発達障害の診断・検査を受けるために行くべき専門機関とは

発達障害が疑われる場合、まずは無料で相談できる、身近な専門機関の相談窓口を利用することをおすすめします。
子どもの場合と大人の場合で行くべき機関が異なるため、該当する専門機関を選びましょう。

子どもの場合

・保健センター
・子育て支援センター
・児童発達支援事業所 等

大人の場合

・発達障害者支援センター
・障害者就業・生活支援センター
・相談支援事業所 等

まずはこれらを参考に身近な相談センターに行き、専門的な相談や受診の必要があるとされた場合に専門医を紹介してもらうと良いでしょう。
また、付近に相談センターがなくても、電話相談に応じてもらえる場合があります。

診断を受けられる専門機関はどこ?

子どもの場合

小児科や児童精神科、小児神経科や発達外来で受けることが可能です。
大学病院や総合病院で診断を受けることもできます。

かかりつけの個人病院に「発達相談」の記載がある場合、まず相談に行くと良いでしょう。

大人の場合

大人が初めて検査・診断を受ける場合、心療内科や精神科、発達障害専門の医療機関を受診することになります。
ただ、児童精神科や小児神経科のなかに、大人の診療も受け付けているところもあります。

とはいえ、大人の発達障害を診断できる病院の数はそれほど多くありません。
まずは問い合わせをして、相談機関で紹介してもらうと良いでしょう。

診断に持っていくべきものとは?

子どもの場合、乳幼児期からの育成記録を見て特徴を確認することになります。
成長の過程を記録をしたものを持参しましょう。
子どもに日常生活で気になることがある場合、動画を撮っておくのがおすすめです。

大人の場合は過去の記録がわかるもの、自身で記録をしたもの、1日のスケジュールや心理的状況をメモして持参します。

問診の際にあると良い資料は、次の通りです。

・母子手帳
・通信簿
・保育園や幼稚園時代の連絡ノートなど
・学校のプリント・ノート

受診の際は保険証を受診しましょう。
問診票の記入をしなくてはならないこともあるので、持ち物は事前に医療機関へ確認しておくのがおすすめです。

まとめ

発達障害は、適切なサポートを受けられずにいると、その症状から誤解を招いて人間関係を構築することが困難になることもあります。
また、症状によって非難されることが続くと、本人の自尊心を損なうことにもつながるでしょう。

これらの悲劇を避けるためにも、気が付いた時点でなるべく早く動くことが大切です。

適切なサポートを受けられない場合、知的障害の主症状と異なる症状や状態を引き起こす、いわゆる「二次障害」につながることもあります。

二次障害が見られたら、それに対する治療を行わなくてはなりません。
これらの症状を引き起こすことのないよう、発達障害の早期発見と早めの対処が理想的です。

専門機関では、検査や診断を通じ子どもの特性や困りごとを客観的に知ることが可能です。
子どもの能力を発揮させることにもつながるので、まずは身近な専門家に相談してみましょう。