皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場になることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「発達障害 中学受験」についてです。
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今日は発達障害のある子の中学受験について考えてみよう!
目次
発達障害のある子の中学受験のメリット

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設備が充実している
私立中学は公立中学と比べて施設が充実していることが多いです。学校にもよりますが、運動設備や自習室などの公立にはない設備があるだけでなく、図書室やトイレなどの設備も綺麗に整備されています。
また、生徒全員にタブレット端末が配布され、電子黒板で授業を行うなど、IT機器を活用できる環境も進んでいます。
ICTはInformation and Communication Technologyの略で、日本語に訳すと情報通信技術という意味になります。学校で言うICTとは、タブレット端末を使った学習やデジタル教科書、プロジェクターなどの機器を利用した授業のことを指します。

学習障害(LD)は、知的発達に異常や遅れはないが、「読む」「書く」などの特定のことが困難に感じてしまう発達障害です。詳しくはこちらの記事で解説しています。
タブレット端末やデジタル教科書は公立中学でも特別に用意してもらえる可能性もありますが、他の生徒からの不満が出てくることがあります。私立の場合は初めから全員に配布されるため、その心配はありません。
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個性を大事にしてくれる

公立中学では、同じ学年の子は同じカリキュラムで授業が進められていきます。生徒全員が平等になるように教育を行うことが多いので、個性を伸ばす機会を減らしてしまうこともあります。
私立中学では、習熟度別授業や選択授業が多く、自分が好きなもの、得意なものを優先して学べることが多いです。授業外の質問ができたり、図書室にある本が豊富だったりするので、興味の持ったことを研究することが可能なところもあります。
個性を伸ばすことを重視している学校を選べば、個性を尊重してくれ伸ばす機会も多くなります。発達障害のある子を積極的に受け入れ、長所を伸ばすことに力を入れている学校もあります。
学校法人『武蔵野東学園』では約1600名の児童・生徒の約三分の一が自閉症スペクトラム症候群を抱えています。
自閉症児は他人とのコミュニケーションが苦手のため、障害児と見られることが一般的です。しかし彼らは穏やかで素直な性格、ひたむきで、人と争わず、うそをつくことを知らない、しかも健常児にはほとんど見られない特異な能力や才能を備え、周囲を驚かせる子もいます。つまり、優れた面を少なからず持っているのです。
そこで学園は健常児と自閉症児が活発に交流する場を設け、彼らが健常児から刺激を受けて勉強するだけでなく、他者とスムーズにコミュニケーションができる力を身に着けられるように導いています。他者との対話に慣れてきた自閉症児は、彼らの持つ独特の性格や才能、能力を社会生活に生かして社会自立の道を歩みはじめます。
学校法人『武蔵野東学園』HP 理事長メッセージより一部抜粋
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進路をじっくり考えられる

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公立の中学校の場合、3年生になったら高校受験をしなければなりません。高校入学後も2年生ごろまでには、就職を目指すか大学受験をするかを決める必要があります。興味のあること、得意なことを見つけたとしても、それに取り組める期間は意外と短いです。
私立中学の場合は進級試験などはありますが、受験勉強のような膨大な勉強や2,3年置きに進路を考えることがありません。高校までなら6年間、大学までなら10年間でやりたいことを探し、取り組むことができます。
交友関係をリセットできる

公立の場合は地元の中学校に通うことになるので、同じ小学校だった人とまた同じ学校になることが多いです。小学生の時に、発達障害が原因でからかわれたり、友達がうまくできなかったりした場合は、中学校へ上がっても状況が変わりません。
私立の場合は、小学校と違うメンバーになる為、苦手だったいじめっ子などから距離を取ることができます。学力が同じくらいの子が集まるので、友達も作りやすくなります。
よく確認しておくべきこと


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学校の特色

学校にはそれぞれ教育目標や特色があります。私立中学の場合は、HPに教育理念や求める生徒像が載っていることが多いです。発達障害に関する理解、受け入れがあるかも確認が必要です。
学校の特色はかなり大雑把に分類すると2種類あります。生徒管理が厳しい学校と緩い学校です。
生徒管理が厳しい学校では、課題や補習が多いですが、学校内で面倒を見てくれるというメリットがあります。やることを与えられた方が集中できる子に適しています。偏差値が40代の中堅校と呼ばれるところに多いです。
生徒管理が緩い学校では、自習や課外活動をのびのびやることができます。勉強も自分のペースで出来るので、強制されるのが苦手な子に適しています。偏差値が高い進学校に多いです。
偏差値とは全体の中でどこに位置しているかを示し、50が基準になります。中学受験の偏差値は高校受験や大学受験よりも低く出る傾向があります。
高校受験等は勉強に熱心でない子も母数に含まれますが、中学受験はクラスで上位の成績の子たちが多く集まる為です。
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オンライン説明会などでも情報を集めることができるよ。
私立中学の情報はそれぞれの学校のHP、パンフレットの他にもインターネットでのオンライン合同説明会に参加しているところもあります。
オンライン合同学校説明会では、質問に対して参加している学校の回答の一覧を見ることができます。また、校風マッチング診断というものがあり、子供の性格に関する5つの質問に答えて、校風が合いそうな学校の一覧を紹介してくれるサービスもあります。
質問に答えるとグラフで性格の傾向が出て、10校の学校が紹介されます。
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学校の設備と通学方法

私立中学は学校によって設備が大きく異なります。教室の広さや配置、運動設備などが子供に合っているかどうか確認をしましょう。校舎が広すぎて迷子になることや、やりたい部活があったのに設備が整っていないことが問題となることがあります。
通学手段は電車、バス、自転車などが考えられますが、子供が一人で行けるかどうかをよく確認しましょう。乗り換えが多い、人通りが多い道を通らなくてはならないといった問題があると、子供に精神的負荷がかかってしまう恐れがあります。
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お金がどれくらい掛かるか?

私立中学は公立中学よりもお金が掛かります。学費の他にも設備費、寄付金などの費用が発生します。学校によって異なるので中学、高校の間にどのくらいお金が掛かるのか具体的に確認をしましょう。
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文部科学省の調査によると、1年間に掛かる学費や給食費、課外活動費などを含めた学習費総額の平均は
- 公立中学校 488,397円
- 私立中学校 1,406,433円
となっています。私立の方が約100万円高いです。
参考 【文部科学省】平成30年度子供の学習費調査の結果について

子供の意思
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実際に学校に通うことになる子供の意見をしっかり聞かないと。
受験する学校の候補が出たら、どのような学校なのかを子供に説明をして意見を聞きましょう。学校見学も親だけでなく子供も一緒に行って、雰囲気が合うかどうかを確かめてもらいましょう。
親の決めた学校を押し付けるのは子供にとって大きなストレスになります。志望する学校は子供の意思も尊重して決めましょう。それが受験勉強のモチベーションアップにも繋がります。
塾や家庭教師の選び方

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それと、今は発達障害を持つ子を専門としている塾、家庭教師派遣会社もあるよ。
集団塾と個別塾の違い
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集団塾 | 個別塾 | |
学習ペース | 合格に向けて決まったカリキュラムが作成されている。授業のペースについていけないことがある。 | 生徒のペースに合わせて勉強していく。ゆっくりやりすぎると受験に間に合わないことがある。 |
雰囲気 | 頑張っている周囲の子と刺激を与えあいながら勉強していく。 | 自分のペースでのびのびと勉強できる。 |
費用 | 安いところが多い。 | 高いところが多い。 |
発達障害がある子の場合は、マイペースでできる個別塾の方が適していることが多いです。ただし、担当の講師と相性が悪いと全く勉強が進まなくなる恐れがあるので、途中でも講師変更をお願いできるかどうか確認した方が良いです。
家庭教師のメリット・デメリット

塾に比べて家庭教師は受験に関する情報が少ないことが考えられます。塾は受験に関する相談も行ってくれますが、個人家庭教師の場合は難しいです。大手の家庭教師派遣会社から依頼した場合は、受験相談などのサービスが含まれることがあります。
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発達障害の子の指導に精通している塾・家庭教師

オンライン授業に対応してるところもあるから家でも勉強ができるんだ。
【発達障害児専門のオンライン個別指導塾】scrumは奈良県で放課後デイサービスを運営しているところが、全国どこにいても学習指導を受けられるように作られたものです。受験指導に加え、日々の学習のサポートも行っています。
【プロ家庭教師のジャンプ】では発達障害に詳しい講師の指導が受けられます。家庭教師は大学生のアルバイトが比較的多いですが、ここは正社員のみなので安心して指導を任せられます。小学生~高校生まで受験や学校の勉強に対応しています。
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塾や家庭教師に頼らない場合

家族などに中学受験を経験している人がいるならその人が指導することも可能です。動画などを見て自習することが適している子もいます。

受験勉強中の子供との接し方

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でも、過剰に関与すると却って子供のストレスになってしまうんだ。
勉強を強制したり勉強のやり方に口を出したりするのは、子供にとって大きなストレスとなります。ストレスが大きくなると、二次障害が起こることがあります。発達障害のある子は特に注意が必要です。
「頑張ってもうまくいかない」「自分はダメだ」などと考えてしまい、腹痛や頭痛といった身体症状が出たり、うつや統合失調症などの精神障害を抱えてしまうことを言います。
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子供の体調管理
勉強に集中していると子供自身が気づかないほど疲労してしまうことがあります。きちんと睡眠をとれているのか、食欲が減退していないかなど、子供の体調を常に観察しましょう。
少しでも気になることがあったら無理をさせないようにしっかり休憩を取らせましょう。受験に合格することも大事ですが、子供が体調を崩しては元も子もありません。
モチベーションをあげる
子供が勉強のやる気を出さない時は親がサポートをしてあげることが必要になります。最も手軽にできるのは褒めてあげることです。褒められると脳は喜びを感じ、お金をもらった時と同じような反応を示すことが実験によって判明しています。
参照 【生理学研究所】「褒められる」ことは報酬— 脳の”喜ぶ”様子を画像で捕らえた!—
褒める時は結果ではなく過程を褒めるように意識しましょう。結果だけに注目してしまうと結果が出なかったときに大きなショックを受けてしまいます。頑張った過程を褒めることで自己肯定感が高まっていきます。
志望校の見学に一緒に行くこともモチベーションを上げる方法の一つです。実際に学校に足を運び未来の姿を肌で感じさせることで、やる気を引き出します。出かけることで気分転換にもなります。
こちらの書籍では、発達障害のある子の受験について書かれています。こういった本を参考にしてみるのも一つの方法です。
商品概要 | 発達障害や学習障害を持つ子の勉強のサポート方法が書いてあります。勉強のコツ、メンタルケア、先生の選び方などが紹介されています。 |
価格 | 1,650円(税込) 楽天ブックス 2021年10月15日時点 |
著者について | 芦澤唯志(アシザワタダシ) 翼学院グループ代表取締役学院長、慶應義塾大学SFC研究所上席所員など多数の教育に関する役職に就いています。児童発達支援から就職サポートまで行っている方です。 |
レビュー | ・エピソードが豊富で、具体的な方法がたくさん書かれているところが良かったです。 ・本書は発達障害や学習障害の子を対象としていますが、そういった問題のない子においても、親が学習サポートをする上で大変参考になる一冊です。 |
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まとめ
今回は、発達障害のある子の中学受験について見ていきました。ポイントは以下の通りです。
- 私立中学は設備面、特にICT活用が公立より充実していて、発達障害のある子の配慮に適している。
- 学校によっては発達障害のある子の個性を伸ばすことに力を入れているところもある。
- 学校は教育方針だけでなく、通学や学費についてもよく確認する。
- 勉強は子供の特性に合った方法を探し、親は体調管理、褒める等の精神ケアのサポートをする。
中学受験は子供の頑張りに加えて親のサポートも重要になります。互いに頑張りすぎるが故に親子で衝突してしまうこともあるかもしれません。困ったことがあったら塾やスクールカウンセラーなど第三者に相談しましょう。
志望校に合格することが一番ですが、目標に向かって頑張ることは子供の成長に大きな影響を与えてくれます。