皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害を抱える子どものサポート」についてです。
発達障害は聞いたことがあるけれど、いざ自分の子どもがそれを持っているとなると、これからどうすれば良いのか分からず不安になってしまう方も多いですよね。
この記事では、自分の子どもが発達障害を抱えている時、どのような場所で相談をし、サポートをしてもらえるのかについて紹介していきます。
目次
最初に尋ねる相談先
子どもに発達障害があると分かった時に、まず相談しに行きたい場所が以下の施設となります。
ここで相談すると、発達障害を抱える子どもたちのサービスなどを紹介してもらえることもあり、今後の方針をより明確にする手助けをしてくれることもあるでしょう。
地域ごとの発達支援センター
「お住まいの地域 発達支援センター」とネットで検索すると、高い確率で近所にある発達支援センターを見つけることができます。
無料で相談ができ、電話やファックスなどで受け付けている所も多数。ここで今後の方針や、やるべきことなどのアドバイスをもらうこともできます。
場所によっては、自ら子供たちの集団生活への適応訓練などの療育を行うところがあったり、医療相談をしてくれる所もあるようです。
障害を抱える子どもたちを様々な面から支え、自立した生活を送れるよう援助する取り組み。
発達障害情報・支援センター
発達障害情報・支援センターは、発達障害を抱える人々の総合的なサポートを行う事を目的とした、専門的な機関です。
それぞれ都道府県や指定都市、もしくはその知事などから指名された社会福祉法人や特定非営利法人などによって運営されています。
全国各地に点在しているので、近場のセンターを知りたい方はこちらをご参照ください。
場所によっては、相談だけではなく子どもの療育、親のための講座を行っているところもあるようです。
地域ごとの子育て支援センター
子育て支援センターといえば、親子同士の交流をする場所の印象が強い方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、提供する子育てに関するサービスは様々で、場所によっては重症心身障害児を預かり社会への適応訓練を行ってくれたりするところもあるのです。
更には子どもの発達相談も行っているので、もし発達支援センターに相談できなかった場合、ここで話を聞いてもらえることもできるでしょう。
地域ごとの保健センター
保健センターといえば身体的な健康に関する相談をする場所であると考える人も多いです。
しかし、実は健康診断や健康相談、がん検診など以外にも、障がいに関する相談支援も行っています。
こちらも子育て支援センター同様、発達支援センターで相談できなかった場合に、話をしに行ける場所です。
公的なサポート機関
公的なサポート機関は、先ほど紹介した相談先で教えて頂くことも少なくありません。その相談先自体が、サポート機関となっていることもありましたね。
公的なサポート機関では、主に発達障害を持つ子どもたちの療育や、社会に適応するための訓練、運動などを行うデイサービスを行っています。
通うことによって子どもの成長は促され、また預けることによって親の育児の負担も減るので、親子ともに助かるシステムであると言えるでしょう。
筆者の妹は自閉症を抱えており、デイサービスには小さい頃からお世話になっています。
施設では様々な学習や運動をする機会があり、そこからたまに復習のための教材を渡してもらっています。そのおかげで、少しずつ妹の話せる単語も昔と比べて増えました。
母も預けている間は自分一人の時間を家で持つことができると、喜んでいます。
放課後デイサービスアップについて
アップは神奈川県横浜市にあり、障がいを抱える子どもたちの放課後などの、デイサービスを提供しています。
ここでは発達障害を持つ子の集団生活の中で生き抜く力の育成を目的としており、学習、運動、そして二つを同時に行うなどして、多角的な療育を行っています。
専門知識を持ったスタッフも常にいるので、気になった方はぜひお気軽にご連絡ください。
就学先で得られるサポート
さて、発達障害を抱える子供も学校に通う必要が出てきます。
ここでよく聞かれるのが、「特別支援学校と、特別支援学級ってどう違うの?」ということ。
ここではそれぞれのサポートの違いについて見ていきましょう。
特別支援学校
特別支援学校は、何らかの障害、もしくは大きな病気を患う子供たちが通うところです。彼らがやがて、自立して生活できるようにすることを目的としています。
特別支援学校で受けることのできるサポートは以下です。
- 専門的な知識を持った先生に子どもは指導してもらうことができ、親も相談やアドバイスなどをもらうことができる
- 学校以外での障害に関するサービスなどの情報が入ってきやすい
- 一人一人の特性に寄り添った対応をしてもらえる
- 障害を持つ子のためのシステムや器具の導入されている
障害を持つ子どものためのシステムの例として、学校の送迎バスや、校内のバリアフリー化などが通常の学校よりも進んでいる、などという点が挙げられます。
筆者の妹は重度の自閉症を抱えていますが、彼女は特別支援学校へ高校を卒業するまで通いました。
毎日母と担任の先生は、連絡網で妹の家での様子と学校での様子について伝え合っていました。学校ではこのように妹の様子を見つつ、妹の性格を尊重して、きめ細やかに接してくれていました。
また、妹に一人で学校に行かせることはできません。そのため、学校のバスの送迎があることはとても助かりました。
特別支援学級
特別支援学級とは一般的な小学校・中学校の中で、通常学級の勉強についていくのが困難な障害を持つ児童のために置かれた学級のことです。高校にはほとんど存在していません(そのため、高校で特別支援学校に入る子どものケースも多いです)。
特別支援学校では子どもの自立を目的としている一方で、特別支援学級では子どもに合わせた教科学習を行う事を目的としています。
特別支援学級で受けられるサポートは以下となります。
- 通常学級の子供たちなど、たくさんの人と交流し、社会性についてより実践的に学ぶことができる
- 子どもの自立のみならず、学力においても向上できる機会がある
特別支援学級に通う子供たちは、教科によっては通常学級と同じ授業を受けたり、逆に苦手なものは一人で独自のカリキュラムで取り組めたりすることがあるのです。
選択について
障害を抱える子どもの就学先は、市町村教育委員会が決定することになっています。この決定の際、 必ずしも望み通りの場所に行かせてもらえるとは限りませんが、本人や保護者の意見を出来る限り尊重するようにしています。
子どもの就学先について考える際は、その就学先にはどのようなサポートがあるのか?そのサポートは自分の子供に必要なのか?何より、その環境は本人にとって過ごしやすいのか?
という点について考えてみましょう。
参照元:通信制高校ガイド、障がい者雇用ドットコム
SNSからのサポート
ツイッターやインスタグラムなどといったSNSは、発達障害に関する情報交換や、親同士の交流の場ともなることができます。
また一方で自分の気持ちを素直に表したり、行動を振り返ったりなどもできます。
自分の仲間を見つけること、情報を知り将来の不安をやわらげること、溜まってしまった感情を出し内省すること、これら全ては発達障害を抱える親のメンタルサポートをしてくれるかもしれません。
一度覗いてみてはいかがでしょうか。
本で知識を仕入れてサポート
発達障害の子どもをサポートする際、実際に自分で本を読んで知識を仕入れることができます。
発達障害に関しては様々な本が出ているので、ぜひ一度手に取ってみてくださいね。
発達障害とは何か、基礎的な知識からサポート方法まで知りたい方はこちら。
最新図解発達障害の子どもたちをサポートする本posted with ヨメレバ榊原洋一 ナツメ社 2016年12月 楽天ブックスAmazon
発達障害を抱える子への対応についての、意外な事実について知りたい方はこちらです。
発達障害サポートマニュアルposted with ヨメレバ上原芳枝/榊原洋一 PHP研究所 2011年06月 楽天ブックスAmazon
すでに発達障害についての知識はあり、より実践的なサポート方法について知りたい方はこちらをご覧ください。
発達障害のある子のサポートブックposted with ヨメレバ日本版PRIM作成委員会/榊原洋一 学研教育出版 2014年11月04日頃 楽天ブックスAmazon
発達障害について
発達障害とは、生まれつきの脳の機能障害のことを指します。
発達障害はその特性により、様々な分類に分けられます。
そして同じ人が二つ以上の発達障害のタイプを抱えていたり、同じタイプの発達障害でもその強度が大きく異なることもあるのです。また、同じ分類に属する全ての人が同じ特性を持つとも限りません。
発達障害の大きな特徴として、これらのような個人差の大きさが挙げられます。
そして、発達障害を抱える人の中には、感覚過敏である人も少なくありません。そのような場合、本人が嫌がる感覚(特定の音や感触など)に触れずにいられるようサポートしましょう。
以下、発達障害の三つの代表例について記していきます。
ASD(自閉症スペクトラム障害)
ASDには、自閉症・アスペルガー症候群・その他広汎性発達障害が含まれます。
主に、社会性・対人関係における障害であると言えるでしょう。
近年では、ASDを持った人は100人に1人~2人の確率で存在すると言われています。
以下が、ASDの主な特性の例です。
- 集団行動が苦手
- 見通しの立たない状況にいることが苦手
- 対人関係・コミュニケーションが困難
- 興味や行動の偏り、もしくはこだわり
見通しが立たないことが苦手であれば、一日全体の予定を朝一緒に確認したり、何らかのこだわりがあればそれを尊重してむりにやめさせない、などといったサポート方法があります。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)
ADHDは、その名の通り年齢に見合わない程度の不注意や、多動である障害の事を指します。
学童期の子供の間には3~7%存在すると言われています。
その主な特性は以下。
- 整理整頓ができない
- 集中できない
- 列に並べない
- じっとしていられない
全体的な特性として、通常よりもエネルギッシュである、ともいえるでしょう。
集中することが難しいのなら、学習中はこまめに休憩をとる、学習環境には気が散らないよう、必要のないものは置かない、などと言った工夫をすることができます。
LD(学習障害)
LDは、総合的な知的発達には問題がないのに、特定の学習に関しては極端にできない障害です。
全体の2~10%の人が持つと言われているLDですが、その主な特性は以下です。
- 文字が書けない
- 文章が読めない
- 数字の概念が理解できず、計算ができない
eラーニングを使用している場合は、文字の大きさを大きくし行間を空けるなどの工夫ができますし、苦手な部分については課題の量や質を加減するサポートなどを行うことができます。
参照元: 精神・発達障害者仕事サポーター養成講座、厚生労働省
まとめ
発達障害を持つ子どもの対応は、オーダーメイドであることが要求されることも多いです。
発達障害を持つ子どものサポート方法に関して先が見えず不安な方は、まず近くの発達支援センターなどに行き相談してみてください。
そして公的サポートや就学先から必要な分の直接的なサポートを受け、更にもっと知りたい人はSNSや本からもぜひ学んでみてくださいね。
周りからのサポートを受けて、より発達障害を抱える子どもとの関係を良いものにしていきましょう。