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アスペルガー症候群とは?
アスペルガー症候群とは、コミュニケーション能力・社会性・想像力に障害のある症状のことです。
対人関係が上手くいかないものの、知的障害や言葉の発達に遅れは見られません。
アスペルガー症候群の明確な原因は判明していませんが、脳機能における何らかの障害であると考えられています。
アスペルガー症候群は、最近になってようやく広く認知されはじめました。
これまでは、アスペルガー症候群であると気付かれず、生きづらい思いをしたり、周囲の人に理解されず苦しむことも稀ではありませんでした。
アスペルガー症候群は、現代において珍しい障害ではありません。
知的な遅れが見られないため、障害として認知されづらかったり、周囲の人の理解を得ることが困難な障害ではありますが。
しかし、症状や対処法を知れば、本人にはもちろん、周囲の人にとっても生きやすい世の中に変わります。
まずは、障害について適切な知識をもち、理解することから始めましょう。
アスペルガー症候群の症状とは
アスペルガー症候群の症状は、大きく次の3つに分類することができます。
「コミュニケーションの障害」
「対人関係の障害」
「限定された物事へのこだわり・興味」
です。
それぞれの症状について、具体的にチェックしていきましょう。
コミュニケーションの障害
アスペルガー症候群の子どもでも、通常の会話は表面上問題なくできます。
しかし彼らは、行間を読むことを苦手に感じています。
言葉をそのまま鵜呑みして解釈してしまう傾向にあるので、人の発言を勘違いして受け取りやすく、傷ついてしまうことも少なくありません。
具体的に特徴を分けると、以下の通りになります。
想像して動くことが難しい
想像力が弱く、指示されたこと以外には考えや意識が向かないことがあります。
相手や環境の変化に気づかないことも珍しくありません。
不適切な表現を使ってしまう
遠回しな発言をするのが難しく感じます。
そのため、キツい言い方をしたり、ストレートすぎる発言をしてしまうことがあります。
曖昧なコミュニケーションが困難
他人から言われたことを、そのまま受け取ってしまうことがあります。
アイコンタクトや顔の表情を読み取るのを難しく感じます。
名前を呼ばれるまで自分のことだと気づかない
1対1の会話であっても、自分の名前を呼ばれるまで、相手が誰に対して発言をしているのかわかりません。
対人関係の障害
アスペルガー症候群の子どもは、場の空気を読むことに困難さを感じています。
相手の気持ちを理解して、それに寄り添った言動を取るのが難しい傾向にあります。
このことから、社会的なルールや場の雰囲気を無視した言動に出てしまいがちで、対人関係をうまく築くのが難しくなります。
具体的な特徴には、以下のようなものがあります。
大勢いる中で浮いてしまう
その場にそぐわないような発言・回答をしてしまいます。
相手の気持ちを理解するのが難しい
相手がどのような考えをしているのか想像することが難しいと感じます。
自己中心的と捉えられるような言動をしてしまう
自分の言動によってその後どうなるか想像することが困難です。
臨機応変な行動が難しいと感じます。
相手を傷つけてしまう
後先考えずに思ったままの発言をしてしまい、相手を傷つけてしまいます。