皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害児童の受け入れ高校問題」についてです。
目次
発達障害児童の受け入れ高校問題は総合的に判断しましょう
有意義な人生を送るために
発達障害児童の学校選びは本当に大変です。有意義な人生を送るにはどんな学校選びが必要なのでしょうか。
そもそも、有意義な人生といっても人それぞれですよね。人の役に立つ仕事をすることが生きがいになっている人や自分の大好きな趣味を思う存分できる生活を送れることなど有意義な人生にはいろんな形があります。
どのような生活がしたいか。この子にどのように暮らして欲しいか。将来を見据える上で、我が子の進路は様々な面を考慮して考えるべきではないでしょうか。
では、発達障害児童にとってどのような学校選びをすることが、有意義な人生に繋がるのでしょうか。
それは、本人の発達障害の度合いや特性、意思、経済面など様々な要素を総合的に判断することが大切です。
なぜ発達障害児童の受け入れ高校問題は総合的判断が必要か
不登校や居場所を失う可能性
なぜ、様々な要素を総合的に判断する必要性があるのか。それは、断片的な判断では、入学後に
「こんなはずではなかった」
ということが、たくさん考えられるからです。
普通高校に入学したが、発達障害の特性により、周りになじめなかったり、授業スピードについていけず挫折してしまったり、比較的簡単に入学できたが、親のサポートが大変で仕事ができないなどのケースがあるからです。
もっと深刻なケースとして、いじめの対象となってしまい不登校や引きこもり、心を閉ざしてしまったりと学校選びはいろんな面で検討する必要があります。そのようにならないためにも様々な面で総合的な判断をすることが大切です。
発達障害児童の受け入れ高校にはどんなところがあるのか
特別支援学校
専門的で経験豊富なスタッフや教師が在籍しているところが安心できます。
また、在籍している特別支援コーディネーターとの教育相談などでいろんな情報や過去の生徒さんの具体的事例を教えてもらえるようなので、ぜひ利用してみたいという方も多いのではないでしょうか。
普通高校
全日制高校
平日の日中に授業を行う学校教育の課程で通常の高等学校課程です。公立高校と私立高校があります。
基本的に普通高校には特別支援学級がないなどの認識から中学校で特別支援学級のサポートを受けている人は普通高校への進学は無理と諦めている親御さんもいらっしゃるようですが、そうではありません。
発達障害のある子を受け入れている普通高校は多くはないもののちゃんとあります。
高等学校における発達障害のある生徒への支援指定校一覧-文部科学省
ただし、公立の高等学校へ入学するには、中学校での内申書が必要となるため、中学校の発達支援学級や特別支援学校在籍の場合は入学できないようです。
定時制高校
定時制高校は、従来、働きながら夜間に学ぶという課程でしたが、現在では昼間と夜間と選択ができるようです。登校に関しては、全日制と同様で毎日学校にいくことが求められます。
しかし、もともとが昼間は働き、夜に学ぶという体質が残っているところも多く、昼間はアルバイトでもいいから働くということを入学条件にしている学校もあります。
入学試験科目としては、数学・国語・英語の3科目とするところがほとんどですが、中には作文と面接だけというところもあります。
その他の特徴としては、一定期間在籍し、必要単位を修得すれば満たすことができる単位制や学年ごとに必要単位を修得する学年制など学校により異なるようです。
通信制高校
様々な事情で進学できなかった人や中退した人が通信高校で卒業を目指すという人も多い学校です。入学検査には面接・作文・書類審査が主で全日制に比べると簡単な学科試験があるところもあるようです。
入学と卒業が比較的簡単で1年のうち20日前後の登校があります。必修科目は受講する必要がありますがそれ以外はコースや選択科目となる為、マイペースに好きな学習が進められるという特徴があります。
自宅での学習が中心に進められ理解できない場合、先生にメールや電話で質問可能です。
サポート体制も充実しており、常時、臨床心理士・公認心理士・言語聴覚士などが在籍しカウンセリングSST(社会生活技能訓練)などしてくれます。
マイペースに自宅の慣れた環境で学習できたり、自分の得意分野に集中できるメリットがあります。学校によってはゲーム制作やアニメ制作など将来につながる学習を行っているところもあります。
通信制高校の教育を受けている生徒や高等学校卒業程度認定試験合格を目指す個人に対して学習に対する支援を行う教育施設です。
高等専修学校(専修学校高等課程)
高等専修学校は、昭和51年に新しい学校制度としてつくられた専修学校のうち、中学校卒業者を対象とした課程です。
授業は、座学だけでなく実習や実技に多くの時間が割り振られるのも高等専修学校の特徴です。
学んだ知識や技能を活かし就職や進学などができます。修業年数は1年から3年となっており、修業年数3年以上で総授業時間が2,590時間以上などの要件を満たし文部科学大臣が指定した高等課程を修了すると大学入学資格が得られます。
詳しくはこちらをご覧ください↓
1人で悩まず相談する
SNSの活用
発達障害のことで悩んでいる保護者の方は多くtwitter、FacebookなどのSNSを活用し情報発信や情報交換している方も、ちらほらいらっしゃいます。
参考にしてみたり、コンタクトを取ることで有益な情報が得られる可能性もあります。
体験入学や合同説明会などへの参加
発達障害児童を対象とした体験入学や合同説明会を実施していることがあります。学校の特色や雰囲気を体験できる絶好の機会です。
ぜひ参加して疑問に思っていることや心配事など相談してみましょう。
支援機関の活用
発達障害のお子さまを育てるのは本当に大変です。大切なことは1人で悩まず周りに助けてもらいながら、最良の道を探していきましょう。
スクールカウンセラー
学校で起きる様々な出来事に対し、心のケアなどを中心に行うスクールカウンセラーという職業があります。
スクールカウンセラーの業務は、児童生徒に対する相談のほか、保護者及び教職員に対する相談、教職員等への研修、事件・事故等の緊急対応における被害児童生徒の心のケアなど、ますます多岐にわたっており、学校の教育相談体制に大きな役割を果たしている。
引用先:文部科学省 スクールカウンセラーについて
学校によっては「相談室」などに常駐、または決まった日に勤務しています。
児童だけではなく、保護者の相談にも応じてくれるので、家庭でのコミュニケーション不足などあった場合などの改善も期待できるでしょう。
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターは、発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関です。都道府県・指定都市自ら、または、都道府県知事等が指定した社会福祉法人、特定非営利活動法人等が運営しています。
障害者就業・生活支援センター
障害者就業・生活支援センターは障害者の身近な地域において、雇用、保健福祉、教育等の関係機関の連携拠点として、就業面及び生活面における一体的な相談支援を実施します。全国一覧PDF
まとめ
発達障害を抱える子もそうでない子も高校進学は人生を左右する大きなライフイベントであり、慎重に選ぶことが大切です。
発達障害の度合いや特性、本人の意思、親ができるサポートや経済状況を総合的に判断する必要があります。
発達障害の度合いが重度の場合、軽度の場合。送迎などのサポート面で対処できるのか、軽度で本人の学習意欲や意思があるかなど現状や将来の生活など、一つ一つを検討していかなければなりません。
就職や大学進学を視野に入れた学校選びも大切なことですが、そこだけを重視して本人も親も無理してしまうことだけは避けましょう。