目を向けて伸ばすのもいいですね。これは発達障害を持つ子どもには特に大切なことです。
きょうだいがいる場合
定型発達のきょうだいがいる場合には、発達障害を持つきょうだいに譲ることが多かったり、あるいは親の注意を引きたくて反抗的になったり、家族から距離をとったりする場合があります。
まとめ
今日は発達障害の親の気持ちや相談先、子どもへの接し方について書いてきました。
- 発達障害児の子育ては、育てにくさに悩んだり、見た目にはわかりづらいために理解が得られないなどの大変さがあります。
- 療育センターや発達障害カフェに相談したり、SNSなどで発信するのもおすすめです。
- 子どもへの対応は、ひとりひとりに寄り添い、頑張らないこと、定型発達のきょうだいへのケアも大切です。
今日の記事が皆様のお役に立てれば幸いです。読んで頂きありがとうございました。