皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所になることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害児童の個別指導塾」です。
発達障害児童は、その症状によって頑張っていても成績に現れにくかったり、授業中の態度でよく先生に注意されたりして、「学校に行くことや学校の授業についていくことが難しい」と感じる子供が多くいます。
保護者の方も、今どうすればいいのか、将来子供の進学や就職に問題はないか、心配や不安になりますよね。
発達障害児童向けの個別指導塾があることを知っていますか。
発達障害児童へ適切な対応できる講師がいる個別指導塾なので保護者も安心できますが、実際にどの塾が自分の子供に最適かどうか、考えていただく参考にしてみてください。
目次
発達障害児童向けの個別指導塾とは?
発達障害児童は、大まかに分けると以下の3パターンが多いと思います。
- 読み書きや計算など学習に障害がある学習障害(LD)
- こだわりが強くコミュニケーション力に障害がある自閉症(ASD)
- 多動傾向や不注意の症状がある注意欠陥多動症(ADHD)
このように様々な発達障害がある中、 発達障害児童向けの個別指導塾は、各児童の症状や状態に応じて、カリキュラムや対応の仕方を変えるので、その子に合った勉強方法で学習ができることが特徴です。
では、個別指導塾に通わせるメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
- 各個人に合わせた勉強方法をしてくれるので、学校の授業でわからなかった所や苦手な分野を少しずつ克服していける
- 学習へのサポートだけでなく、体験プログラムを行っている塾も多いので、自立心や社会性のトレーニングもできる
- ほとんどの塾が、発達障害児童や保護者との長年の経験があるので、保護者の不安へのサポートもしてくれる
- 子供の時だけでなく、大人(20代前半ぐらい)まで長期間のケアをしてくれるところもある
- 同じような境遇の保護者と交流ができるので、保護者同士の相談や情報交換ができる
デメリット
- 子供が自分で行ける距離の塾を探すか、保護者が送迎をしなければいけない
- 費用が一般的な塾より高い
- 塾という環境が合わない可能性がある
- 担当の先生と合わなかったり、抱えている症状によって入塾できない可能性がある
※上記のデメリットを解消できる提案をこの記事の最後の方で紹介していますので、ぜひ最後まで見てください。
塾を選ぶ時の判断基準は?
実は、発達障害児童向けの個別指導塾は多くあります。それぞれの塾が異なった特徴や、独自のプログラムを持っているのですが、どのような基準で選べば良いでしょうか。
一概に「これが最高です」とは言えませんが、いくつかまとめてみました。
- その塾のプログラムや講師が、各発達障害や精神医学の基本的なこと、児童への授業以外の対応方法について、最低限の知識を持った上で構成されているか
- 保護者がその塾へ求める学習成果(学校の授業に追いつけるレベル、中学入試や高校入試で希望する学校の合格ラインに届くレベルなど)の内容を満たしているか
- 保護者が、講師や他の保護者と話しやすいか
自分の子供のことは親が良く知っています。
まずは資料請求や無料体験などをして、保護者の判断で1つ決めてみましょう。1ヵ月程度通わせてみれば、本当にその塾が子供に合っているか、その塾の教え方で効果があるか、わかると思います。
また、3番目の基準ですが、発達障害児童へのサポートは塾に任せっきりではなく、家庭でのサポートも必要です。そのため、担当の講師や他の保護者と情報交換や相談ができる方が、不安も解消できるでます。
発達障害児童専門の個別指導塾おすすめ3選
1. LITALICOジュニア(東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、大阪、兵庫、京都)
こちらの塾は、発達障害児童に特化していると評判の個別指導塾です。
全国に90教室、8,000人以上の利用者がいるので実績の保証はあります。また、発達障害児童への学習支援だけではなく、ソーシャルスキルの教育支援にも力を入れています。
教材やカリキュラムは、発達障害児童支援の専門家と大学教授などで監修されて作られているので、本当に発達障害児童向けになっています。
また、ご家庭での支援方法を教えてもらえるペアレント・トレーニングという保護者のサービスやサポートも充実しています。
入塾費 16,500円、授業料(月額)63,800円
授業料に関しては他の個別指導塾より高くなっていますが、教材などを塾の方で準備をする他、カリキュラムや教材の内容、サービスの充実が豊富なことを考えれば、妥当という感じもします。
もし、ご家庭の経済状況によって入塾したいけど難しい場合は、独自のスカラシップ制度があるので、一度相談してみてもいいかも知れません。
また、「LITALICOジュニア」は児童福祉法に基づく児童発達支援事業なので、自治体や収入によって授業料の支援を受けられることもできます。ご家庭の状況はそれぞれ異なりますので、無理のない範囲での決断をしてください。
LITALICOジュニアHP: https://junior.litalico.jp/
2. さくらんぼ教室(東京、千葉、神奈川)
こちらの塾は、発達障害児童向けの個別指導塾の中で最も歴史があるパイオニアの塾です。
特別支援の教材集と出版され、様々な学校現場でも使われている独自で長年開発してきた教材を使っているので、専門性の高い学習支援が受けられます。
また、子供の時だけでなく社会人になっても通えるので長期間のサポートが受けられたり、学校との連携も強いので3者の理解や情報共有しやすかったり、保護者も安心して通わせることができます。
入塾費 16,500円、授業料(月額)14,300円~
授業料は、年齢や学年、コースの時間によって異なりますが、個別指導塾の中では安いので、家計に優しく通いやすいですね。
さくらんぼ教室HP: https://www.sakuranbo-class.com/
3. コーチング1(東京、愛知、大阪)
こちらの塾は、発達障害児童の個別指導塾の中でも数少ない、中学や高校の受験対策を行う塾です。
あえて独自の教材は使わず、既存(学校)の教材を使って、児童自身の特性に合わせて工夫する技術を訓練します。将来の自立を目指して、自発的になれるように導くということですね。
コース(コーチング)の種類が豊富で、それぞれの発達障害(LD、ASD、ADHD)、中学受験対策、高校受験対策、プログラミング、フォニックス、SST(ソーシャルスキルトレーニング)などがあります。
もちろん、カウンセリングを受けてからコースを選びますが、より細かく設定できるので、各児童に適した学習内容が期待できます。
入塾金 17,000円、授業料(月額)18,800円~
何といっても受験対策まででき、自立を目標にしている支援なので、将来もしっかり見据えながら通えることができます。
コーチング1 HP: https://www.coaching01.com/
他の地域での探し方
関東で発達障害児童向けの個別指導塾を探したい場合は以下に各都県の相談先を載せますので、ぜひ一度問い合わせてみてください。
- 東京都発達障害者支援センター TOSCA(トスカ)http://www.tosca-net.com/
- 神奈川県発達障害者支援センター かながわA(エース) http://www.pref.kanagawa.jp/docs/a4b/cnt/f984/
- 埼玉県発達障害者支援センター まほろば http://www.mahoroba.server-shared.com/index.html
- 茨城県発達障害支援センター(ページ内「県の機関」参照) http://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/shofuku/seishin/shofuku/c/c-4-1.html
- 群馬県発達障害者支援センター https://www.pref.gunma.jp/03/p10710001.html
- 千葉県発達障害者支援センター CAS(きゃす) http://www5e.biglobe.ne.jp/~cas-cas/
- 栃木県発達障害者支援センター ふぉーゆー http://www.pref.tochigi.lg.jp/e65/for-you2018ver.html
上記以外の地域で探す場合は、「○○県 発達障害者支援センター」で検索すると出てきます。
塾以外で学習サポートはないの?
先に述べたデメリットの点を解消できる方法をいくつか紹介したいと思います。以下の方法でも学習サポートが受けられるので、こちらも参考にしてみてください。
また、デメリットの最後の点に挙げた「担当の先生と合わなかったり、抱えている症状によって入塾できない可能性がある」に関して、発達障害児童向けの個別指導塾であることを前提に話してきました。
そのため、 入塾を断る可能性は低く、講師は発達障害に関する知識を持ってますし、もし担当を変えて欲しい場合は塾に相談できるみたいです。
家庭教師
家の近くに子供が一人で通える塾がない、保護者の仕事などの関係で送迎が難しい時、発達障害児童向けの家庭教師を選択肢の中に入れてみてはどうですか。
家庭教師なので、1対1の個別学習である点は変わらないので、講師と相談しながらその子に合ったカリキュラムを組むことができます。また、講師が直接に家に来て授業をするので、送迎なども気にする必要がありません。
発達障害児童向けの家庭教師も多くありますが、今回は「家庭教師のあすなろ」を紹介したいと思います。
家庭教師の中でも比較的安い授業料であり、「発達障害コミュニケーション指導者」の資格を取得した専属のスタッフがいることが、おすすめポイントです。
また、子供のやる気を高める言葉がけ、子供と一緒に作る無理のない学習計画帳、有資格者とあすなろスタッフで入念にチェックをした指導報告書を保護者にお渡しするなど、子供と保護者のサポートとケアにも力を入れています。
家庭教師のあすなろHP: https://www.asunaro-kk.com/about/developmental-disabilities/
インターネット学習
発達障害児童をお持ちのご家庭は様々な出費があります。
個別指導塾や家庭教師だと金銭面で難しい…と考えているのであれば、インターネット学習はいかがでしょうか。
料金は、個別指導塾や家庭教師に比べて安く、パソコンやタブレットがあれば場所を問わず学習できますし、もちろんその子に合ったカリキュラムを組むこともできます。
今回は、「通信教育すらら」を紹介したいと思います。
2012年に日本e-Learning大賞と文部科学大臣賞を受賞しているので信頼があり、発達障害支援の専門家が監修しているカリキュラムがおすすめポイントです。
子供の興味を引く楽しい映像授業になっていますが、無学年式教材になっているので学年を問わず、さかのぼったり繰り返したりして自由に勉強ができます。
通信教育すららHP: https://surala.jp/ld3/pc/index.html?utm_source=aff&utm_medium=moshimo&utm_campaign=moshimo&utm_content=btoc
まとめ
- 発達障害児童向け個別指導塾は、それぞれの子供の症状やレベルに合わせたカリキュラムを組め、サポートが充実しているので通わせる価値がある
- それぞれの塾の特徴が異なるので、児童や保護者の希望や目標に合わせて選ぶことができる
- 金銭面や送迎、塾・環境・講師との相性など、塾に通うことが難しければ、家庭教師やインターネット学習の選択肢もある
私はやはり、家の外で対人での学習が一番、人として成長させてくれると思うので、「個別指導塾」をおすすめします。
しかし、最終的な判断は、子供がのびのびと成長していけるかどうかにあります。そのためにも、 一人で抱え込まず、まずは相談してみましょう。今、発達障害児童への支援の選択肢は広がっています。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。