皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場になることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「子育て 運動不足」についてです。
子育てしていると子供のことで手一杯で自分のことを疎かにしがちですよね。運動もその一つだと思います。「出産して体型が気になってきてるけど、中々運動できない!」という方も多いのではないでしょうか?
逆に運動の仕方によっては身体にも心にも良いことがあるよ。
今回は、子供と一緒にできる運動と子育て中でもできる運動を紹介していきます。少しずつ取り入れていって、母子共に健康な身体を目指しましょう!
目次
子育て中の運動不足が続くと
スポーツ庁が発表した報告書によると、20歳前後までの運動不足は40~50年後に深刻な健康問題につながる恐れがあるとされています。特に深刻なのは以下の3つです。
- 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)
- 基礎代謝の低下
- 2型糖尿病
骨粗鬆症
骨粗鬆症とは、簡単にいうと骨がスカスカで骨折しやすい状態を言います。この状態だと、少しつまずいただけで骨折したり、重いものを背負った時に腰の骨が潰れてしまったりします。
骨量は20歳頃に最大となり、その後は加齢と共に減少していきます。運動によって、骨を繋ぐ筋肉を発達させ骨に負荷を与えることで骨量の減少を防ぐことができます。
基礎代謝の低下
身体を動かさないと筋肉が少なくなり基礎代謝が低下します。脂肪を燃やしてくれる筋肉が減るので、脂肪がつきやすくなり肥満を引き起こします。
子育て中は「体型が気になるなあ」で済みますが、更年期を迎えるとホルモンの関係で内臓脂肪も蓄積されやすくなり、さらに体力の低下が加速します。
高齢で体力が低下するとフレイルやサルコペニアなどの問題が出てくるので、若いうちに筋肉をつけて体力低下を食い止めることが重要です。
・フレイルとは、加齢に伴い身体の能力が低下し、健康障害を起こしやすくなった状態のこと。
・サルコペニアとは、筋力や身体能力が低下していて、身体機能障害や転倒のリスクが高い状態のこと。
これらの状態になると、階段の上り下りが困難になったり杖がないと歩けなくなったりします。また誤嚥や感染症のリスクも高くなります。
2型糖尿病
糖尿病とは、血糖値を下げる働きがあるインスリンがうまく作用しなくなる病気です。1型と2型がありますが、2型は運動不足と大きく関係しています。
血糖値が高い状態が続くと、血管や神経が傷ついて様々な問題が出てきます。最悪の場合、身体の一部を切断しなければならなくなることもあります。
BMIが低い人もBMIが高い人と同じくらい2型糖尿病になるリスクが高いです。
20~40歳の時の全身持久力が高いと、2型糖尿病になるリスクが低いことが分かっているので、やはり定期的な運動が予防に必要です。
子供と一緒にできる運動
子供が小さいうちから親子で出来る運動の中でも、次の3つがオススメです。
- 親子リトミック
- ベビースイミング
- 身体を使った遊び
親子リトミック
子供が小さいうちは子供も親もあまり激しい運動はできないですよね。親子リトミックは激しい動きはせずに子供のリズム感や集中力を伸ばしつつ、親は軽い運動ができます。親子のコミュニケーションの時間にもなります。
親子リトミックは1歳頃から行うことができ、音楽に合わせて身体を動かしたりスキンシップを取ったりする運動です。こちらの動画では実際に親子リトミックを行っている様子が紹介されています。
リトミックは音楽的な能力のみならず、社会で生きていくために必要な能力も育むことができると考えられていて、児童発達支援施設や特別支援学校といった施設で発達障害児のSSTとしても導入されています。
SSTはソーシャルスキルトレーニングの略です。社会生活技能訓練ということもあります。社会の中で対人関係を円滑に運ぶための知識や行動のトレーニングを指します。
SSTについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
リトミックは音楽に合わせて色々な動きを表現します。自分なりに表現を考えることや他の子と動きを合わせることがあるので、ソーシャルスキルが伸ばせると言われています。
親子リトミックから始めて、子供が大きくなってもリトミックを続ければ、音楽的能力に加えて社会性・協調性も自然と身に付くかもしれません。
リトミックについて詳しく知りたい方はこちらのサイトをご覧ください。
ベビースイミング
「泳ぎが得意な子になって欲しい」、「子供ともっとスキンシップを取りたい」という方はベビースイミングがオススメです。
子供の神経の発達は5歳までに約80%完了します。そのため、小さい頃から水泳などの全身運動を行うと、大きくなってからの運動能力が向上しやすくなります。
生後半年~3歳未満が対象で親と一緒にプールに入ります。親は子供の動きのサポートするので水の中で歩いたり潜ったりします。子供は水に慣れ、親は腰などに負担の掛からない運動をすることができます。
ベビースイミングの様子はこんな感じです。
身体を使った遊び
「兄弟もいるし、家計的にも習い事はちょっと厳しいかなぁ」という方は家で身体を使った遊びをやってみましょう!子供の遊び相手をするついでに自分の運動にもなります。
身体じゃんけん
その名の通り全身を使ってじゃんけんをします。「グー」「チョキ」「パー」それぞれを表現する身体の動きを決めてじゃんけんをします。
子供がまだ小さくこの動きが難しい時は少し簡単にしてやってみましょう。連続で行うと大人にとってはかなりキツイ運動になると思います。
片足立ち勝負
体幹を鍛えたい方は片足立ちに挑戦してみましょう。片足立ちで体幹とバランス感覚を鍛えておくと、親は歳を取っても転倒しにくくなり、子供は全体的な運動能力が向上します。
子供は3歳くらいになると片足立ちができるようになってきます。初めは長い時間継続するのは難しいと思うので、子供の能力に合わせて一緒にやりましょう。
子供がある程度保てるようになったら、親子で勝負!どっちが長く片足立ちできるか競いましょう。最初は楽勝でもすぐに子供に抜かされてしまうかもしれませんね。
ダンス
音楽が好きな方や好きなアイドルがいる方は子供と一緒にダンスしてみるのも良いでしょう。ダンスは全身を使うので、脂肪を燃焼するのに良い有酸素運動になります。
子供も表現力や身体の動かし方が身に付きます。家にあるDVDやブルーレイを使ったり、動画サイトにアップにされているダンス動画を参考にすると良いです。
ながら運動を取り入れよう
親子でできる習い事を始めてもそれは毎日あるわけではないですよね。忙しい家事の最中でもできるながら運動をすることで運動の習慣をつけていきましょう。
毎日の家事や育児も立派な全身運動です。筋肉の動きを意識したり、少し負荷を加えたりするだけで筋トレ効果、脂肪燃焼効果が期待できます。
ながら運動のポイントは少しでもやったら自分を褒めてあげることです。少しの運動を毎日続けることで効果が出てきます。
洗い物・料理をしながら
キッチンにいる時は踵を上げてつま先立ちをしましょう。ふくらはぎの筋肉が鍛えられます。上げ下げを繰り返せば、第二の心臓とも呼ばれる足の血流が良くなり浮腫みの改善にも繋がります。
お掃除しながら
掃除機やモップかけをしている時は、手を遠くに伸ばして腕や肩のストレッチをしたり、足を大きく前に出して下半身を伸ばしたりしましょう。足を大きく開いた状態で上半身の軸がブレないように意識すると体幹を鍛えることもできます。
お散歩しながら
子供をベビーカーに乗せて近所をお散歩しましょう。ベビーカーを押しながら歩く時は、お腹周りにグッと力を入れるとお腹の引き締め効果が期待できます。普段は通らない道を散歩してみることで気分転換にもなります。
YouTubeなどで「ながら運動」と検索して参考にしてみると良いです。
ヨガに挑戦
「子供が幼稚園・学校に通い始めて一人の時間が取れるようになってきたけど、特に趣味もなく暇になってしまった」なんて方はヨガに挑戦してみましょう。イライラして子供にきつく当たってしまうことを減らせるかもしれません。
ヨガは独特の呼吸によって神経を整えて、日頃の疲れやストレスを解消する効果があるので、心にゆとりを持って生活することができるようになります。もちろん、筋力・柔軟性アップも期待できます。
テレビなどで取り上げられてブームになっているヨガは参考となるものがたくさんあります。本格的にやってみたい方は書籍、試しに少しやってみようかなという方はYouTubeを参考にしてみましょう。
商品概要 | サッカー選手の長友選手が実践する ヨガを取り入れたトレーニングが紹介されています。 |
価格 | 1,425円(税込) 楽天ブックス2021年11月16日時点 |
特徴 | 40ポーズが収録されています。腰痛や肩こりなど目的別のトレーニングメニューが紹介されています。解説DVD付きで本で分かりにくい動きは映像で確認することができます。 |
レビュー | ・1週間やってみて疲れにくくなったと思うので続けていきたい。 ・DVDが速すぎて一緒にやろうとすると、わざわざ一時停止しないといけない。 |
まとめ
今回は運動不足解消のためにできる運動を紹介していきました。ポイントはこの4つです。
- 若いうちの運動不足は40~50年後に深刻な健康問題を引き起こすので、体型に関わらず毎日少しでも運動した方が良い。
- リトミックやベビースイミングなど親子で行う習い事は、親の運動にも子供の発達にも効果的。親や他の子とコミュニケーションをとる機会が多いので、自然とソーシャルスキルが身に付く。
- 日々の家事も、動かす筋肉を意識したり大きな動きをしたりするだけで立派な運動になる。
- 時間が出来た時はヨガに挑戦すると筋力・柔軟性がアップするだけでなく、こころにゆとりを持って子供に接することができるようになる。
いきなり張り切ってしまうと長続きしなかったりケガをしたりしてしまうので、毎日の生活に少しずつ運動を取り入れていきましょう。「運動しなきゃ」という義務感でやる運動よりも、親子一緒に楽しく成長できる運動を目指していきたいですね。